Windows 11にアップグレードしてから、
- 「DVDが再生できない」
- 「以前のように見られない」
とお困りではありませんか?
Windows 10までは標準で搭載されていたDVD再生機能が、Windows 11では一部変更されたため、戸惑うユーザーが多くいらっしゃいます。
お気に入りの映画や音楽ライブのDVDディスクを久しぶりに見ようとしたら再生できず、がっかりした経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。
- 「Windows Media Playerじゃダメなの?」
- 「何か新しくアプリをインストールする必要があるの?」
といった疑問を抱えている方もいることでしょう。
かつての私自身は特に何もせずともドライバの更新やOSの自動アップデートでPC環境が常に最適化されていたため、DVDやBlu-ray、その他のメディアを再生する際に特段の問題が発生した経験はありませんでした。
しかし、すべてのユーザーが同じような状況にあるわけではありません。
この記事では、
- なぜWindows 11でDVD再生が簡単ではなくなったのかという理由
- 具体的な解決方法
- おすすめのDVD再生ソフト
- 外付け光学ドライブの選び方
まで、パソコン初心者の方でも安心して、最後まで読み進めてスムーズにDVDを楽しめるようになるための情報をすべて解説します。
今日からあなたもWindows 11で快適なDVDライフを送りましょう。
Windows 11でDVDが再生できないのはなぜ?
Windows 11にアップグレードしてからDVDを再生しようとして「あれ?できない…」となった方は少なくないでしょう。
なぜこのような現象が起こるのでしょうか。
Windows 10までは可能だったDVD再生が、Windows 11で変更された理由を理解することが、解決への第一歩です。
Windows 11にDVD再生機能が標準搭載されていない理由
Windows VistaやWindows 7といった古いOSバージョンには、「Windows Media Player」でDVDを再生する機能が標準で搭載されていました。
しかし、Windows 8以降、MicrosoftはOSのライセンス費用やDVDの利用状況の変化を受けて、DVD再生の標準機能を段階的に廃止してきました。
- ライセンス費用の問題: DVDの再生には、動画や音声の「コーデック」という技術のライセンス費用が発生します。Microsoftは、OSのコストを抑えるため、この費用を削減する選択をしました。
- メディア利用形態の変化: DVDはかつての主流でした。しかし、近年では動画配信サービス(Netflix、Amazon Prime Videoなど)やBlu-rayディスク、デジタルダウンロードといった新しい視聴方法が普及しました。DVDの利用頻度は減少しています。Microsoftはユーザーの利用実態に合わせて、OSの標準機能を見直した形です。
- Windows 11では、「Windows Media Player」が進化して「Windows Media Player (新)」となりましたが、この新しいプレーヤーも市販DVDの再生機能は標準では搭載していません。そのため、別途、DVD再生に対応したアプリを用意する必要があります。
Windows 11の新Windows Media Player:使い方から徹底解説!
【注釈】
- コーデック: 動画や音声を圧縮・展開するためのプログラムです。DVD再生には特定のコーデックが必要となります。
- Windows Media Player: Microsoftが開発した標準のメディアプレーヤーです。古いバージョンにはDVD再生機能がありましたが、新しいバージョンでは一部機能が変更されています。
再生できないDVDの種類と原因
DVDが再生できない理由は、標準機能がないこと以外にもいくつか考えられます。
- 市販DVD(映画など): 著作権保護技術(CSSなど)が施されているため、これに対応したDVDプレーヤーソフトが必要です。Windows 11の標準機能では再生できません。
- 自分で焼いたDVD: ビデオ形式やデータ形式によって再生可否が変わります。形式が対応していない場合や、記録状態が悪い場合は再生できません。
- 地域コード(リージョンコード)の問題: 市販DVDには販売地域を限定する「リージョンコード」が設定されています。日本のDVDは**「リージョン2」ですが、海外製のDVDプレーヤーやドライブでは再生できないことがあります**。逆に、海外のDVDを日本のPCで再生しようとしても、リージョンコードが異なる場合は再生できません。ドライブのリージョン変更は回数制限があるため注意が必要です。
- DVDディスクの傷や汚れ: 物理的な損傷がある場合、データが読み取れずに再生が停止したり、エラーが発生したりします。
- DVDドライブの故障: 内蔵または外付けのDVDドライブ自体が故障している可能性も考えられます。他のDVDディスクやCDを試してみて、読み込みができるか確認しましょう。
