Windows11を搭載した新しいパソコンを購入したのに、なんだか動作が遅い、重いと感じた経験はありませんか?
特に、複数のアプリを同時に起動したり、ブラウザのタブをたくさん開いたりした時に、パソコンが固まってしまう、という方も多いのではないでしょうか。
その原因の一つとして考えられるのが、パソコンのメモリ不足です。
Windows11の最低動作要件は4GBとされています。
ウェブサイトの閲覧や動画視聴など、一般的な用途であっても、8GBではギリギリ足りない、と感じる人は少なくありません。
実際、私自身も以前使っていたノートパソコンが、購入後しばらくして動作が遅くなり、調べてみたところメモリが常に100%近く使用されていることが原因だと分かりました。
今回の記事では、
- あなたのパソコンのメモリが本当に足りているのかどうかを確認する方法
- 設定変更で快適にするテクニック
- 最終手段であるメモリ増設
まで、初心者の方でも簡単にできる対策方法を段階的に解説します。
この記事を読めば、あなたのパソコンの動作が遅い理由が分かり、問題を解決することができます。
なぜWindows11でメモリ8GBが不足するのか

メモリの役割とWindows11の特性
メモリ(RAM)は、パソコンが今まさに使っているデータやプログラムを一時的に保存しておく場所です。
机の広さに例えると、メモリ容量が大きいほど、同時にたくさんの作業を広げられるため、処理が速くなります。
Windows11は、Windows10よりも新しいユーザーインターフェースや多くの機能が追加されています。
OS自体が消費するメモリ量がWindows10と比較して少し増える傾向にあります。
そのため、同じメモリ8GBであっても、Windows11ではよりメモリが不足しやすく感じるのです。
Windows 11が重い?遅い?原因特定と快適にする解決策
アプリやブラウザがメモリを大量消費

パソコンの動作が重くなる主な原因は、メモリを大量に消費するアプリやウェブサイトにあります。
ブラウザのタブ
Google ChromeやMicrosoft Edgeなどは、開いているタブの数が増えるほどメモリを消費します。
特に動画を視聴したり、画像を多く含むページを開いている場合は消費量が大きくなります。
動画編集ソフト
動画編集や3Dグラフィック作成などの重い作業を行うソフトウェアは、大量のメモリを必要とします。
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複数のアプリを同時利用
- メール
- Word
- Excel
- ブラウザ
など、複数のアプリを同時に開いて作業すると、メモリに大きな負荷がかかります。
Windows11のメモリ使用量を確認する方法

パソコンが重いと感じた時、まず行うべきはメモリ使用量を確かめることです。
これを行うことで、何が原因でメモリが不足しているのかを把握できます。
タスクマネージャーを使う

タスクマネージャーは、パソコンの実行中のアプリやプロセスごとのリソース使用状況を確認できるツールです。
- タスクバーを右クリックし、「タスクマネージャー」を選択します。
- 「パフォーマンス」タブをクリックします。
- 左側にある「メモリ」を選択すると、現在のメモリ使用量が表示されます。
- 「プロセス」タブでは、各アプリやプロセスのメモリ使用量を一覧で見ることができ、メモリを多く使っている原因を特定できます。
タスクマネージャーの詳しい使い方については、Windows11のサポートサイトも参考にしてください。
メモリ増設以外で快適にする方法

お金をかけずにメモリ不足を解消したい、という方のために、簡単な設定変更や対策をいくつかご紹介します。
仮想メモリの設定を変更する

仮想メモリは、ストレージ(SSDやHDD)の一部をメモリのように使う機能です。
物理メモリが不足した場合に、この仮想メモリが使われ、アプリの動作を支えます。
- スタートボタンを右クリックし、「システム」を選択します。
- 「バージョン情報」から「システムの詳細設定」をクリックします。
- 「詳細設定」タブの「パフォーマンス」にある「設定」ボタンをクリックします。
- 「詳細設定」タブの「仮想メモリ」にある「変更」ボタンをクリックします。
- 「すべてのドライブのページング ファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外し、「カスタムサイズ」を選択します。
- 推奨サイズが表示されるので、それを参考に「初期サイズ」と「最大サイズ」にそれぞれ入力します。
仮想メモリはSSDに設定することで、HDDよりも高速な処理が可能です。
ただし、SSDの寿命に影響を与える可能性もあるため注意が必要です。
スタートアップアプリを見直す

Windows起動時に自動で実行される「スタートアップアプリ」が多すぎると、その分メモリが消費されます。
- タスクマネージャーを開き、「スタートアップアプリ」タブを選択します。
- 不要なアプリを右クリックし、「無効化」を選択します。
不要なアプリを終了する
使用していないアプリをバックグラウンドで起動したままにしないようにしましょう。
特に、ブラウザのタブは気づかないうちに大量に開いていることが多いので、こまめに閉じることが大切です。
メモリを増設して根本的に解決する

これまでの設定変更でも効果が感じられない場合、物理的にメモリを増設することが最も確実で効果的な解決策です。
ノートパソコンの増設は難しい?
デスクトップPCはケースを開けてメモリを交換するのが比較的簡単です。
ノートパソコンの場合はメーカーや機種によってメモリが交換できないものや、増設できるスロット数が少ないものがあります。
メモリ増設を行う前に確認すること

メモリを購入する前に、以下の3つのポイントを必ず確認しましょう。
対応するメモリの種類
DDR4やDDR5など、使用しているPCが対応するメモリの種類を確認します。
最大メモリ容量
搭載しているPCが認識できる最大のメモリ容量を確認します。
例えば、最大16GBの機種に32GBを増設しても、16GBまでしか認識されません。
空きスロットの数
PCにメモリを増設できるスロットがいくつあるかを確認します。
これらの情報は、メーカーの製品ページやスペック表で確認することができます。
また、ノートパソコンの場合は、底面カバーの取り外しが必要になることが多いため、メーカーのサポートサイトで手順を確認しましょう。
メモリ増設はどこまで増やせばいい?
用途別メモリ容量の目安

一般的に、メモリは多ければ多いほど良いです。
用途によって必要な容量は異なります。
4GB
最低限のWeb閲覧やメール、Officeソフトの利用のみ。
ただし、多くのアプリを同時に開くと動作が不安定になる可能性があります。
8GB
Web閲覧、動画視聴、簡単な文書作成など、一般的な用途には十分。
ただし、複数のタブを開いたり、画像編集をしたりすると不足することがあります。
16GB
多くの人にとって最適な容量です。
複数のアプリを同時に使ったり、簡単な動画編集やプログラミングを行う場合に快適です。
32GB以上
動画編集、3Dモデリング、仮想環境の実行など、プロフェッショナルな用途向けです。
8GBから16GBへ増設するメリット

私の経験からも、8GBから16GBへの増設は非常に効果的でした。
メモリ使用率が常に高かった状態から余裕が生まれ、複数の作業を同時に行ってもフリーズすることがなくなりました。
特にノートパソコンでは、この増設だけで性能が劇的に改善されるケースが多いです。
メモリ不足を感じたら段階的に対処しよう

Windows11のメモリ8GBが足りないと感じる人向けの対処法について解説しました。
パソコンの動作が遅いと感じたら、まずはタスクマネージャーでメモリ使用量を確認し、原因を特定することが重要です。
次に、仮想メモリの設定変更や不要なアプリの終了など、費用のかからない方法で改善を試みましょう。
それでも解決しない場合は、メモリ増設が最も有効な手段です。
自分のパソコンのスペックや用途に合わせたメモリを選び、快適なパソコン環境を手に入れてください。
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