Microsoft Copilot API連携とプラグイン開発の全知識

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Microsoft CopilotがCRM、Teams、カスタムシステムとAPI連携してデータと機能を統合しているイメージ図 AI テクノロジー解説
Microsoft Copilot API連携は、外部サービスとの機能統合を可能にします。

Windows環境で日常的にパソコンを使用する皆さん、そして企業のDX推進を担う開発者やプロジェクトマネージャーの皆さん。

近年、Microsoft CopilotというAIアシスタントの登場により、私たちの業務効率化は飛躍的な進化を遂げました。

Copilotは、WordやExcelといったOffice 365のアプリケーションだけではありません。

TeamsやOutlookといったコミュニケーションツールにも組み込まれ、あなたの作業を強力に支援しています。

しかし、その真価は、既存の社内システムや外部のSaaSとの連携にあると言えるでしょう。

この連携を実現する鍵こそが、「Copilot API連携」です。

  • 「Copilot API連携」とは具体的に何ができるのか。
  • どのような手順で連携するのか。
  • どれくらいの費用で実現できるのでしょうか?

多くの開発者や担当者が、

  • その技術的な詳細
  • 導入コスト

そしてセキュリティとプライバシーへの配慮について深く知りたいと考えています。

今回の記事は、Copilot API連携の全体像を

  • 基本概念と技術
  • 導入手順と課題対処法
  • 2025年の最新動向と限定情報

の三つの要素から徹底解説します。

Windows初心者の方にも理解できるよう、専門用語には注釈を付けております。

具体的なユースケースを交えながら、あなたのビジネスや開発プロジェクトを次のレベルへ押し上げるための行動につながる完璧なコンテンツを目指します。

Copilotを活用した新しい時代の業務効率化への第一歩を、この記事から踏み出しましょう。

Copilot API連携の基本と技術概要

要点: Copilot API連携とは、CopilotのAI機能を外部アプリケーションやサービスと接続します。

その機能やデータを拡張することです。

これは主にプラグイン開発やMicrosoft Graphを通じて実現されます。

業務プロセス全体の自動化と生産性向上を可能にします。

Microsoft Copilot API連携の定義と目的

Microsoft Copilotは、大規模言語モデルとMicrosoft Graph、そしてユーザーの業務データとを組み合わせることで、高度なAIアシスタント機能を提供します。

このCopilotの能力を、Microsoft 365の枠を超えて、企業独自のシステムやサードパーティのサービスで利用可能にする仕組みが「Copilot API連携」です。

  • Copilot API連携の役割: ユーザーの入力(プロンプト)の意図をAIが正確に把握します。その意図に基づいた特定のアクションを、外部システムを介して実行するために利用されます。
  • 連携の主な目的:
    • データアクセスと統合: Copilotが、SharePointやOneDriveだけでなく、CRMやERPといった外部システムの最新データを取得、参照、要約できるようにします。
    • アクションの実行: ユーザーの自然言語での要求(例: 「○○プロジェクトのチケットを登録して」)を受けて、外部システムで処理や操作を自動的に実行します。
    • 開発者への開放: CopilotのAI推論機能自体を外部アプリケーションに組み込みます。カスタムソリューションを作成できるように、開発者向けにAPIが提供されます。

注釈: REST API

Webサービス間でデータをやり取りするための、最も一般的な仕組みの一つです。特定のURL(エンドポイント)に対して「リクエスト」を送信し、データが「レスポンス」として返されます。アプリケーション間の「会話」のようなものです。

Copilotの機能拡張を担う主要な仕組み

Copilot API連携を実現するための主要な技術基盤は、大きく分けて「プラグイン」と「Microsoft Graph」の二つがあります。

Copilot プラグイン開発の仕組み

プラグインは、Copilotの機能を外部サービスに拡張するための主要な手段です。

ユーザーがCopilotに対して自然言語で質問した際、Copilotはユーザーの意図を解析します。

その意図の達成に最適なプラグインを自動的に呼び出します。

  • プラグインの構成要素:
    • マニフェストファイル: プラグインが持つ機能(アクション)の一覧や、その機能の呼び出し方(REST APIのエンドポイント、パラメータ、スキーマなど)を記述したJSON形式のファイルです。
    • REST API: 実際に機能を提供するバックエンドサービスです。ユーザーからの要求を受け、処理を実行し、結果をCopilotに返します。
  • OpenAPI仕様の活用: ほとんどのCopilotプラグインは、OpenAPI(旧Swagger)仕様に基づいて定義されます。この標準化された形式により、Copilotはプラグインがどのような機能を持つのかを容易に理解できます。

Microsoft Graphとの連携

Microsoft Graphは、Microsoft 365のデータとインテリジェンスにアクセスするためのAPIの集合体です。

Copilotは、このGraphを介して、

  • ユーザーのTeamsメッセージ
  • Outlookの電子メール
  • SharePointのドキュメント

といった社内データに安全にアクセスし、AI処理の基盤として利用します。

  • データへの安全なアクセス: GraphはOAuth 2.0などの標準的な認証プロトコルを使用し、ユーザーの権限とポリシーに基づいたアクセス制御を行います。
  • Copilotの応答の精度向上: Graphから取得される豊富なコンテキストデータ(例: ユーザーの最近の会議、関連ドキュメント)により、Copilotはより正確でパーソナライズされた回答を提供できます。
Microsoft Copilotプラグイン開発におけるプロンプトからREST API呼び出し、応答までのアーキテクチャ図
Copilotプラグinは、OpenAPI仕様に基づいたREST APIの呼び出しをCopilotに許可します。