- ドライバの問題: DVDドライブのデバイスドライバが古い、または破損している場合、正常に動作しないことがあります。かつての私自身はドライバの更新や自動アップデート以外は何もせずにPC環境を整えていたので問題は発生しませんでしたが、確認は必要です。
- Blu-rayディスクとDVDディスクの違い: Blu-rayディスク(BD)はDVDとは異なる規格であり、Blu-ray再生にはBlu-ray対応ドライブと専用の再生ソフトが必要です。DVDドライブではBlu-rayは再生できません。
【注釈】
- リージョンコード: DVDの販売地域を限定するためのコードです。プレーヤーとディスクのコードが一致しないと再生できません。日本は**「2」、アメリカは「1」**など。
これらの理由を踏まえ、次に具体的な解決方法を見ていきましょう。
Windows 11でDVDを再生する方法
Windows 11でDVDを再生するには、主に以下の3つの方法があります。
それぞれの特徴を理解し、あなたの環境に合った方法を選択してください。
市販のDVD再生ソフトをインストールする(推奨)
最も確実で高機能なDVD再生を実現する方法です。
市販DVDの著作権保護技術に対応しており、高画質・高音質での再生が可能です。
PowerDVD (CyberLink社)
- 特徴: DVDだけでなく、Blu-ray、Ultra HD Blu-ray、4K動画、VR動画など、あらゆるメディア形式に対応する高性能プレーヤーです。高画質化機能や音響強化機能も充実しており、ホームシアター環境を構築している方にもおすすめです。機能によってUltra版、Pro版などがあります。
- 入手方法: CyberLinkの公式サイトや大手家電量販店などで購入できます。
- 操作手順:
- PowerDVDをインストールします。
- DVDディスクをドライブに挿入します。
- PowerDVDを起動すると、自動的にディスクを認識し、再生が開始されます。メニューからチャプターや音声を選択できます。
WinDVD (Corel社)
- 特徴: PowerDVDと並ぶ人気のDVD/Blu-ray再生ソフトです。シンプルなインターフェースで使いやすく、高品質な再生が可能です。
- 入手方法: Corelの公式サイトやオンラインストアで購入できます。
【注釈】
- 有料ソフト: 無料で利用できるものとは異なり、購入費用が発生するソフトウェアです。その分、機能やサポートが充実しています。
- Ultra HD Blu-ray: Blu-rayディスクよりもさらに高画質な4K解像度の映像を記録できるディスク規格です。再生には対応ドライブと対応ソフト、4Kディスプレイが必要です。
無料のDVD再生ソフトをインストールする
コストをかけずにDVDを再生したい場合は、無料で提供されているソフトウェアが役立ちます。
一部の市販DVDの著作権保護に対応していない場合や、機能が限定的な場合もありますが、一般的な用途であれば十分です。
VLC Media Player
- 特徴: 非常に多機能で人気の無料メディアプレーヤーです。DVD、CD、様々な動画・音声ファイル形式に対応しています。オープンソースで開発されており、世界中のユーザーに利用されています。私の周りのPC上級者も多く使っています。
- 入手方法: VLC Media Playerの公式サイトから無料でダウンロードできます。
- 操作手順:
- VLC Media Playerをインストールします。
- DVDディスクをドライブに挿入します。
- VLC Media Playerを起動し、メニューから「メディア」 → 「ディスクを開く」 → 「DVD」を選択すると再生が開始されます。自動的に再生されない場合は、DVDドライブのアイコンをVLCの画面にドラッグ&ドロップすることもできます。
Windows DVD プレーヤー(Microsoftストアアプリ)
- 特徴: Microsoftが公式で提供しているDVD再生アプリです。Microsoft Storeから購入(有料)できます。Windows 7 Home Premium、Professional、UltimateからWindows 10にアップグレードしたユーザーは無料で入手できる場合があります。
- 入手方法: Microsoft Storeから「Windows DVD プレーヤー」と検索し、購入します。
- 操作手順: アプリをインストール後、DVDをドライブに挿入し、アプリを起動すると再生が開始されます。
【注釈】
- VLC Media Player: 世界中で使われている、非常に汎用性の高い無料のメディアプレーヤーです。多様なファイル形式やディスク形式に対応しています。
外付け光学ドライブを用意する
お使いのPCにDVDドライブが内蔵されていない場合は、外付けの光学ドライブを購入する必要があります。
近年のノートパソコンは薄型化のため内蔵ドライブがないことが多いです。
- 種類: DVDの読み込み・書き込みに対応したものや、Blu-rayの読み込み・書き込みも可能なもの(ブルーレイディスクドライブ)があります。価格は数千円から一万円程度です。
