「Cドライブの空き容量が残りわずかです」。
Windows 11を使っていると、ある日突然、こんなメッセージが表示されて焦った経験はありませんか?
Cドライブの容量不足は多くのユーザーが直面する問題です。
特に、
- Windows 11はWindows 10からアップグレードした方
- SSDの容量が比較的小さいパソコンを使っている方
こういう方ほど、この問題にぶつかりやすいでしょう。
Cドライブは、Windowsのシステムファイルやインストールしたアプリ、ダウンロードしたデータなどが保存される重要な領域です。
ここの空き容量が少なくなると、
- パソコンの起動や動作が遅くなる
- 新しいソフトのインストールができなくなる
などのリスクがあります。
最悪の場合にはシステムが正常に起動しなくなる可能性もあります。
この記事では、パソコン初心者の方でも安心して実践できる、Windows 11 Cドライブ容量不足を解消するための様々な方法を、手順を追ってわかりやすく解説します。
- 一時ファイルの削除から不要なアプリのアンインストール
- ストレージセンサーの活用
- さらにはより根本的な解決策
まで、Cドライブの空き容量を効果的に増やすための知識と手順を紹介します。
快適なパソコンの動作を取り戻すために、ぜひ最後までお読みいただき、Cドライブの容量問題をスッキリ解決しましょう。
Windows 11 Cドライブ容量不足の原因とチェック方法

Windows 11のCドライブが容量不足になる主な原因は、知らず知らずのうちに溜まっていく様々なデータやファイルです。
解決策を実行する前に、まずは何が原因で容量が不足しているのかを確認しましょう。
Cドライブ容量不足の主な原因
Cドライブの容量がいっぱいになる主な要因は以下の通りです。
- Windowsシステムファイル: OS自体のファイルや更新プログラムのデータ(特にWindows Updateの一時ファイルや以前のバージョンのWindowsのバックアップファイル)が多くの容量を占めることがあります。
- インストール済みアプリ・プログラム: ゲームやクリエイティブなソフトなど、インストールしたアプリケーションがCドライブの多くを使用します。
- 一時ファイル(Temporary Files): Webブラウザのキャッシュやアプリが生成する一時的なデータ。これらは通常は自動で削除されますが、蓄積されるとかなりの量になる可能性があります。
- ダウンロードフォルダー: インターネットからダウンロードしたファイルが**「ダウンロード」フォルダーにそのまま放置されている場合。
- 動画や写真、音楽ファイル: 個人のデータである動画、写真、音楽ファイルがデスクトップやドキュメント、ピクチャなどのCドライブ上のフォルダーに保存されている場合。
- ごみ箱: 削除したファイルがごみ箱に残ったままになっている場合。
- 復元ポイント: システムの復元ポイントが多く作成されている場合、Cドライブの領域を消費します。
Cドライブの空き容量を確認する手順

Cドライブの現状を把握することは、効果的な解決策を見つけるための最初のステップです。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、メニューから「設定」を選択します。
- 設定画面が表示されたら、左側のメニューから「システム」をクリックします。
- 右側の項目から「ストレージ」を選択します。
- 「ストレージ」画面では、Cドライブの空き容量と、どのカテゴリのファイルがどのくらいの容量を占めているかがグラフと一覧で表示されます。
- 「一時ファイル」
- 「アプリと機能」
- 「その他」
- 「ドキュメント」
- など、各項目をクリックするとさらに詳細な情報を確認できます。
ここで何が最も容量を圧迫しているのかを確認し、次の解決策に進みましょう。
Windows 11 Cドライブの空き容量を増やす基本テクニック

Cドライブの容量を増やすには、Windowsに搭載されているツールや機能を活用するのが最も手軽です。
ここでは、パソコン初心者でも簡単にできる基本のテクニックを紹介します。
ディスククリーンアップを実行する

