「これからPCゲームを始めてみたいけど、ゲーミングPCってどうやって選べばいいの?」
「CPUとかGPUとか、専門用語がたくさんあってどれが重要なのか分からない…」
「高い買い物だから失敗したくないけど、何から調べたらいいのか途方に暮れている…」
あなたも今、そんな悩みを抱えていませんか?
初めてゲーミングPCの購入を検討する際、膨大な情報量と専門用語の多さに圧倒され、
「結局どれを選べばいいんだろう?」
と途方に暮れてしまう方も少なくありません。
私も以前、初めてゲーミングPCを購入するにあたり調べ始めた時、
- どのパーツがどんな役割を果たすのか
- どのくらいの性能が必要なのか
- 何より自分にとって最適な一台はどれなのかを見極めるのが非常に難しい
と感じた経験があります。
ゲーミングPCは、一般的なパソコンとは異なり、特にゲームを快適にプレイするために特化された高性能なパソコンです。
美しいグラフィックスで最新のゲームを楽しんだり、オンラインゲームで友達とボイスチャットしながら協力プレイをしたり、eスポーツの大会を目指したりと、その楽しみ方は無限大です。
しかし、高価な買い物だからこそ、失敗せずに自分にぴったりの一台を選びたいですよね。
ご安心ください。
今回の記事では、2025年最新の情報を基に、ゲーミングPCを初めて購入するあなたのために、失敗しないゲーミングPCの選び方を徹底的に解説します。
- ゲーミングPCの基本的な知識から
- CPU、GPU、メモリといった主要パーツの役割
- 予算別のおすすめ構成
- デスクトップとノートパソコンの違い
- 購入後のセットアップ
- 周辺機器の選び方
- よくあるトラブルとその解決策
まで、あなたがゲーミングPCライフをスタートするために必要なすべての情報を網羅的に提供します。
この記事を読み終える頃には、あなたはもうゲーミングPC選びで迷うことはありません。
自信を持って最適な一台を選び、憧れのPCゲームの世界へ飛び込みましょう!
ゲーミングPCとは?基本を知ろう
ゲーミングPCは、その名の通り「ゲームを快適にプレイすること」に特化したパソコンです。
一般的な事務作業やウェブ閲覧用のPCとは異なり、高いグラフィック処理能力や高速なデータ処理能力が求められます。
通常のPCとの違い
高性能なグラフィックボード(GPU)を搭載

最も大きな違いは、高性能なグラフィックボード(GPU)を搭載している点です。
ゲームの美しい映像や複雑な3Dグラフィックをスムーズに表示するために不可欠なパーツで、ゲーミングPCの性能を大きく左右します。
一般的なPCに内蔵されているグラフィックス機能では、高画質なゲームを快適にプレイすることはできません。
【2025年最新】ゲーミングPCグラボ選び方完全ガイド!初心者でも失敗しない最適な一枚
高い処理能力を持つCPU
ゲームはグラフィックだけでなく、キャラクターの動き、物理演算、AIの処理など、様々な計算処理をCPUに要求します。
そのため、ゲーミングPCには、高速な処理が可能なマルチコアCPUが搭載されています。
大容量かつ高速なメモリ(RAM)
ゲームのデータを一時的に保存し、素早くアクセスするために、大容量(16GB以上が主流)かつ高速なメモリが搭載されています。
メモリ容量が不足すると、ゲームの動作がカクついたり、読み込みに時間がかかったりする原因になります。
高速なストレージ(SSD)
ゲームの起動やロード時間を短縮するために、SSD(Solid State Drive)の搭載は必須です。
特にNVMe M.2 SSDは、従来のSATA SSDやHDDに比べて圧倒的に速い読み書き速度を誇ります。
優れた冷却性能

高性能なパーツは多くの熱を発生させるため、長時間のゲームプレイでも安定した動作を保つために、強力な冷却システム(大型ファンや水冷クーラー)が備わっています。
熱暴走によるパフォーマンス低下を防ぐ重要な要素です。
ゲーミングPCでできること
最新ゲームを高画質・高フレームレートでプレイ
最も大きなメリットは、最新のPCゲームを高画質設定で、スムーズなフレームレート(FPS)で楽しめる点です。
まるで映画のような美しいグラフィックと、なめらかな動きで、最高のゲーム体験を実現できます。
eスポーツやオンライン対戦ゲームで有利に
高いフレームレートと低遅延は、eスポーツのようなシビアな操作が求められる対戦ゲームにおいて、プレイヤーのパフォーマンスに直結します。
一瞬の判断が勝敗を分けるため、ゲーミングPCの性能が有利に働くことが多いです。
ゲーム配信や動画編集などのクリエイティブ作業
ゲーミングPCの高い処理能力は、ゲームプレイだけではありません。
- YouTubeでのゲーム実況配信
- ゲーム動画の編集
- 3Dモデリング
- イラスト制作
といったクリエイティブな作業にも十分活用できます。
一般的なPCよりも格段に速く作業を完了できます。
VRゲームや4Kゲーミング
さらに高性能なゲーミングPCを選べば、VRヘッドセットを接続して仮想現実の世界に没入したり、4K高解像度モニターで圧倒的な没入感のゲームプレイを楽しんだりすることも可能です。
ゲーミングPC選びの重要ポイント
ゲーミングPCを選ぶ際に最も重要なのは、あなたの「目的」と「予算」を明確にすることです。
これらを基準に、どのパーツにどれくらいの性能を求めるかを決めていきます。
目的を明確にする
どのようなゲームをプレイしたいか?
プレイしたいゲームによって、必要なPCスペックは大きく異なります。
軽いゲーム(例: Minecraft, League of Legends, Apex Legends(設定を低めに))
これらのゲームは比較的低いスペックでも動作します。
より快適に高フレームレートで遊びたい場合は、ミドルクラスのGPUとCore i5/Ryzen 5程度のCPUがあれば十分です。
中程度のゲーム(例: Fortnite, Valorant, Call of Duty)
これらの人気タイトルは、ある程度の性能が必要です。
NVIDIA GeForce RTX 4060/4070、またはAMD Radeon RX 7600 XT/7700 XTクラスのGPUと、Core i7/Ryzen 7クラスのCPUが推奨されます。
重いゲーム・最新のAAAタイトル(例: Cyberpunk 2077, Starfield, Elden Ring)
最高画質で快適にプレイするには、ハイエンドクラスの非常に高い性能が求められます。
NVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER/4080 SUPER/4090、またはAMD Radeon RX 7900 XT/XTXといった高性能GPUと、Core i7/i9またはRyzen 7/9の高性能CPUが必要です。
プレイ環境は?(フレームレート、解像度)
どのような「見え方」でゲームを楽しみたいかも重要です。
フルHD(1920×1080)/144Hz以上
最も一般的なゲーミング環境です。
多くのゲームで144Hz以上の高フレームレートを実現でき、スムーズな動きでストレスなく楽しめます。
ミドル~ハイエンドクラスのゲーミングPCが適しています。
WQHD(2560×1440)/144Hz以上
より高精細な映像でゲームをプレイしたい方向け。
フルHDよりも高いGPU性能が求められます。RTX 4070 SUPER以上のGPUが推奨されます。
4K(3840×2160)/60Hz以上 または 120Hz以上
最高の画質と没入感を求める方向け。
非常に高いGPU性能(RTX 4080 SUPER/4090クラス)が必要です。
コストも大幅に高くなります。
ゲーム以外の用途は?
ゲーミングPCはゲーム専用ではありません。
他の用途も考慮しましょう。
動画編集や3D制作
CPUのコア数、メモリ容量(32GB以上推奨)、SSDの容量と速度が重要になります。
GPUももちろん影響しますが、CPUとメモリのバランスも大切です。
配信(ストリーミング)
ゲームをしながら配信を行う場合、ゲーム処理と配信処理を同時に行うため、より高性能なCPU(多コア多スレッド)と、十分なメモリ(32GB推奨)が必要です。
NVIDIAのGeForce RTXシリーズに搭載されているNVIDIA Encoder(NVENC)は、ゲームへの負荷を抑えつつ高品質な配信を可能にするためおすすめです。
仕事や普段使い
一般的なWeb閲覧やオフィス作業、ビジネス利用であれば、ゲーミングPCのスペックはオーバースペックになることもありますが、快適さは圧倒的です。
予算を設定する
ゲーミングPCはパーツの組み合わせによって価格が大きく変動します。
あらかじめ予算の上限を決めておくことで、選択肢を絞り込みやすくなります。
予算の目安