- 接続: USB接続が主流です。USBポートに差し込むだけで自動的に認識され、使用可能になります。
- 選び方:
- 用途: DVD再生だけで良いのか、Blu-rayも再生したいのかで選ぶモデルが変わります。
- 電源: USBバスパワー(USBケーブル一本で電力も供給される)で動作するタイプは持ち運びに便利ですが、安定性を求めるならACアダプター付きのセルフパワータイプも検討しましょう。
- デザイン: PCのデザインに合わせるのも良いでしょう。
- おすすめ製品: IODATA、BUFFALO、ロジテックなどのメーカーから多数の製品が販売されています。
【注釈】
- 光学ドライブ: CD、DVD、Blu-rayディスクなどの光学ディスクを読み書きするための装置です。内蔵型と外付け型があります。
- USBバスパワー: USBケーブルを介して、接続された機器に電力を供給する方式です。別途電源アダプターが不要なため取り回しが楽です。

DVDが再生できない時のトラブルシューティング
上記の方法を試してもDVDが再生できない場合、以下のトラブルシューティングを行ってみましょう。
原因を特定し、解決に繋がることが多くあります。
DVDディスクの確認
- 傷や汚れがないか: ディスクの裏面を確認し、傷や指紋、ホコリが付いていないかチェックします。柔らかい布で優しく拭き取ってから再度挿入してみましょう。
- 別のDVDディスクで試す: 特定のディスクだけの問題なのか、全てのDVDが再生できないのかを確認します。他のDVDが再生できるなら、最初のディスクに問題がある可能性が高いです。
- リージョンコードの確認: 市販DVDの場合、ディスク裏面に記載されているリージョンコードを確認します。日本のPCやソフトは通常「2」に対応しています。異なる場合は再生できません。
DVDドライブの確認
- ドライブが認識されているか:
- 「スタート」メニューを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「DVD/CD-ROM ドライブ」の項目を展開し、お使いのDVDドライブが表示されているか確認します。
- 黄色い「!」マークや赤い「×」マークが付いている場合は、ドライバに問題がある可能性があります。
- ドライバの更新または再インストール:
- デバイスマネージャーでDVDドライブを右クリック。「ドライバーの更新」を選択します。「ドライバーを自動的に検索」を選択し、最新版を試してください。
- 改善しない場合は、一度「デバイスのアンインストール」を行います。PCを再起動します。再起動時にWindowsが自動的にドライバを再インストールします。
- ドライブの物理的接続を確認:
- 外付けドライブの場合、USBケーブルがしっかり接続されているか、電力供給が十分か(特にUSBバスパワーの場合)確認します。別のUSBポートを試したり、セルフパワー対応ならACアダプターを使用してみたりしましょう。
- 内蔵ドライブの場合は、専門知識が必要となるため、修理を検討するか専門家に問い合わせるのが賢明です。
再生ソフトの確認
- 最新バージョンか: インストールしているDVD再生ソフトが最新バージョンか確認します。古いバージョンだとWindows 11との互換性問題が発生することがあります。公式サイトやMicrosoft Storeで更新をチェックしましょう。
- 再インストールしてみる: 一度再生ソフトをアンインストールし、再度インストールし直すことで、不具合が解消されることがあります。
Windowsのシステム問題の確認
- Windows Updateの実行: OS自体に問題がある場合、Windows Updateで最新の更新プログラムを適用することで解決することがあります。「設定」 → 「Windows Update」から更新をチェックし、利用可能な更新があれば、すべて適用します。
- システムファイルチェッカーの実行: システムファイルの破損が原因の場合、
sfc /scannow
コマンドで修復を試すことができます。- 「スタート」メニューを右クリック。「ターミナル(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
sfc /scannow
と入力してEnterキーを押し、完了まで待ちます。
- Windows Media Playerコーデックパックの確認(上級者向け): 特定の形式のDVDで音声や映像が出ない場合、コーデックが不足している可能性があります。K-Lite Codec Packなど、無料のコーデックパックをインストールする方法もありますが、互換性問題やセキュリティリスクも伴うため、自己責任で行いましょう。信頼できる提供元からダウンロードしてください。
私はこれらの作業を意識的に行った経験はあまりありませんが、問題が発生した際にこれらの対処法を知っていると安心です。
一つ一つの手順を丁寧に行えば、多くのDVD再生問題は解決できるでしょう。
Windows 11でBlu-rayディスクを再生するには?
