Windowsバックアップとは?初心者向けに種類・方法・復元まで徹底解説

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Windowsバックアップの基本概念 パソコン設定・最適化
大切なデータを守るために、バックアップの仕組みを理解しましょう。

「バックアップって何?」

「どうしてバックアップが必要なの?」

パソコンを使い始めたばかりの多くの方が、そういった疑問を持つのではないでしょうか。

私自身、初めてパソコンを触った際、バックアップの重要性を全く理解していませんでした。

当時、大切な写真や動画を保存したハードディスクが故障し、すべてのデータが消えてしまったという辛い経験があります。

その時の絶望感と、もっと早くバックアップの知識があればと悔やんだ気持ちは、今でも忘れることはありません。

しかし、今は違います。

Windowsには、このようなトラブルから大切なデータを守るためのバックアップ機能が標準で搭載されており、誰でも簡単に利用できます。

今回の記事では、

  • 「Windowsバックアップとは何か?」という基礎知識
  • 種類や設定方法
  • 万が一の時に役立つ復元方法

まで、パソコン初心者の方に向けてわかりやすく解説します。

この記事を最後まで読んでいただくことで、データの管理方法に関するあなたの不安は解消され、より安心なパソコンライフを送ることができるでしょう。

Windowsバックアップの基本知識

Windowsバックアップとは、パソコン内のデータを別の場所に複製して保存しておくことです。

これにより、元のデータに何か問題が発生しても、バックアップからデータを復元することができます。

なぜバックアップが大切なのか、その理由とバックアップの種類について説明します。

なぜバックアップが必要なのか?