- 10万円~15万円: エントリークラス。軽いゲームや少し前のタイトルをフルHDでプレイするのに適しています。最新のAAAタイトルは画質設定を落とす必要があります。
- 15万円~25万円: ミドルクラス。多くの人気タイトルをフルHD/高画質、またはWQHD/中画質で快適にプレイできる、最もバランスの取れた価格帯です。
- 25万円~35万円: ハイミドル~ハイスペッククラス。WQHD/高画質や一部の4Kゲーム、VRゲームも視野に入ります。配信や動画編集もスムーズに行えます。
- 35万円以上: ハイエンドクラス。4K高画質ゲーミングやVR、プロレベルのクリエイティブ作業、最新技術を最高の環境で楽しむための究極のスペックです。
ゲーミングPC本体だけでなく、モニター、キーボード、マウス、ヘッドセットなどの周辺機器の費用も予算に含めて検討しましょう。
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ゲーミングPCの主要パーツ解説
ゲーミングPCの性能は、主に以下の主要パーツの組み合わせで決まります。
それぞれの役割を理解して、自分に合った構成を選びましょう。
CPU(Central Processing Unit):パソコンの頭脳

CPUはパソコン全体の計算処理を行う「頭脳」にあたるパーツです。
ゲームの物理演算やAI処理、ゲーム以外の作業(配信、動画編集など)に大きく影響します。
Intel Core iシリーズ
- Core i5: エントリー~ミドルクラスのゲーミングPCに最適。ほとんどのゲームを快適にプレイできます。
- Core i7: ミドル~ハイスペッククラスのゲーミングPCに。ゲームだけでなく、配信や動画編集もスムーズに行いたい場合に推奨されます。
- Core i9: 最上位モデル。究極の性能を求めるハイエンドユーザーや、プロレベルのクリエイター、配信者向けです。ゲーム単体ではCore i7との差を感じにくいこともあります。
AMD Ryzenシリーズ
- Ryzen 5: エントリー~ミドルクラスのゲーミングPCに最適。Core i5と同等の位置づけです。
- Ryzen 7: ミドル~ハイスペッククラスのゲーミングPCに。Core i7と同等の位置づけで、コストパフォーマンスに優れるモデルも多いです。
- Ryzen 9: 最上位モデル。Core i9と同等の位置づけで、非常に高いマルチコア性能を誇り、ゲームと同時に複数の重い作業を行う場合に強みを発揮します。
世代について
CPUには「第〇世代」という表記があり、数字が大きいほど新しい世代で性能が向上しています。
同じCore i7でも、新しい世代の方が性能は高いです。
2025年現在では、Intelなら第13世代以降、AMDならRyzen 7000シリーズ以降が主流です。
GPU(Graphics Processing Unit):グラフィック処理の要

GPU(グラフィックボード/ビデオカードとも呼ばれる)は、ゲームの映像を描画する専門のプロセッサーです。
ゲーミングPCの性能を決定づける最も重要なパーツと言っても過言ではありません。
NVIDIA GeForce RTXシリーズ
現在のゲーミングPCの主流であり、最も人気のあるGPUシリーズです。
リアルタイムレイトレーシング(光の表現をリアルにする技術)やDLSS(AIによる超解像技術)に対応。
美しいグラフィックと高いフレームレートを両立できます。
- RTX 4060 / RTX 4060 Ti: エントリー~ミドルクラス。フルHD環境でのゲームを快適にプレイしたい場合に最適です。
- RTX 4070 / RTX 4070 SUPER / RTX 4070 Ti SUPER: ミドル~ハイミドルクラス。フルHD高画質やWQHDでの快適なゲームプレイ、一部の4Kゲームにも対応できます。コストパフォーマンスに優れるモデルも多いです。
- RTX 4080 SUPER / RTX 4090: 最上位のハイエンドクラス。4K高画質ゲーミングやVR、プロレベルのクリエイティブ作業など、最高のパフォーマンスを求める方向けです。非常に高価ですが、圧倒的な性能を誇ります。
AMD Radeon RXシリーズ
NVIDIAのGeForceシリーズと並ぶ主要なGPUメーカーです。
こちらも高い性能を持ち、コストパフォーマンスに優れるモデルもあります。
FSR(FidelityFX Super Resolution)という超解像技術に対応しています。
- Radeon RX 7600 XT / RX 7700 XT: エントリー~ミドルクラス。フルHDゲーミングに最適です。
- Radeon RX 7800 XT / RX 7900 XT: ミドル~ハイミドルクラス。WQHDでの快適なゲームプレイや、コストを抑えつつ高い性能を求める場合に選択肢になります。
- Radeon RX 7900 XTX: 最上位のハイエンドクラス。4Kゲーミングにも対応できる高性能GPUです。
選び方のポイント
プレイしたいゲームと目標とする解像度・フレームレートに合わせて選びましょう。
GPUの性能がゲーム体験に最も直接的に影響するため、予算の多くをGPUに割くことをおすすめします。
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メモリ(RAM):作業スペース