DVDの再生方法は理解できましたが、Blu-rayディスク(BD)の再生は少し異なります。
Blu-rayはDVDよりも高画質な映像を保存できるため、専用の機器やソフトウェアが必要となります。
Blu-ray対応光学ドライブ
- 内蔵または外付けの光学ドライブがBlu-rayの読み込みに対応している必要があります。DVDドライブではBlu-rayディスクは再生できません。
- 「BD-ROM」や「Blu-ray」のロゴが付いているドライブを用意しましょう。
Blu-ray再生ソフトウェア
- Windows 11にはBlu-rayを再生する標準機能はありません。市販Blu-rayの著作権保護技術(AACS、BD+など)に対応した専用の再生ソフトウェアが必要です。
- 主なBlu-ray再生ソフト:
- CyberLink PowerDVD: DVDだけでなく、Blu-ray、4K Ultra HD Blu-rayにも対応する最も人気の高いソフトです。
- Corel WinDVD: PowerDVDと同様にBlu-ray再生に対応しています。
- 無料のVLC Media PlayerもBlu-rayの一部の形式は再生可能ですが、市販Blu-rayの著作権保護に完全に対応しているわけではないため、安定した再生には有料ソフトの利用をおすすめします。
ハードウェア要件の確認
- 高画質なBlu-rayをスムーズに再生するためには、ある程度のPCスペックが必要です。特にCPUやグラフィック機能が重要になります。4K Ultra HD Blu-rayを再生する場合は、さらに高性能なPCと4Kディスプレイが必要です。
【注釈】
- AACS (Advanced Access Content System): Blu-rayディスクの著作権保護技術です。
- BD+: AACSを補完するBlu-rayディスクの著作権保護技術です。

Windows 11 DVD再生に関するよくある質問とAIO対策
Windows 11でのDVD再生に関して、ユーザーがよく抱く疑問をQ&A形式でまとめました。
これらはAIO(Answer Engine Optimization)や音声検索対策としても有効です。
Q1: Windows 11でDVDを無料で再生する方法はありますか?
A1: はい、無料で再生する方法はあります。最もおすすめなのは「VLC Media Player」です。
VLCは多様なメディア形式に対応しており、DVDも再生可能です。
公式サイトから無料でダウンロードし、インストールして利用できます。
Q2: 外付けDVDドライブは必要ですか?
A2: お使いのPCに内蔵DVDドライブが搭載されていない場合は、外付けDVDドライブが必要です。
最近のノートパソコンや一部のデスクトップPCは、ドライブを搭載していない製品が増えています。
USBケーブルで接続するだけの簡単な製品が多く販売されています。
Q3: 市販のDVD(映画など)も無料で再生できますか?
A3: VLC Media Playerなど一部の無料ソフトでも市販DVDの再生は可能な場合があります。
しかし、著作権保護技術に完全に対応しているわけではないため、安定した再生や全ての市販DVDの再生を保証するものではありません。
確実に再生したい場合は、PowerDVDのような有料のDVD再生ソフトの購入をおすすめします。
Q4: Windows Media PlayerではDVDを再生できませんか?
A4: Windows 11に標準搭載されている「Windows Media Player (新)」は、市販DVDの著作権保護技術に対応していないため、そのままでは市販DVDを再生できません。
ファイル形式の動画や音楽は再生できます。
DVDを再生するには、別途対応アプリのインストールが必要です。
Q5: DVDとBlu-ray(ブルーレイ)は同じソフトで再生できますか?
A5: DVDとBlu-rayは異なるディスク規格です。Blu-rayを再生するには、Blu-ray対応の光学ドライブと、Blu-rayの著作権保護技術に対応した専用の再生ソフトウェアが必要です。
DVD専用のドライブやソフトではBlu-rayは再生できません。
Q6: DVDを挿入しても自動的に再生されないのはなぜですか?
A6: Windows 11では、DVDを挿入した際の「自動再生」の設定が変更されている可能性があります。
「設定」 → 「Bluetoothとデバイス」 → 「自動再生」の項目で、DVDが挿入された際の動作を確認しましょう。
「DVDムービー」の項目を「常に確認する」または特定の再生アプリに設定すると良いでしょう。

Windows 11で快適なDVDライフを!

Windows 11でDVDが再生できないという問題は、OSの変更やメディア利用のトレンド変化によるもので、多くのユーザーが経験することです。
本記事では、
- その理由
- 無料・有料のDVD再生ソフトの選択肢
- 外付け光学ドライブの必要性
そして問題が発生した際の詳細なトラブルシューティングまで、パソコン初心者の方でも安心して対応できるよう、網羅的に解説しました。
かつての私は、特に何かを意識して設定変更を行ったり、特殊なツールを使ったりすることなく、PCの自動アップデートとドライバの更新に任せていたため、DVD再生でエラーが発生した記憶はありません。
しかし、それが全ての環境に当てはまるわけではないことも認識しています。
今回の記事で紹介した情報が、あなたのWindows 11でのDVD再生の問題解決に役立ち、お気に入りのコンテンツを快適に楽しむための一助となれば幸いです。
ぜひ、今日からあなたのWindows 11 PCでDVDを活用し、より豊かなデジタルライフを送りましょう。