ディスククリーンアップは、不要な一時ファイルやシステムファイルを安全に削除できるWindows標準の機能です。
- タスクバーの検索欄に「ディスククリーンアップ」と入力し、表示された「ディスククリーンアップ」アプリをクリックして起動します。
- ヒント: 「ファイル名を指定して実行」(Windowsキー + R)から「cleanmgr」と入力しても起動可能です。
- ドライブ選択画面が表示されたら、「C:」ドライブを選択し、「OK」ボタンをクリックします。
- ディスククリーンアップがスキャンを開始。削除可能なファイルを一覧表示します。
- 「削除するファイル」欄で、削除したい項目にチェックを入れます。
- 一般的に削除しても問題ないもの: 一時インターネットファイル、ダウンロードされたプログラムファイル、ごみ箱、一時ファイル、配信の最適化ファイルなど。
- より多くの空き容量を確保したい場合は、「システムファイルのクリーンアップ」ボタンをクリックします。
- 確認メッセージが表示されたら「はい」をクリックし、再度Cドライブを選択します。
- ここでは、Windows Updateのクリーンアップや以前のWindowsのインストール、Windowsアップグレードログファイルなど、さらに多くの容量を占める項目が表示されます。特に「以前のWindowsのインストール」は大きな容量を占めることが多いですが、これを削除するとWindows 10に戻すことができなくなりますので注意しましょう。
- 削除したい項目にチェックを入れたら、「OK」ボタンをクリックします。
- 確認メッセージが表示されたら、「ファイルの削除」をクリックして実行します。
不要なアプリをアンインストールする
使わなくなったアプリケーションは、Cドライブの容量を圧迫する大きな原因です。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、メニューから「設定」を選択します。
- 左側のメニューから「アプリ」をクリック。「インストールされているアプリ」を選択します。
- インストール済みのアプリが一覧表示されます。サイズの大きいアプリから確認しましょう。「サイズ」で並べ替えると、容量を多く使っているアプリが上に表示されます。
- アンインストールしたいアプリの右側にある「…」ボタンをクリック。「アンインストール」を選択します。
- 確認メッセージが表示されたら「アンインストール」をクリックして実行します。
- ヒント: どのアプリが必要か分からない場合は、「使用しなくなったアプリの特定方法」などを検索して参考にしましょう。

ストレージセンサーを有効にする

ストレージセンサーは、一時ファイルやごみ箱の内容などを自動的に削除してくれるWindows 11の便利機能です。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、メニューから「設定」を選択します。
- 左側のメニューから「システム」をクリック。「ストレージ」を選択します。
- 「ストレージ」画面で「ストレージセンサー」の項目を見つけ、オンに切り替えます。
- 「ストレージセンサーを構成するか、今すぐ実行する」をクリックすると、クリーンアップの頻度や対象となるフォルダーをカスタマイズできます。
- 「ごみ箱にファイルを保持する期間」や「ダウンロードフォルダーにファイルを保持する期間」などを設定することで、自動的に不要なファイルが削除されるようになります。
ダウンロードフォルダーやデスクトップを整理する

ダウンロードフォルダーやデスクトップは、一時的なファイルやダウンロードしたデータが溜まりやすい場所です。
- エクスプローラーを開き、「ダウンロード」フォルダーを確認します。
- ダウンロードしたファイルでもう必要ないものは削除しましょう。
- 今後も必要だがCドライブに置く必要がないファイル(動画や写真など)は、Dドライブや外付けHDD、SSDなどの他のストレージに移動することを検討しましょう。
- デスクトップに置いているファイルも同様に、不要なものは削除。必要なものは別の場所に移動することで、Cドライブの容量を減らすことができます。
ごみ箱を空にする

削除したファイルはすぐには消えず、ごみ箱に一時的に保存されています。ごみ箱を空にすることで、それらのファイルが完全に削除されます。空き容量を増やすことができます。
- デスクトップにある「ごみ箱」アイコンを右クリックします。
- 表示されたメニューから「ごみ箱を空にする」を選択します。
- 確認メッセージが表示されたら「はい」をクリックします。
より高度なWindows 11 Cドライブ容量確保の解決策

上記の基本テクニックを試してもCドライブの容量不足が解消されない場合は、少し高度な解決策を検討する必要があります。
ユーザーフォルダーの場所を変更する
- ドキュメント
- ピクチャ
- ダウンロード
- デスクトップ
などのユーザーフォルダーは、通常Cドライブに保存されます。
しかし、これらの保存場所をDドライブや外付けストレージに変更することで、Cドライブの容量を大幅に空けることができます。
- エクスプローラーを開き、「PC」をクリックします。
- 「Cドライブ」の下にある「ユーザー」フォルダー(またはユーザー名のフォルダー)をダブルクリックして開きます。
- 「ドキュメント」や「ピクチャ」など、移動したいフォルダーを右クリック。「プロパティ」を選択します。
- プロパティ画面で「場所」タブをクリックします。
- 「移動」ボタンをクリック。移動先のドライブ(例: Dドライブ)やフォルダーを選択します。
- 「適用」をクリックすると、既存のファイルが新しい場所に移動されます。
- 重要: 移動先のドライブが十分な空き容量を持っているかを事前に確認しましょう。
システムの保護(復元ポイント)の設定を見直す

システムの復元ポイントは、トラブル発生時にPCを以前の状態に戻すための便利機能です。
しかし、多くの復元ポイントが作成されるとCドライブの容量を消費します。
- タスクバーの検索欄に「復元ポイント」と入力。「復元ポイントの作成」をクリックしてシステムのプロパティを開きます。
- 「システム保護」タブが選択されていることを確認。「構成」ボタンをクリックします。
- 「システム保護」画面で、「ディスク領域の使用量」のスライダーを調整して、復元ポイントに割り当てる容量を減らすことができます。通常、5%~10%程度で十分です。
- 不要な復元ポイントを削除したい場合は、「削除」ボタンをクリックします。ただし、全ての復元ポイントが削除されます。そのため、最新の復元ポイントを残したい場合は注意が必要です。
ディスクのパーティションを拡張する(DドライブなどからCドライブへ)