バックアップが必要な理由は、様々なトラブルからデータを保護するためです。

例えば、

  • パソコンの故障(HDDやSSDの物理的な破損)
  • ウイルス感染
  • 誤ったファイル削除
  • 自然災害

などが考えられます。

万が一、これらの問題が起こってデータが消えてしまうと、仕事や個人の大切な思い出が失われる可能性があります。

2025年以降も、データの重要性は増していく一方です。

パソコンのトラブルはいつ発生するかわからず、発生してからでは遅いのです。

データの保護は、現代のデジタル環境において最も重要なセキュリティ対策の一つと言えるでしょう。

また、物理的な故障だけでなく、サイバー攻撃やランサムウェアなどのリスクも増加しており、バックアップはそれらの脅威に対する最後の砦となります。

企業や法人向けには、より高度なセキュリティ機能やバックアップ管理が必要となりますが、個人のPC利用においても、基本的なバックアップは不可欠な作業です。

Windowsバックアップ完全ガイド|初心者向け設定から復元まで徹底解説

【初心者向け】ランサムウェア対策とは?感染防止から復旧まで

バックアップの種類

 データの消失リスク
パソコンの故障やトラブルでデータが消えてしまう可能性があります。

Windowsに搭載されているバックアップ機能は、主に以下の3つに分けることができます。

それぞれの違いを理解して、目的に応じたバックアップ方法を選びましょう。

ファイル履歴

ファイル履歴の仕組み
ファイル履歴は、過去にさかのぼってファイルを復元できます。

個人用フォルダー(ドキュメント、画像、デスクトップなど)の変更履歴を自動的に保存する機能です。

ファイル単位で復元が可能で、頻繁に更新するデータに最適です。

システムイメージ

システムイメージの仕組み
システムイメージは、パソコン全体を丸ごと保存します。

OSや設定、インストールしたアプリ、個人データなど、パソコン全体を丸ごとバックアップする機能です。

パソコンが起動しなくなった場合など、元の環境を完全に復元したい時に使えます。

OneDrive

Microsoftが提供するクラウドストレージサービスです。

特定のフォルダーを自動で同期・保存する機能があります。

インターネット経由でいつでもどこからでもデータにアクセスできます。

バックアップの具体的な方法と手順

ここでは、Windowsに標準搭載されているバックアップ機能の具体的な設定方法と手順を解説します。

ファイル履歴の開始手順

デスクトップのスタートメニューから「設定」を開きます。

設定画面のシステムメニュー
スタートメニューから設定を開き、「システム」を選択します。

左側のメニューから「システム」を選択し、右側の画面を下にスクロールして「回復」をクリックします。

「回復オプション」の「ファイル履歴」の項目にある「オンにする」ボタンを押します。

ファイル履歴をオンにする
「ファイル履歴」の項目から「オンにする」ボタンを押します。

バックアップ先のドライブを接続している場合は、自動的に認識されます。

別のドライブにしたい場合は「ドライブの追加」ボタンを押して選択します。

これで、指定したドライブにバックアップが自動的に開始されます。

より詳細な設定として、バックアップの頻度や保存期間を変更することも可能です。

OneDriveでバックアップする手順

OneDriveの設定を開く
タスクバーのOneDriveアイコンから設定メニューを開きます。

タスクバーの右下にあるOneDriveのアイコンをクリックします。

メニューから「設定」のアイコンを選択します。

設定画面が開いたら「同期とバックアップ」タブをクリックし、「バックアップを管理」ボタンを押します。

OneDriveのバックアップを管理
「同期とバックアップ」から、フォルダーの選択を行います。

バックアップしたいフォルダー(デスクトップ、ドキュメントなど)を選択し、「バックアップを開始」ボタンをクリックします。

これで、選択したフォルダー内のファイルが自動的にOneDriveに同期・保存されます。

システムイメージの作成手順

スタートメニューの検索ボックスに「コントロールパネル」と入力し、アプリを開きます。

コントロールパネルのバックアップと復元
システムイメージは、このメニューから作成します。

「システムとセキュリティ」の中にある「バックアップと復元 (Windows 7)」をクリックします。

画面左側のメニューから「システムイメージの作成」を選択します。

システムイメージの保存先選択
システムイメージの保存先となるドライブを選択します。

バックアップ先のドライブ(外付けHDDなど)を指定し、「次へ」をクリックします。

バックアップする対象のドライブを確認し、「バックアップの開始」ボタンを押します。

バックアップの開始ボタン
最終確認後、「バックアップの開始」をクリックして実行します。

これで、パソコン全体が丸ごとイメージとして保存されます。

この作業は時間がかかるため、時間的な余裕がある時に行うのがおすすめです。

バックアップからの復元方法

バックアップは「備え」です。

万が一のトラブルが発生した際、どのようにデータを元に戻すか、その解決策となる手順を解説します。

ファイル履歴からの復元

ファイル履歴の復元画面
過去に保存された状態から、目的のファイルを復元できます。
  1. スタートメニューの検索ボックスに「ファイル履歴でファイルを復元」と入力し、開きます。
  2. ファイル履歴の画面が表示されたら、左下にある「戻る」ボタンや「進む」ボタンで、復元したいファイルの状態を選択します。
  3. 復元したいファイルを選択し、中央下にある緑色のアイコンをクリックすると、元の場所にファイルが戻されます。

システムイメージからの復元

回復環境のメニュー
PCが起動しない時は、回復環境から復元作業を行います。

システムイメージから復元を行うには、Windowsの「回復環境」を起動する必要があります。

システムイメージの選択
復元したいシステムイメージのファイルを選択します。
  1. PCの電源を入れ、メーカーロゴが表示されたタイミングでキーボードの特定のキー(例:F8、F11など)を連打し、「回復環境」を起動します。
  2. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「システムイメージ回復」を選択します。
  3. 画面の指示に従い、作成しておいたシステムイメージが保存されているドライブを指定します。
  4. 復元したいイメージを選択し、復元を実行します。この際、バックアップを取った時点のOSやアプリケーションの状態に完全に戻るため、復元後に必要なソフトウェアの再インストールや更新を行う必要があります。

バックアップ先の選び方とおすすめ

バックアップを成功させるためには、適切な保存先を選ぶことが重要です。

ここでは、用途に応じたおすすめのバックアップ先を紹介します。

外部ストレージ(HDD・SSD)

