- 「Windows 11にアップグレードしたものの、なんだかパソコンの動きが重い…」
- 「アプリをいくつか開くと、すぐにフリーズしてしまう…」
そんな経験はありませんか?
私自身も以前、Windows 10からWindows 11にアップグレードを実行しました。
しかし、なぜか以前よりPCの動作が遅くなり、ブラウザのタブを複数開いたり、動画編集ソフトを起動したりすると、全く動かない状態になってしまいました。
「一体何が悪いの?」と頭を抱える日々でした。
様々な原因を探っていくうちに、最終的に突き止めた大きな要因が、「メモリがたったの4GBしかなかった」ことでした。
メモリ(RAM)は、PCが現在実行中のプログラムやデータを一時的に保存しておく場所です。
CPUが高速に処理を行うためには、必要な情報を素早く引き出せるメモリの存在が不可欠なんです。
このメモリ容量が不足しているとどうなるのか?
PCは不足分をストレージ(SSDやHDD)で補おうとします。
しかし、ストレージはメモリに比べて圧倒的にアクセス速度が遅い。
そのため、結果的にPC全体の動作が著しく低下してしまうのです。
Windows 11は、Windows 10よりも高度な機能や洗練されたUIを備えています。
その分、必要なメモリ量も増えています。
パソコン初心者の方でも安心してWindows 11を快適に利用できるよう、この記事ではWindows 11のメモリ推奨容量について徹底的に解説します。
- 「何GBあれば十分なの?」
- 「自分のPCのメモリ容量ってどうやって確認するの?」
- 「もし不足していたらどうすればいいの?」
といった疑問にすべてお答えします。
あなたのPCがWindows 11で最高のパフォーマンスを発揮できるようサポートします。
ぜひ最後までご覧いただき、快適なWindows 11ライフを手に入れてくださいね!
メモリとは?Windows 11での役割と重要性
Windows 11を快適に利用する上で、メモリの役割とその重要性を理解することは不可欠です。
メモリ(RAM)の基本とPC動作への影響
メモリ(RAM:Random Access Memory)は、PCの主要なパーツの一つです。
CPUが現在処理しているデータや実行中のプログラムを一時的に保存する場所です。
データを高速に読み書きできる特性を持ちます。
CPUが効率的に作業を進めるために欠かせません。

メモリが不足するとどうなる?
メモリ容量が不足すると、次のような症状がPCに現れます。
- PC全体の動作が重くなる: アプリの起動やファイルの開閉に時間がかかるようになります。
- フリーズや応答なしが頻発する: 特に複数のアプリを同時に使用したり、大容量のファイルを扱ったりする際に発生しやすくなります。
- ブラウザのタブが頻繁に再読み込みされる: メモリ不足で確保できず、ブラウザがタブの内容を再読み込みして表示するためです。
- CPU使用率が高くなる: メモリが不足すると、CPUがより多くの作業を行わなければならなくなり、結果的にCPU使用率が高くなります。
- アプリケーションがクラッシュする: 特にメモリを大量に消費するアプリケーション(動画編集ソフト、ゲームなど)で発生しやすくなります。
私自身のWindows 11アップグレード後の「全く動かない」体験も、まさにこのメモリ不足が大きな原因でした。
ブラウザで少し多めにタブを開いただけでPCがフリーズしたり、タスクマネージャーを見るとメモリ使用率が常に90%以上になっている状態でした。

Windows 11の最低システム要件とメモリの立ち位置
Windows 11をインストールするためにMicrosoftが定めている最低システム要件は以下の通りです。
- プロセッサ: 1GHz以上で2コア以上の64ビットプロセッサ、またはSoC
- メモリ(RAM): 4GB以上
- ストレージ: 64GB以上の空き容量
- グラフィックカード: DirectX 12互換 / WDDM 2.0 ドライバー
- ディスプレイ: 対角サイズ9インチ以上、8ビットカラー、720p(1280×720)以上の高精細ディスプレイ
- ファームウェア: UEFI、セキュアブート対応
- TPM: トラステッドプラットフォームモジュール(TPM)バージョン2.0
- インターネット接続: 初回セットアップ時と、Updatesを行う際にMicrosoftアカウントとインターネット接続が必要
公式の最低要件は「4GB以上」となっています。
しかし、これはあくまで「最低限動く」というレベルです。
Windows 11の機能を最大限に活用し、快適に操作するには不十分な場合がほとんどです。
特にWindows 11はWindows 10よりも要求スペックが高くなっています。
最低要件を満たしているだけでは思ったようなパフォーマンスが得られない可能性が非常に高いです。
Windows 11のアップグレード要件はこちらの記事で詳しく解説しています: Windows 11 無償アップグレード完全ガイド:今すぐ新しいOSへ!
Windows 11 アップグレード要件を徹底解説!あなたのPCは対応してる?