メモリは、CPUが処理するデータを一時的に置いておく「作業スペース」のようなものです。
容量が大きいほど、同時に多くのプログラムを動かしたり、ゲームのデータを素早く処理したりできます。
容量の目安
- 8GB: 現在のゲーミングPCでは最低限。軽いゲームならプレイ可能ですが、最新のAAAタイトルや配信・動画編集には不足します。
- 16GB: 多くのゲーマーにとっての標準的な容量。ほとんどのゲームを快適にプレイでき、普段使いも問題ありません。
- 32GB: ゲームと同時に配信や動画編集を行いたい、または高画質テクスチャMODなどを多用するヘビーゲーマーにおすすめ。将来的なゲームの要求スペック上昇にも対応しやすいです。
速度(Hz)
メモリには「DDR4」や「DDR5」といった種類と、クロック周波数(MHz)という速度の指標があります。
DDR5はDDR4よりも新しい規格で、より高速です。
速度が速いほど、データの読み書きが速くなり、ゲームのフレームレート向上にも貢献します。
通常、ゲーミングPCではデュアルチャネル(2枚差し)で搭載され、より効率的に動作します。
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ストレージ(SSD/HDD):データの保存場所

ストレージは、OS、ゲーム、その他のファイルを保存しておく場所です。
速度が速いほど、OSやゲームの起動、ロード時間が短縮されます。
SSD(Solid State Drive)
フラッシュメモリを使用した高速なストレージで、ゲーミングPCには必須です。
- NVMe M.2 SSD: 現在主流のSSD。非常に高速な読み書き速度を誇り、OSやゲームの起動、データのロード時間を劇的に短縮します。容量は最低500GB、できれば1TB以上がおすすめです。
- SATA SSD: 従来のHDDよりも高速ですが、NVMe M.2 SSDには及びません。価格は比較的安価です。
HDD(Hard Disk Drive)
従来の磁気ディスクを使用したストレージ。
SSDに比べて安価で大容量ですが、読み書き速度は大幅に遅いです。
ゲームのインストール先としては不向きです。
大量の動画や写真など、あまり頻繁にアクセスしない大容量データの保存用として追加搭載されることがあります。
容量の目安
- メインストレージ(OS/ゲームインストール用): NVMe SSD 1TB以上が推奨。多くのゲームをインストールするなら2TBも検討したいところです。
- サブストレージ(データ保存用): 必要であればHDD 2TB~4TBなどを追加。
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電源ユニット(PSU):電力供給

電源ユニットは、PC内の各パーツに電力を供給する重要なパーツです。
PC全体の安定した動作を支えるため、容量と品質が重要です。
容量の目安
GPUやCPUの性能に応じて必要な電源容量が変わります。
高性能なGPUを搭載する場合は、750W~1000Wクラスの電源が必要になることもあります。
電源容量が不足すると、PCの動作が不安定になったり、最悪の場合、故障の原因になります。
80 PLUS認証
電源ユニットには「80 PLUS」という電力変換効率の認証があります。
Bronze、Silver、Gold、Platinum、Titaniumの順に効率が高く、効率が良いほど発熱が少なく、電気代も抑えられます。
ゲーミングPCならGold以上の認証を持つモデルがおすすめです。
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マザーボード:パーツの司令塔

マザーボードは、CPU、GPU、メモリ、ストレージなど、すべてのPCパーツを接続し、相互に通信させるための基盤となるパーツです。
チップセット
マザーボードの性能は、搭載されているチップセットで決まります。
Intel用とAMD用があり、それぞれ上位モデル(例: Intel Zシリーズ, AMD Xシリーズ)とミドルレンジ(例: Intel Bシリーズ, AMD Bシリーズ)があります。
上位チップセットほど、CPUのオーバークロックや、より多くのストレージ・USBポートの接続に対応します。
拡張性
将来的にメモリの増設やストレージの追加、CPUやGPUのアップグレードを検討している場合は、それに対応できるソケットやスロットを備えているかを確認しましょう。
ゲーミングPCマザーボードの選び方:初心者でもわかる完全ガイド
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PCケース:パーツを守る器

PCケースは、PC内部のパーツを保護し、冷却効率を高めるための重要な役割を果たします。
エアフロー
高性能なパーツから発生する熱を効率的に排出するため、PCケースのエアフロー(空気の流れ)は非常に重要です。
大型のファンを複数搭載できるか、通気性が良いデザインかなどをチェックしましょう。
サイズ
PCケースには、フルタワー、ミドルタワー、ミニタワーなどのサイズがあります。
搭載するパーツのサイズ(特にグラフィックボードの長さ)や、設置するスペースに合わせて選びましょう。
ミニタワーは省スペースですが、エアフローや拡張性が犠牲になる場合があります。
デザインと静音性
見た目のデザインや、動作音の静かさも考慮したいポイントです。
サイドパネルが強化ガラス製で内部が見えるモデルや、RGBライティングに対応したモデルも人気です。
冷却システム:安定動作の要