外付けストレージのおすすめ
予算や容量に応じて、最適な外部ストレージを選びましょう。

手軽に大容量のバックアップを取りたい場合は、外付けHDDやSSDがおすすめです。

特にSSDは高速なデータ転送が可能で、バックアップ時間を短縮できます。

外付けHDDは、容量あたりの価格が安いため、写真や動画といった大容量データを多く扱う方に最適です。

また、データの保管場所を物理的に分離することで、パソコン本体の故障やウイルス感染といったトラブルからデータを保護できるという大きなメリットがあります。

USBメモリとSDカード
重要な一部のファイルなら、USBメモリも便利です。

Windowsバックアップ外付けHDD完全ガイド|初心者向け設定から復元まで

クラウドストレージサービス

クラウドストレージサービス
クラウドサービスは、自動でバックアップしてくれるのが大きなメリットです。

インターネットを通じてバックアップを自動的に行いたい場合は、クラウドストレージが最適です。

OneDriveやGoogleドライブといった無料から使えるサービスから、より大容量の有料プランも用意されています。

クラウドサービスは、インターネット環境さえあればどこからでもアクセスできるため、複数のデバイスでデータを共有したり、外出先で急にファイルが必要になったりする際に非常に便利です。

また、物理的な故障のリスクがほとんどないのも大きな利点と言えます。

専用バックアップソフトウェア

専用バックアップソフトの画面
より高度なバックアップには、専用ソフトも使えます。

Windowsに標準搭載されている機能だけでは物足りないと感じる方には、専用のバックアップソフトもおすすめです。

より詳細なスケジュール設定や、バックアップのカスタマイズが可能です。

無料版から有料版まで様々な製品があり、用途に応じで選び方も変わります。

例えば、特定のフォルダーのみを複数箇所にバックアップしたり、特定の時間帯に自動でバックアップを開始する設定を行ったりすることができます。

バックアップに関するよくある質問

バックアップにかかる時間は?

バックアップの注意点
バックアップ設定の前に、これらの注意点を確認しましょう。

バックアップの時間は、

  • データの容量
  • 保存先の速度(HDDかSSDか)
  • 接続方法(USB 2.0か3.0か)
  • CPUやメモリ

といったPCの構成によって大きく変動します。

初回は全データをコピーするため時間がかかりますが、以降は変更された部分のみをバックアップする「増分バックアップ」が行われるため、短時間で完了します。

例えば、数テラバイトの大容量データの初回バックアップには数時間かかる可能性がありますが、毎日の増分バックアップであれば数分で済むことがほとんどです。

WindowsのバックアップはMacでも復元できる?

Windowsのバックアップデータは、通常Macでは直接復元できません。

OSが異なるため、互換性がありません。

それぞれのOSに対応した形式でデータを保存する必要があります。

Macユーザー向けにはTime Machineという標準のバックアップ機能が搭載されています。

Windows Updateや初期化との関係は?

Windows Updateは、セキュリティや機能の更新プログラムを適用するものです。

万が一、更新プログラムが原因で不具合が発生した場合に備えて、バックアップを取っておくことをおすすめします。

初期化を行う前にも、必ずバックアップを取っておくことが大切です。

また、万が一のトラブルに備えて、Windows 10やWindows 11の「回復ドライブ」を作成しておくと、システムが起動しなくなった場合でも復旧作業が行うことができます。

そのため、これも併せて用意しておくと安心です。

Windows Updateエラーコード対処法【完全ガイド】

ネットワークドライブへのバックアップは?

ネットワークドライブ(NASなど)へのバックアップも可能です。

これは、複数のパソコンのデータを一つの場所に集約して管理できるため、特に家庭内や小規模なビジネス環境で便利です。

ただし、ネットワーク経由でのデータ転送速度は、外付けHDDに比べて遅くなる可能性があります。

まとめ:バックアップの知識を今すぐ活用しよう

この記事では、「Windowsバックアップとは」という基本から、様々な方法、復元手順、そしておすすめのツールや機器まで、幅広く解説しました。

パソコンは、仕事や趣味、大切な人との思い出など、私たちのデジタルライフを支える重要なデバイスです。

だからこそ、万が一の故障やトラブルに備えて、データを保護することが非常に重要です。

今回紹介した知識を活用して、ぜひ今日からバックアップを始めることをおすすめします。

定期的にバックアップを行えば、安心してPCを利用できます。

この記事が、あなたのパソコンライフに安心と安全をもたらす一助となれば幸いです。

外部参考リンク