Windows 11のメモリ推奨容量は?用途別に徹底解説
「じゃあ、結局何GBあれば快適に使えるの?」 その疑問にお答えします。
使用用途によって必要なメモリ容量は大きく異なります。
一般的な用途:8GBあれば安心
- Webブラウジング
- メール
- 文書作成
など、日常的な一般的な用途であれば、8GBのメモリが推奨されます。
これはWindows 11を快適に動作させるための最低限の推奨値と言えるでしょう。
8GBメモリでできること
- Webブラウザで複数のタブを開く: Chrome、Edgeなど、複数のタブを開いても動作が安定しやすいです。
- Officeソフトの利用: Word、Excel、PowerPointなど、Microsoft Officeのアプリケーションをスムーズに使用できます。
- 動画視聴や音楽鑑賞: YouTube、Netflixなどの動画サービスや音楽ストリーミングサービスを問題なく利用できます。
- 基本的な写真閲覧・編集: 軽めの写真編集であれば問題なく行えますが、高解像度の写真や複数枚の同時編集では処理が重くなる可能性があります。
もし現在4GBしか搭載していない場合、8GBへの増設はWindows 11のパフォーマンスを劇的に向上させる最も費用対効果の高い改善策となるでしょう。

マルチタスクやビジネス用途:16GBが最適
複数のアプリケーションを同時に起動したり、ビジネスで複雑な作業を行ったりする場合は、16GBのメモリが最適です。
16GBメモリでできること
- 複数のOfficeアプリとブラウザを同時に利用: Word、Excel、PowerPointを同時に開いて作業したり、Web会議ツールとブラウザを併用したりする場合でも快適です。
- オンライン会議や画面共有: Teams、Zoomなど、ビデオ会議を行いながら資料を共有したり、他のアプリを操作したりする際も安定した動作を維持できます。
- 高画質写真の編集: PhotoshopやLightroomなど、高画質な写真の編集もスムーズに行えます。
- プログラミングや開発作業: 開発環境や複数のエディタを開いて作業する場合も十分なパフォーマンスを発揮します。
- 軽めの動画編集: フルHD程度の動画編集であれば問題なく行えます。
私のように、Windows 11にアップグレードして動きが悪くなったと感じた方は、おそらくこの16GBが最適解となるケースが多いでしょう。
4GBから8GBへの増設でも改善は見られますが、将来的なことも考慮すると16GBへ増設することを強くおすすめします。

クリエイティブ・ゲーミング用途:32GB以上が理想
高負荷な作業や最新のゲームを楽しみたい場合は、32GB以上のメモリが理想的です。
32GBメモリでできること
- 4K動画編集や3Dレンダリング: 大容量の動画ファイルや複雑な3Dモデルを扱う場合、32GBのメモリは圧倒的なパフォーマンスを提供します。
- 最新のPCゲーム: グラフィックが豊富な最新のPCゲームも、高解像度かつ高フレームレートで快適にプレイできます。ゲームによっては16GBでも動作しますが、より安定した体験には32GBが推奨されます。
- CADやデザイン作業: AutoCAD、Adobe Illustrator、Photoshopなど、高負荷なデザインツールを複数同時に利用する場合もスムーズに作業が進みます。
- AI開発やデータサイエンス: 機械学習や大規模なデータ処理を行う場合、十分なメモリ容量は必須となります。
32GB以上のメモリは、
- PCをプロフェッショナルなツールとして活用したい方
- 最新のエンターテインメントを最大限に楽しみたい方
に最適な選択です。
将来性を考えて余裕を持たせたい場合にもおすすめです。