高性能なCPUやGPUは多くの熱を発生させるため、適切な冷却が必要です。
冷却が不十分だと、パーツの寿命を縮めたり、性能が低下したりする原因になります。
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空冷クーラー
CPUに直接ファンを取り付けて冷却する方式。
比較的安価でメンテナンスも容易ですが、大型になる傾向があります。
水冷クーラー(簡易水冷)
ポンプで冷却液を循環させてCPUの熱をラジエーターで排出する方式。
空冷よりも高い冷却性能を発揮し、見た目もスタイリッシュです。
最近ではGPUも水冷に対応するモデルがあります。
ケースファン
PCケース内部の空気を循環させ、熱を外部に排出するためのファンです。
PCケースに最初から複数搭載されていることも多いですが、追加で設置することも可能です。
ゲーミングノートPC冷却ファン選び方と静音対策:快適ゲーム環境へ
OS(Operating System)
ゲーミングPCのOSは、ほとんどの場合Windowsです。
Windows 11 Home/Pro
- Windows 11 Home: 一般的なゲームユーザーに十分な機能を提供します。
- Windows 11 Pro: Home版の機能に加え、BitLockerによる暗号化やHyper-Vによる仮想化など、ビジネス向けの高度なセキュリティ・管理機能が必要な場合に選択します。ゲーミング用途ではHome版で問題ありません。
Windows 11 HomeとProの違いを徹底比較:最適なエディションはこれだ!
予算別おすすめゲーミングPCの選び方
あなたの予算に合わせて、どのようなゲーミングPCを選べばよいのか具体的な目安を紹介します。
10万円台前半:エントリークラス

目安となるスペック
- CPU: Intel Core i5 (第12世代以降) / AMD Ryzen 5 (5000番台以降)
- GPU: NVIDIA GeForce RTX 3050 / RTX 4050、またはAMD Radeon RX 6600 / RX 7600
- メモリ: 16GB DDR4
- ストレージ: NVMe SSD 500GB~1TB
楽しめるゲームと画質
- 軽いゲーム(eスポーツタイトルなど): フルHD環境で高フレームレート(100FPS以上)で快適にプレイ可能。
- 中程度のゲーム: フルHD環境で画質設定を「中~高」に調整すれば、ある程度のフレームレート(60FPS前後)でプレイ可能。
- 重いゲーム・最新AAAタイトル: 画質設定を「低~中」に調整すればプレイ可能ですが、フレームレートは安定しない場合があります。
こんな人におすすめ
- 初めてのゲーミングPCで、まずはPCゲームを体験してみたい方。
- eスポーツタイトルや軽めのインディーズゲームがメインの方。
- 予算を抑えたい方。
【2025年版】予算10万円でゲーミングPC!選び方からおすすめモデルまで徹底解説
10万円台後半~20万円台前半:ミドルクラス

目安となるスペック
- CPU: Intel Core i5 (第13世代以降) / Core i7 (第12世代以降) AMD Ryzen 5 (7000番台以降) / Ryzen 7 (5000番台以降)
- GPU: NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti / RTX 4070、またはAMD Radeon RX 7700 XT / RX 7800 XT
- メモリ: 16GB DDR4 または 32GB DDR5
- ストレージ: NVMe SSD 1TB
楽しめるゲームと画質
- ほとんどのゲーム: フルHD環境で高画質、またはWQHD環境で中~高画質設定で快適にプレイ可能(60~144FPS以上)。
- 最新AAAタイトル: フルHD高画質で十分楽しめるレベル。WQHDでも画質設定を調整すれば快適にプレイ可能。
- ゲーム配信や動画編集の初心者にもおすすめ。
こんな人におすすめ
- 多くの人気ゲームを高画質で楽しみたい方。
- 性能と価格のバランスを重視したい方。
- 将来的なアップグレードも視野に入れている方。
- ゲーム配信や動画編集も少し試してみたい方。
20万円台後半~30万円台前半:ハイミドル~ハイスペッククラス

目安となるスペック
- CPU: Intel Core i7 (第14世代以降) / Core i9 (第13世代以降) AMD Ryzen 7 (7000番台以降) / Ryzen 9 (7000番台以降)
- GPU: NVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER / RTX 4070 Ti SUPER、またはAMD Radeon RX 7900 XT
- メモリ: 32GB DDR5
- ストレージ: NVMe SSD 1TB~2TB
楽しめるゲームと画質
- ほとんどのゲーム: WQHD環境で高画質、または一部の4Kゲームを中画質で非常に快適にプレイ可能(144FPS以上も狙える)。
- 最新AAAタイトル: WQHD高画質でストレスなくプレイ可能。4Kでも画質を少し調整すれば十分楽しめます。
- 本格的なゲーム配信や動画編集、3Dモデリングなどのクリエイティブ作業にも対応。
こんな人におすすめ
- 高画質・高フレームレートでゲームを最大限に楽しみたい方。
- ゲーム配信や動画編集などのクリエイティブ作業も本格的に行いたい方。
- 将来にわたって長く使える高性能なPCが欲しい方。
30万円台後半~:ハイエンドクラス

目安となるスペック
- CPU: Intel Core i9 (第14世代以降) / AMD Ryzen 9 (7000X3Dシリーズなど)
- GPU: NVIDIA GeForce RTX 4080 SUPER / RTX 4090、またはAMD Radeon RX 7900 XTX
- メモリ: 32GB DDR5 (64GBも選択肢に)
- ストレージ: NVMe SSD 2TB以上
楽しめるゲームと画質
- 全てのゲーム: 4K高画質・高フレームレートで最高クラスのゲーム体験を実現。VRゲーミングも最高設定で快適。
- クリエイティブ作業: プロレベルの動画編集、3Dレンダリング、AI開発など、最も負荷の高い作業もスムーズに処理可能。
こんな人におすすめ
- PCゲームを最高の環境でプレイしたい、妥協したくない方。
- 4Kモニターや高リフレッシュレートモニターで究極の没入感を求める方。
- プロのeスポーツプレイヤーや、超高負荷なクリエイティブ作業を行う方。
- 予算を気にせず最高のパフォーマンスを追求したい方。
ゲーミングPCの種類と購入方法
ゲーミングPCには主に「デスクトップPC」と「ノートパソコン」の2種類があります。
それぞれメリット・デメリットがあります。
また、購入方法も様々です。
ゲーミングデスクトップPC