Dドライブなどに十分な空き容量がある場合、その領域をCドライブに割り当てることで、Cドライブの容量を物理的に増やすことができます。この操作は「ディスクの管理」ツールで行います。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、メニューから「ディスクの管理」を選択します。
- ディスクの管理画面が表示されたら、Cドライブの右隣に「未割り当て」の領域があるか確認します。もしなければ、Dドライブなどの隣接するパーティションを縮小して未割り当て領域を作成する必要があります。
- Dドライブを縮小する場合: Dドライブを右クリック。「ボリュームの縮小」を選択します。縮小したい量を入力。「縮小」をクリックします。
- Cドライブを右クリック。「ボリュームの拡張」を選択します。
- ボリュームの拡張ウィザードが起動したら、指示に従って操作を進めます。未割り当て領域をCドライブに追加します。
- 重要: パーティションの操作はデータ損失のリスクが伴います。事前に必ず重要なデータのバックアップを取りましょう。不明な点がある場合は、専門家に相談するか、Microsoftの公式サポートページを参照してください。
- Microsoft サポート – ディスク管理
新しいストレージへの移行または追加

上記の方法を試しても十分な容量が確保できない場合。
今後のパソコンのパフォーマンスを総合的に改善したい場合。
こんな時には、物理的にストレージを増やすことを検討しましょう。
SSD/HDDの追加または換装
- SSDの追加: デスクトップPCの場合、空きのSATAポートやM.2スロットがあれば、新しいSSDを追加し、Cドライブ以外のデータ(ゲームや動画など)をそちらに移動することができます。
- SSD/HDDの換装: 現在のCドライブが小容量な場合、より大容量のSSDやHDDに換装することも可能です。この際は、OSやデータを新しいドライブに移行する**「クローン」ソフトを利用するのが一般的です。
- 外付けHDD/SSDの利用: 手軽に大容量のストレージを確保したい場合は、外付けHDDやSSDが便利です。写真や動画などの大容量データの保存先として活用しましょう。USB 3.0やUSB-C接続の高速なモデルを選ぶと、データ転送もスムーズです。
クラウドストレージの利用
OneDriveやGoogle Driveなどのクラウドストレージを利用することも、Cドライブの容量を節約する有効な方法です。
写真やドキュメントなどをクラウドに保存。
必要な時にだけダウンロードする設定にすることで、パソコン本体の容量を消費せずにデータを管理できます。
Cドライブ容量不足を未然に防ぐための習慣

Cドライブの容量不足は、一度発生すると解決に時間がかかることもあります。
快適なWindows 11ライフを送るためにも、日頃から予防的な対策を行うことが重要です。
- 定期的なディスククリーンアップ: 少なくとも月に一度はディスククリーンアップを実行しましょう。ストレージセンサーを有効にしておけば自動で行ってくれるので、設定しておくのがおすすめです。
- 不要なアプリのアンインストール: 使わなくなったアプリは放置せず、こまめにアンインストールしましょう。特にゲームは容量が大きいので注意が必要です。
- ダウンロードフォルダーの整理: ダウンロードしたファイルは、確認後に必要ないものは削除し、必要なものはDドライブや外付けストレージに移動する習慣をつけましょう。
- クラウドストレージの活用: 写真や動画など、大容量の個人データはクラウドストレージに保存することを検討しましょう。PC本体の容量を節約できます。
- ごみ箱をこまめに空にする: 削除したファイルがごみ箱に溜まっていないか、定期的にチェックし空にしましょう。
- アップデートの確認: Windows Updateは新機能やセキュリティ更新に重要です。しかし、更新プログラムのダウンロードやインストールで一時的に容量を消費します。更新後に不要になった以前のバージョンのファイルをディスククリーンアップで削除することも忘れずに。
Windows 11 Cドライブ容量不足は解決できる!
Windows 11のCドライブ容量不足は、パソコンの動作を遅くし、ストレスを与える問題です。
しかし、この記事で紹介した様々な方法を実践すれば、誰でも簡単に解決できます。
- ディスククリーンアップ
- 不要なアプリのアンインストール
といった基本のテクニックから、
- ユーザーフォルダーの移動
- ストレージの追加
といったより高度な解決策まで、Cドライブの空き容量を増やすための手順を詳しく解説しました。
今回紹介した方法を一つずつ試しましょう。
Cドライブの空き容量を確保することで、Windows 11パソコンのパフォーマンスは確実に改善します。
よりスムーズで快適なデジタルライフを送れるようになるでしょう。
特に定期的なメンテナンスは今後の容量不足を未然に防ぐためにも重要です。
もし、今回の解決策を試してもCドライブの容量不足が解消しない場合。
「パソコンの容量を増やしたいけどどのストレージを選んだらいいか分からない」
といった疑問があれば、専門家への相談や関連情報の検索をおすすめします。