現在のメモリ容量を確認する方法
自分のPCに現在どれくらいのメモリが搭載されているかを確認する方法は簡単です。
タスクマネージャーで確認
最も手軽な方法はタスクマネージャーを利用することです。
- タスクマネージャーの起動
- タスクバーの空白部分を右クリックし、「タスクマネージャー」を選択します。
- または、Ctrl + Shift + Escキーを同時に押して起動します。
- 「パフォーマンス」タブを開く
- タスクマネージャーが起動したら、「パフォーマンス」タブをクリックします。
- 「メモリ」を選択し、詳細を確認
- 左側の一覧から「メモリ」をクリックします。
- 「合計」の項目で、現在搭載されているメモリの総容量(例: 8.0 GB)を確認できます。
- また、「使用中」や「利用可能」の数値から、現在のメモリ使用状況も把握できます。私のPCがフリーズしていた時は、この「使用中」がほぼ100%になっていました。

システム情報で詳細を確認
より詳細な情報(メモリの種類、スロット数など)を確認したい場合は、システム情報を利用します。
- システム情報の起動
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前の欄に「msinfo32」と入力してEnterキーを押します。
- メモリ情報の確認:
- システム情報のウィンドウが開くので、左側のツリーから「システムの概要」を選択したまま、右側の詳細で「実装物理メモリ (RAM)」の項目を探します。ここで現在搭載されているメモリ容量を確認できます。
- さらに詳細なメモリ情報は、「ハードウェアリソース」や「コンポーネント」の下にある「メモリ」関連の項目で確認できる場合があります(PCのモデルによって表示が異なります)。

メモリ増設のススメ:快適なWindows 11環境へ
もし現在のメモリ容量が不足している場合、メモリ増設はWindows 11を快適に利用するための最も効果的な解決策です。
メモリ増設のメリットと注意点
メモリ増設のメリット
- Windows 11のパフォーマンス向上: OSやアプリケーションの起動・動作が高速化し、全体的な応答性が向上します。
- マルチタスクの快適化: 複数のアプリを同時に開いたり、Webブラウザのタブを多く開いたりしてもスムーズに作業できます。
- フリーズやクラッシュの軽減: メモリ不足によるシステムの不安定性が解消され、ストレスなくPCを利用できます。
- PCの寿命延長: ストレージへの過剰なアクセスが減るため、SSDやHDDの負担が軽減され、結果的にPC全体の寿命を延ばすことに繋がります。
メモリ増設の注意点
- 互換性の確認: PCが対応しているメモリの種類(DDR4、DDR5など)、規格、最大搭載容量を事前に確認する必要があります。間違ったメモリを購入すると動作しないばかりか、故障の原因になる可能性もあります。
- 空きスロットの確認: ノートパソコンではスロットが少ない、またはオンボードメモリで増設不可のモデルもあります。デスクトップPCでは比較的簡単に増設できます。
- 自己責任と保証: PCの分解を伴うため、自己責任で行うことになります。メーカー保証の対象外となる可能性もあるため、注意が必要です。
- デュアルチャネルの活用: メモリは複数枚をペアで取り付ける「デュアルチャネル」構成にすると、より効率的に動作し、パフォーマンスが向上します。例えば8GBにするなら4GB×2枚、16GBなら8GB×2枚がおすすめです。

メモリの選び方とおすすめ製品
メモリを選ぶ際のポイントと、一般的に評価の高い製品を紹介します。
メモリ選びのポイント
- 容量: 用途に応じた推奨容量を選びましょう。(一般的なら8GB、ビジネス・マルチタスクなら16GB、クリエイティブ・ゲーミングなら32GB以上)
- 種類(DDR規格): DDR4やDDR5など、現在のPCがどの規格に対応しているか確認します。これはPCのマザーボードで決まります。
- 速度(動作周波数): MHzで表記される数値で、数字が大きいほど高速です。PCのマザーボードが対応している最大速度を確認しましょう。無理に高速なメモリを搭載しても、PCが対応していなければその速度で動作しません。
- CASレイテンシ(CL値): 数値が小さいほど高速です。DDR4-3200 CL16のように表記されます。
- メーカー: Crucial(クルーシャル)、Kingston(キングストン)、Corsair(コルセア)、G.Skill(ジースキル)などが有名で信頼性が高いです。