メリット
- 高い性能: 同じ価格帯であれば、ノートパソコンよりも高い性能を発揮します。特にGPUの性能差が顕著です。
- 優れた冷却性能: ケース内部のスペースが広く、大型のクーラーやファンを搭載できるため、長時間のゲームプレイでも安定した性能を維持しやすいです。
- 高い拡張性・カスタマイズ性: CPU、GPU、メモリ、ストレージなど、ほとんどのパーツを後から交換したり増設したりできます。予算に合わせて少しずつアップグレードしていくことが可能です。
- コストパフォーマンス: 長期的に見ると、パーツの交換が容易なため、買い替えサイクルが長くなり、結果的にコストを抑えられる場合があります。
- 多様な選択肢: 多くのメーカーから様々なモデルが販売されており、豊富な選択肢の中から自分に合ったものを選べます。
デメリット
- 設置スペースが必要: 本体が大きく、モニターや周辺機器も別途用意する必要があるため、広い設置スペースと配線が必要です。
- 持ち運びができない: 基本的に据え置きでの使用が前提です。
- 初期費用が高くなる場合も: 本体だけでなく、モニターやキーボード、マウスなども購入する必要があるため、初期費用がかさむことがあります。
ゲーミングノートパソコン

メリット
- 持ち運びが可能: ディスプレイやキーボード、トラックパッドが一体となっているため、場所を選ばずにゲームを楽しめます。外出先や実家に持ち運んでプレイしたい場合に最適です。
- 省スペース: デスクトップPCに比べて設置スペースが少なくて済みます。
- 初期費用を抑えやすい: モニターやキーボードなどを別途購入する必要がないため、本体価格だけでゲームを始められます。
デメリット
- 性能に対する価格が高い: 同じ価格帯であれば、デスクトップPCよりも性能は低めになります。特にGPUは、ノートパソコン向けに最適化されたモデル(Max-Qデザインなど)が搭載されるため、デスクトップ用と比べて性能が劣る傾向があります。
- 冷却性能の限界: 限られたスペースに高性能パーツを詰め込んでいるため、デスクトップPCに比べて冷却性能が劣り、長時間の高負荷なゲームプレイでパフォーマンスが低下する可能性があります。
- 拡張性が低い: CPUやGPUは交換できません。メモリやストレージの増設は可能な場合もありますが、デスクトップPCほどの自由度はありません。
- ディスプレイサイズが小さい: 一般的に15.6インチや17.3インチが主流で、デスクトップPCの大型モニターに比べると画面が小さく感じることがあります。
こんな人におすすめ
- 自宅だけでなく、外出先や旅行先でもゲームを楽しみたい方。
- 設置スペースが限られている方。
- ディスプレイやキーボードなどを別途購入する手間を省きたい方。
ゲーミングPCの購入方法
BTOパソコンメーカーから購入
BTO(Build To Order)パソコンは、注文を受けてからパーツを組み立てる方式のPCです。
多くのゲーミングPCメーカーがこの形式で販売しています。
メリット
- 最適な構成を選べる: CPU、GPU、メモリ、ストレージなどを、自分の予算や用途に合わせてある程度自由にカスタマイズして注文できます。
- サポートが充実: ほとんどのメーカーが購入後のサポートや保証、修理サービスを提供しているため、初心者でも安心です。
- 保証期間が長い: パーツごとの保証ではなく、PC本体としての保証が受けられます。
- OSやドライバーがインストール済み: 面倒な初期設定やドライバーのインストールはメーカー側で行ってくれるため、届いてすぐにゲームを始められます。
デメリット
- 自作PCよりは割高: パーツを個別に購入して自作するよりも、組み立て費用やサポート費用が上乗せされるため、価格は高くなります。
- パーツの選択肢に制限がある: メーカーが用意した選択肢の中からしか選べません。
主なBTOメーカー
- GALLERIA(ガレリア): ドスパラが手掛けるゲーミングPCブランド。幅広いラインナップと高いコストパフォーマンスで人気です。
- G-Tune(ジーチューン): マウスコンピューターのゲーミングPCブランド。品質とサポートに定評があります。
- FRONTIER(フロンティア): 日本のPCメーカー。コストパフォーマンスに優れたモデルが多く、セールも頻繁に開催されます。
- PC工房(パソコンコウボウ): 実店舗も多く展開するPCメーカー。初心者向けの相談体制も充実しています。
詳細については以下の記事で解説しています。
ゲーミングPC BTO おすすめメーカー:後悔しない選び方と徹底比較
大手家電量販店やオンラインモールから購入
Amazon、楽天、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどの大手量販店やオンラインモールでもゲーミングPCが販売されています。
メリット
- ポイント還元: 購入時にポイントが付与され、次回の買い物に利用できる場合があります。
- セールやキャンペーン: 定期的にセールが開催され、お得に購入できることがあります。
- 実物を確認できる場合がある: 家電量販店であれば、実際にPCケースの大きさやデザインを確認できる場合があります。
- 配送が早い: 在庫があれば、BTOパソコンよりも早く手元に届くことがあります。
デメリット
- カスタマイズ性が低い: 基本的に完成品モデルのため、パーツのカスタマイズはできません。
- 最新モデルが少ない場合がある: BTOメーカーに比べて、最新パーツを搭載したモデルのラインナップが遅れることがあります。
- 在庫状況に左右される: 人気モデルはすぐに売り切れることがあります。
自作PC(パーツを個別購入して組み立てる)
PCパーツを個別に購入し、自分で組み立てる方法です。
メリット
- 最高のコストパフォーマンス: 組み立ての手間はかかりますが、同じ性能のBTOパソコンよりも安価にパーツを揃えられます。
- 完全な自由度: CPU、GPU、マザーボード、ケース、クーラーなど、すべてのパーツを自由に選べます。
- PCの知識が深まる: 組み立てを通して、PCの仕組みや各パーツの役割について深く理解できます。
デメリット
- 高い専門知識と技術が必要: パーツの相性問題や組み立て手順の理解、ドライバーのインストールなど、初心者にはハードルが高いです。
- 故障時の自己責任: パーツごとの保証になるため、どこが故障したのかの切り分けや、修理の対応を自分で行う必要があります。
- トラブル発生時の対応: 初期不良や組み立てミスなど、トラブルが発生した際の自己解決能力が求められます。
こんな人におすすめ
- PCの仕組みに強い興味があり、自分で組み立てることに抵抗がない方。
- トラブルが発生しても自分で解決できる、PCに関する深い知識がある方。
- 究極のコストパフォーマンスを追求したい方。
ゲーミングPCと一緒に揃えたい周辺機器
ゲーミングPC本体だけでなく、ゲーム体験をより快適にするためには、適切な周辺機器も重要です。
ゲーミングモニター

ゲームの映像を映し出すディスプレイは、ゲーミングPCの性能を最大限に引き出すために非常に重要です。
リフレッシュレート(Hz)
1秒間に画面が更新される回数を示します。
数字が大きいほど動きがなめらかになり、残像感が少なくなります。
- 60Hz: 一般的なモニター。ゲーム用途ではカクつきを感じやすいです。
- 120Hz / 144Hz: ゲーミングモニターの標準。FPSやアクションゲームなど、動きの速いゲームで効果を発揮し、スムーズな動きを実現します。
- 240Hz以上: プロゲーマーやeスポーツプレイヤー向け。より滑らかな映像で、一瞬の動きも見逃しません。
モニターのリフレッシュレートとは?ゲーム・動画鑑賞で変わる体験を徹底解説
応答速度(ms)
画面の色が切り替わる速さを示します。
数字が小さいほど残像感が少なく、動きの速いゲームで有利です。
ゲーミングモニターでは1ms(GtoG)程度のモデルが主流です。
解像度
- フルHD(1920×1080)
- WQHD(2560×1440)
- 4K(3840×2160)
などがあります。
高解像度ほど美しい映像になりますが、それを表示するには高性能なGPUが必要です。
パネルの種類
- TNパネル: 応答速度が非常に速い。視野角が狭く、画質は劣る傾向があります。
- IPSパネル: 視野角が広く、発色が美しい。応答速度も最近は高速化しています。
- VAパネル: コントラスト比が高く、黒が深く表示されます。応答速度はTNとIPSの中間程度。
サイズ
24インチ~27インチが主流。
デスクスペースやゲームとの距離に合わせて選びましょう。
ゲーミングモニター選び方完全ガイド!Hzと応答速度で変わるゲーム体験
ゲーミングキーボード

ゲームプレイに特化した機能を持つキーボードです。
スイッチの種類
- メカニカルキーボード: キーごとに独立したスイッチを持つタイプ。打鍵感が良く、耐久性も高いです。様々な打鍵感(赤軸、青軸、茶軸など)があります。
- メンブレンキーボード: 一般的なPCで多く採用されているタイプ。比較的安価で静音性が高いです。
- 静電容量無接点方式: キーを押し下げなくても反応するタイプ。滑らかな打鍵感で、高級キーボードに多いです。
その他の機能
- Nキーロールオーバー/アンチゴースト: 複数キーの同時押しを正確に認識する機能。ゲームで複雑な操作を行う際に重要です。
- マクロ機能: 複数のキー操作を記憶させて、1つのキーで実行できるようにする機能。
- RGBライティング: イルミネーション機能。見た目の楽しさだけでなく、キーの視認性向上にも役立ちます。
ゲーミングキーボードおすすめ完全ガイド!最高の相棒を見つけよう
ゲーミングマウス

ゲームでの精密な操作を可能にするマウスです。
DPI(感度)
マウスの感度を示す指標。
数字が大きいほど、マウスを少し動かしただけでカーソルが大きく動きます。
FPSゲームでは低DPIで精密なエイムを行うプレイヤーが多いです。
センサーの種類
- 光学式: LEDの光で読み取る。多くのゲーミングマウスで採用されており、高い精度と安定性を持っています。
- レーザー式: レーザーで読み取る。より広い素材の上で使えるが、環境によっては安定性が低いことも。
その他の機能
- 多ボタン: プログラム可能なサイドボタンなどを搭載し、ゲーム内で様々なアクションを割り当てられます。
- 軽量性: 長時間のゲームプレイでも疲れにくい軽量モデルも人気です。
- 有線/無線: 有線は安定した接続と低遅延がメリット。無線はケーブルの煩わしさがなく、最近では有線と遜色ない低遅延モデルも増えています。
ゲーミングマウスおすすめ完全ガイド!2025年最新人気モデルも紹介
ゲーミングヘッドセット

ゲームの音をクリアに聞き取り、チームメイトと円滑にコミュニケーションを取るためのアイテムです。
音質
足音や銃声など、ゲーム内の音の方向や距離感を正確に把握できる「定位感」が重要です。バーチャルサラウンド機能などを搭載したモデルもあります。
マイク性能
オンラインゲームでボイスチャットを行う場合、ノイズキャンセリング機能付きで、クリアな音声を届けられるマイクが搭載されているかを確認しましょう。
装着感
長時間のゲームプレイでも快適に装着できる、軽量でイヤーパッドの柔らかいモデルを選びましょう。
有線と無線(ワイヤレス)があります。
【2025年最新】ゲーミングヘッドセットおすすめ人気ランキング!選び方から徹底解説
その他あると便利なもの
- ゲーミングチェア: 長時間のゲームプレイでも疲労を軽減し、正しい姿勢を保つために重要です。
- デスク: モニターやPC本体、周辺機器を効率的に配置できる広さと強度があるものが望ましいです。
- Webカメラ: ゲーム配信やオンライン会議を行う場合に必要です。
- USBハブ: マウス、キーボード、ヘッドセットなど、多くの周辺機器を接続する場合にUSBポートが不足することがあります。
ゲーミングPC購入後のセットアップと設定
ゲーミングPCが届いたら、すぐにゲームを始められるように基本的なセットアップと設定を行いましょう。
Step 1: 物理的な接続

PC本体の設置
通気性の良い場所に設置し、吸排気口が塞がれないようにしましょう。
ホコリが溜まりにくい場所を選ぶことも大切です。
ケーブルの接続
電源ケーブル
PC本体とコンセントを接続します。
ディスプレイケーブル
PCのグラフィックボード(GPU)の出力端子とモニターの入力端子を接続します。
(HDMIまたはDisplayPort)
マザーボード側のHDMI/DisplayPort端子ではなく、グラフィックボード側の端子に接続してください。
キーボード・マウス
USBポートに接続します。
ネットワークケーブル(LANケーブル)またはWi-Fiアンテナ
インターネット接続用。
無線LANを使う場合はアンテナの設置を忘れずに。
ヘッドセット
USBまたは3.5mmジャックで接続します。
Step 2: 初期設定(OSのセットアップ)