メモリ増設手順の概要(ノートPCとデスクトップPC)
メモリ増設は自分でも行うことが可能ですが、自信がない場合は専門業者に依頼することも検討しましょう。
- ノートパソコン
- 裏蓋を開け、空きスロットがあればそこにメモリを差し込みます。
- 多くのノートパソコンはメモリが増設しにくい、またはオンボードで交換不可のモデルも多いため、購入前に増設可否を確認しておくことが重要です。
- デスクトップパソコン
- サイドパネルを開け、マザーボード上のメモリスロットにメモリを差し込みます。通常、スロットにあるクリップを開いてからメモリを押し込み、クリップが自動で閉じるように取り付けます。
- CPUクーラーやグラフィックボードが邪魔になる場合があるため、作業スペースを確保する必要があります。
詳細な増設手順は、お使いのPCの取扱説明書やメーカーのサポートページ、YouTubeの動画などを参考にしてください。
また、静電気対策も忘れずに行いましょう。

メモリ以外のWindows 11パフォーマンス改善策
メモリ増設は非常に効果的ですが、メモリ以外にもWindows 11のパフォーマンスを改善するための方法はいくつかあります。
SSDへの換装
もしお使いのPCがHDD(ハードディスクドライブ)をメインストレージとして使用している場合。
SSD(ソリッドステートドライブ)への換装は劇的なパフォーマンス向上をもたらします。
SSDはHDDよりも圧倒的に高速です。
- OSの起動
- アプリの読み込み
- ファイルの転送
など、すべての操作が格段に速くなります。
特にWindows 11はSSDでの動作が強く推奨されています。
ゲーミングPCのストレージはSSDとHDDどちらが良い?徹底比較
CPUとGPUの確認
メモリとストレージが十分でも、CPU(プロセッサ)やGPU(グラフィックス)が古すぎると快適な動作は望めません。
- CPU: Windows 11はIntel 第8世代以降のCoreプロセッサやAMD Ryzen 2000シリーズ以降が推奨されています。これらより古いCPUだと、最低限の要件を満たしていてもパフォーマンスが頭打ちになる可能性があります。
- GPU: ゲームや動画編集など、グラフィック処理が重要な作業を行う場合は、高性能な独立型GPU(グラフィックボード)が搭載されているか確認しましょう。
Windows11対応CPUは?互換性確認と快適動作の秘訣を徹底解説
Windows 11の設定最適化
Windows 11の設定を見直すことで、パフォーマンスを改善できる場合があります。
- 視覚効果の調整: 「設定」 > 「システム」 > 「バージョン情報」 > 「関連設定」にある「システムの詳細設定」を開き、「パフォーマンス」の「設定」から「視覚効果」を「パフォーマンスを優先」に調整します。
- 不要なバックグラウンドアプリの停止: 「設定」 > 「アプリ」 > 「アプリと機能」から、不要なバックグラウンドアプリを停止またはアンインストールします。
- スタートアップアプリの無効化: タスクマネージャーの「スタートアップ」タブで、PC起動時に自動的に起動する不要なアプリを「無効」にします。
定期的なメンテナンス
- OSやドライバーの更新
- ディスククリーンアップ
- 不要なファイルの削除
など、定期的なシステムメンテナンスはPCのパフォーマンスを良好に保つために重要です。

適切なメモリ容量でWindows 11の真価を発揮!
Windows 11へのアップグレードを経験し、メモリ不足がいかにPCの動作に大きな影響を与えるかを痛感した私の体験から、この記事は始まりました。
公式の最低要件である4GBでは、Windows 11の快適さを実感することは非常に難しいという現実があります。
Windows 11を快適に利用するためには、あなたのPCの用途に応じた適切なメモリ容量を確保することが何よりも重要です。
- 一般的な日常利用なら8GB。
- ビジネスやマルチタスクなら16GB。
- クリエイティブ作業や最新ゲームなら32GB以上。
タスクマネージャーやシステム情報を使って現在のメモリ容量を確認しましょう。
もし不足している場合はメモリ増設を強く検討してください。
互換性の確認や適切な製品の選択は重要です。
しかし、多くの場合、劇的なパフォーマンス向上をもたらす、費用対効果の高い投資となります。
また、メモリだけではありません。
- SSDへの換装
- Windows 11の設定最適化
- そして定期的なメンテナンス
これらもPCのパフォーマンスを維持します。
向上させるために欠かせません。
これらの対策を総合的に行うことで、あなたのWindows 11 PCは本来持っている能力を最大限に発揮し、よりスムーズで快適なデジタルライフを提供してくれるでしょう。
ぜひこの記事を参考に、あなたのWindows 11環境を最適化し、その真価を存分に引き出してくださいね。
快適なPCライフがあなたを待っています。