電源を入れると、Windowsの初期設定画面が表示されます。
画面の指示に従って、言語、地域、キーボードレイアウト、Microsoftアカウントのサインイン(またはローカルアカウントの作成)、プライバシー設定などを行います。
ドライバーのインストールと更新
特にグラフィックボードのドライバーは、最新のものに更新することが非常に重要です。
性能の向上や不具合の修正、最新ゲームへの対応が含まれています。
- NVIDIA GeForceの場合: 「GeForce Experience」をインストールし、そこから最新ドライバーをダウンロード・インストールします。
- AMD Radeonの場合: 「AMD Software: Adrenalin Edition」をインストールし、そこから最新ドライバーをダウンロード・インストールします。 CPUやマザーボードのチップセットドライバーも、メーカーの公式サイトから最新版をダウンロードしてインストールすると、より安定した動作が期待できます。
Step 3: Windows Update
Windowsのセキュリティや機能改善のために、最新の更新プログラムを適用しましょう。
「設定」>「Windows Update」から更新プログラムを確認し、ダウンロード・インストールします。
Step 4: ゲームプラットフォームのインストール

- Steam
- Epic Games Store
- Origin(EA App)
- Ubisoft Connect
など、プレイしたいゲームが提供されているプラットフォームをダウンロードしてインストールし、アカウントを作成またはログインします。
Step 5: ゲームのインストールと最適化

購入したゲームをダウンロードしてインストールします。
ゲームによっては、起動時にグラフィック設定の最適化ツールが提供される場合があります。
GeForce ExperienceやAMD Adrenalin Softwareにも、ゲームごとの最適な設定を提案してくれる機能がありますので、活用してみましょう。
Step 6: その他の初期設定
ディスプレイのリフレッシュレート設定

購入したゲーミングモニターのリフレッシュレートを最大限に活用するために、Windowsの設定でリフレッシュレートを変更する必要があります。
「設定」>「システム」>「ディスプレイ」>「ディスプレイの詳細設定」から、モニターの「リフレッシュレート」を最大値に設定します。
(例: 144Hz、240Hz)
電源プランの設定
パフォーマンスを重視するなら、「設定」>「システム」>「電源とバッテリー」>「電源モード」から「最適なパフォーマンス」を選択するか、コントロールパネルの「電源オプション」で「高パフォーマンス」プランを選択しましょう。
マウスの感度設定
「設定」>「Bluetoothとデバイス」>「マウス」から、ポインターの速度を調整します。
ゲームによってはゲーム内で設定する方が良い場合もありますが、Windows側で基本的な感度を調整しておきましょう。
サウンド設定
ヘッドセットやスピーカーの音量、出力デバイスなどを調整します。
ボイスチャットを使う場合はマイクの入力レベルも確認しましょう。
ゲーミングPCのよくあるトラブルと解決策
初めてゲーミングPCを使う際に直面しやすいトラブルと、その解決策を紹介します。
Q1: ゲームの動作がカクカクする、フレームレートが低い
考えられる原因と解決策
ドライバーが古い
グラフィックボードのドライバーが最新か確認し、更新しましょう。
これが最も多い原因の一つです。
パフォーマンス設定
ゲーム内のグラフィック設定が高すぎる可能性があります。
解像度を下げたり、テクスチャ品質、影、アンチエイリアシングなどの設定を下げてみましょう。
冷却不足
PC内部の温度が高くなりすぎると、パフォーマンスが低下する(サーマルスロットリング)ことがあります。
PCケースの通気性を確保し、必要であればケースファンを追加したり、CPUクーラーを見直したりしましょう。
メモリ不足
メモリが8GBの場合、特に最新のAAAタイトルでは不足しがちです。
可能であれば16GB以上への増設を検討しましょう。
バックグラウンドアプリ
ゲーム中に不要なアプリやブラウザのタブをたくさん開いていると、PCのリソースを消費してゲームの動作が重くなることがあります。
Q2: ゲーミングPCなのにモニターが映らない、または画面が真っ暗
考えられる原因と解決策
ケーブル接続

モニターケーブルが、PCの「グラフィックボード(GPU)の出力端子」にしっかりと接続されているか確認しましょう。
マザーボード側の映像出力端子に接続してしまうと、高性能なGPUが使われず、映像が出力されないことがあります。
モニターの入力切替
モニター側の入力設定が、PCとの接続方法(HDMI、DisplayPortなど)に合っているか確認しましょう。
電源
モニターとPC本体の電源ケーブルが正しく接続され、電源が入っているか確認しましょう。
Q3: PCの動作音がうるさい、ファンが高速で回っている
考えられる原因と解決策
高負荷時の正常な挙動
ゲームプレイ中などPCに高い負荷がかかると、冷却のためにファンが高速で回転し、動作音が大きくなるのはある程度正常な挙動です。
ホコリの蓄積
ファンやヒートシンクにホコリが溜まると、冷却効率が低下し、ファンがより高速で回る原因になります。
定期的にPC内部の清掃を行いましょう。
冷却不足
CPUクーラーやケースファンが適切に機能していない、またはそもそも冷却性能が不足している可能性があります。
PCケース内のエアフローを見直したり、より高性能なクーラーへの交換を検討したりしましょう。
ファンコントロール設定
マザーボードのBIOS設定や、メーカー提供のユーティリティソフトでファンの回転数(ファンカーブ)を調整できる場合があります。
静音性を重視する場合は、回転数を少し下げる設定も可能です。
(ただし、冷却性能とのバランスに注意)
Q4: ゲームが突然クラッシュする、PCがフリーズする
考えられる原因と解決策
グラフィックドライバーの問題
最新のドライバーに更新するか、一度クリーンインストールしてみましょう。
古いバージョンに戻すことで安定することもあります。
過熱
上記の冷却不足が原因で、PCが不安定になっている可能性があります。
メモリの不具合
メモリに問題がある場合、ゲームがクラッシュすることがあります。
Windows標準のメモリ診断ツールなどを試してみましょう。
電源容量不足
搭載しているパーツに対して電源容量が不足している場合、高負荷時にPCが不安定になることがあります。
ゲームファイルの破損
ゲームのインストールファイルが破損している場合があります。
ゲームプラットフォームの「ファイルの整合性チェック」機能を使ったり、再インストールを試したりしましょう。
OSの更新
Windows Updateで最新の状態になっているか確認しましょう。
Q5: インターネット接続が不安定、Ping値が高い
考えられる原因と解決策
有線接続の推奨
オンラインゲームでは、無線LAN(Wi-Fi)よりも安定した有線LAN接続を強く推奨します。
ルーターの再起動
ルーターやモデムを一度再起動してみましょう。
ドライバーの更新
ネットワークアダプターのドライバーが最新か確認しましょう。
Wi-Fi環境の見直し
無線LANの場合、ルーターとPCの距離、間に障害物がないか、他の電波干渉がないかなどを確認しましょう。
必要であればWi-Fi中継器の設置や、より高速なWi-Fi 6/7対応ルーターへの買い替えを検討しましょう。
プロバイダや回線の問題
自宅のインターネット回線自体に問題がないか、プロバイダの障害情報を確認しましょう。
2025年版 ゲーミングPC購入の最新トレンド
2025年現在、ゲーミングPC市場では以下のようなトレンドが見られます。
これらの情報を参考に、将来性も考慮したPC選びを行いましょう。
1. AI性能の重要性向上
NVIDIA RTX
AIとAMD Ryzen AI 最新のCPU(特にIntel Core UltraやAMD Ryzen AI搭載モデル)やGPUには、AI処理を高速化する専用のNPU(Neural Processing Unit)やTensorコアが搭載されています。
これにより、ゲーム内でのAI技術(DLSSやFSRなどの超解像技術、フレーム生成技術)の進化が加速しており、少ない負荷で高画質・高フレームレートを実現できるようになっています。
動画編集ソフトなどでもAI機能が活用され始めており、将来的にゲーム以外のクリエイティブ作業でのAIの重要性がさらに高まることが予想されます。
2. DDR5メモリの普及と高速化
DDR4からDDR5への移行
DDR5メモリが主流となり、さらに高速化が進んでいます。
DDR5メモリはDDR4に比べてデータ転送速度が速く、ゲームの読み込み時間短縮や全体的なパフォーマンス向上に寄与します。
新しいCPUとマザーボードはDDR5にのみ対応していることが多く、今から購入するならDDR5対応モデルがおすすめです。
3. NVMe SSDのさらなる高速化と大容量化
PCIe Gen4/Gen5 SSDの普及
ストレージはNVMe SSDが完全に主流となり、さらに高速なPCIe Gen4/Gen5対応のSSDが普及しています。
これにより、ゲームのロード時間や、動画編集時のファイルの読み書き速度が劇的に向上しています。
ゲームのファイルサイズが巨大化している現在、高速かつ大容量のSSDは必須のパーツです。
4. ゲーミングノートPCの性能向上と薄型化
デスクトップに迫る性能
ゲーミングノートPCは、冷却技術の進化とパーツの省電力化により、デスクトップPCに迫る高い性能を持つモデルが増えています。
また、デザインも洗練され、薄型・軽量化が進み、持ち運びやすさも向上しています。
一方で、性能と引き換えに価格は高くなる傾向にあります。
5. 環境への配慮と省電力化
電力効率の改善
高性能化が進む一方で、各パーツの電力効率も改善されています。
これにより、同等性能でも消費電力が抑えられたり、より強力な性能を少ない電力で発揮できるようになっています。
環境意識の高まりとともに、省電力性能もPC選びの重要な要素になりつつあります。
6. eスポーツとストリーミングの進化
高リフレッシュレートモニターの普及
eスポーツの人気に伴い、高リフレッシュレート(144Hz、240Hz、さらには360Hz以上)のゲーミングモニターがさらに普及しています。
これにより、プレイヤーはより滑らかな映像でゲームをプレイでき、勝敗に影響を与える要素となっています。
配信機能の進化
GPUに搭載されたエンコーダー(NVENCなど)の性能向上により、CPUに負荷をかけずに高品質なゲーム配信を行うことが容易になっています。
ゲーム配信を考えている場合は、この機能を持つGPUを選ぶことが重要です。
まとめ:自分にぴったりのゲーミングPCを見つけよう
この記事では、ゲーミングPCの購入を検討している初心者の方に向けて、その選び方からセットアップ、トラブル解決まで、幅広い知識を解説してきました。
私自身、初めてゲーミングPCを購入する際には、どのパーツを選べば良いのか、どのくらいの性能が必要なのかといった疑問に直面し、多くの情報に触れてきました。
その経験から、最も大切なのは、まず「どんなゲームをプレイしたいか」と「予算はどのくらいか」を明確にすることだと強く感じています。
この2つの軸が決まれば、CPU、GPU、メモリ、ストレージといった主要パーツの必要なスペックがおのずと見えてきます。
ゲーミングPCは、決して安い買い物ではありません。
だからこそ、後悔のないよう、事前にしっかり調べておくことが重要です。
BTOパソコンであれば、専門知識がなくても、用途に合わせてカスタマイズされた最適なモデルを選ぶことが可能です。
最近のゲーミングPCはデザインも洗練され、RGBライティングなどの見た目の楽しさも加わり、単なるツール以上の魅力を持っています。
もし、あなたが
「最高のグラフィックでゲームの世界に没入したい」
「友達とオンラインゲームを楽しみたい」
「ゲーム配信に挑戦してみたい」
と考えているなら、今こそゲーミングPCを手に入れる絶好のチャンスです。
この記事で得た知識を参考に、ぜひあなたにぴったりの一台を見つけて、新しいPCゲームの世界を心ゆくまでお楽しみください!
参考文献・参考サイト
- NVIDIA 公式サイト: https://www.gdep.co.jp/nvidia-rtx-pro/?gad_source=1&gad_campaignid=22390401048&gbraid=0AAAAADyZpAx9VEm1WOws4NZPx5J14VMcd&gclid=CjwKCAjwvuLDBhAOEiwAPtF0Vr7Ltvm_cYCKe7EIlZaDLeCmu_Vt2XnBgNPIfrencimFinbBgAWW_xoCK1QQAvD_BwE
- AMD 公式サイト: https://www.amd.com/ja/products/graphics/desktops/radeon.html
- Steam 公式サイト https://store.steampowered.com/about/