Copilot APIの具体的な連携サービスとユースケース

要点: Copilot API連携により、

  • 社内ナレッジベースの検索
  • CRMデータへのアクセス
  • 開発者向けのコーディング支援

など、多岐にわたる具体的な業務効率化シナリオが実現します。

企業におけるCopilot 連携サービスのユースケース

Copilot API連携は、業種や部門を問わず、様々な業務プロセスを自動化します。

社員の生産性を向上させます。

顧客管理(CRM)と営業支援

  • SalesforceやDynamics 365との統合: 営業担当者は、Copilotに対して「今週のA社の進捗を要約して」と質問するだけで、CRMの最新レコードにアクセスし、商談状況や顧客の過去の履歴を即座に把握できます。
  • 新規顧客へのメール作成: CopilotがCRMから顧客の過去の購入履歴や問い合わせ状況を抽出し、その情報に基づいたパーソナライズされた提案メールの本文を自動で作成します。

ヘルプデスクと情報共有

  • 社内ナレッジベースの検索: 多くの企業は、Confluenceや独自のナレッジベースシステムを持っています。Copilotプラグインを通じてこれらのシステムと連携することで、従業員はTeamsやCopilotチャット内で「経費精算の最新ポリシーは?」といった質問に瞬時に回答を得られます。
  • チケット管理(ITSM): サービスデスク担当者は、Copilotに「システムAで昨日発生したエラーチケットを全て抽出して」と依頼し、JiraやServiceNowなどの外部チケット管理システムにアクションを実行できます。

開発者向けCopilot APIの活用

ソフトウェアエンジニアやWeb開発者にとって、Copilot API連携は、開発プロセス自体を革新する強力なツールとなります。

GitHub Copilotとの連携深化

GitHub Copilotは、コーディング支援に特化したAIツールです。

しかし、その基盤となる技術やAPIは、カスタム開発にも応用可能です。

  • カスタムコード補完機能: 社内独自のライブラリやフレームワークに特化したコード補完機能を、Copilot API連携を介してVS Codeや他のエディターに組み込むことが可能です。
  • コードレビューの自動化: GitHubのリポジトリと連携し、プルリクエストの内容をCopilotに自動で要約させたり、セキュリティ上のリスクやコーディング規約への適合性をチェックさせたりするワークフローが構築できます。

Power Platformとの統合による業務自動化

Microsoft Power Platform(Power Automate、Power Apps)は、ローコードで業務アプリケーションやワークフローを構築するためのプラットフォームです。

  • Power Automateとの連携: Copilotの自然言語処理能力をトリガーとして、Power Automateの複雑な承認フローやデータ処理フローを実行できます。例: 「このメールを承認して、その情報をデータベースに登録して」といった要求をCopilotに行うだけで、自動化されたワークフローが動きます。

Copilot API連携の具体的な手順と技術的課題

要点: Copilot API連携、特にプラグイン開発は、

  • REST APIの設計
  • OpenAPIマニフェストの作成
  • Azure Entra IDによるOAuth認証の設定

という3つの主要なステップで進められます。

セキュリティとガバナンスへの配慮が重要です。

Copilot プラグイン開発の基本手順

Copilot プラグインを開発する具体的な手順は、主に以下のステップで構成されます。

Windows初心者の方やDX推進担当者でも、開発者に正確に指示できるよう、その流れを理解することが重要です。

REST APIサービスの設計と実装

まず、Copilotから呼び出したい機能(アクション)を定義し、それを処理するREST APIのバックエンドサービスを開発します。

  • 機能の特定と定義: ユーザーが自然言語で何を達成したいのか(例: ユーザー情報の照会、会議の予定作成)を明確にし、APIのエンドポイントとして設計します。
  • 応答形式の統一: Copilotが理解しやすいように、APIからのレスポンスはJSON形式で、スキーマを厳密に定義する必要があります。

OpenAPIマニフェストファイルの作成

開発したREST APIの仕様を、Copilotに理解させるための「設計図」を作成します。これがCopilot API ドキュメントの核となります。

  • マニフェストの記述: 開発した各エンドポイントのURL、使用するHTTPメソッド(GET、POSTなど)、必要なパラメータ、そしてその機能の説明を詳細に記述します。この説明が、Copilotがプラグインを呼び出すか否かを判断するための重要な情報源となります。
  • セマンティックカーネル: Microsoftは、Copilotがより適切にプラグインを呼び出せるよう、セマンティックカーネルという技術基盤を提供しています。これを利用することで、自然言語の意図とプラグインの機能をより正確に一致させることができます。

認証とセキュリティの構成

外部システムへの安全なアクセスを確保するために、認証設定が不可欠です。

  • OAuth 2.0の利用: Copilotプラグインの多くは、OAuth 2.0のAuthorization Code Flow(認証コードフロー)を使用します。これにより、ユーザーは外部サービスに安全にサインインし、Copilotにアクセス権限(スコープ)を付与できます。
  • Azure Entra IDとの統合: Microsoftの環境でCopilotを使用する場合、認証にはAzure Entra ID(旧Azure Active Directory)が中心的な役割を果たします。プラグインをEntra IDにアプリケーションとして登録し、必要な権限を構成します。

注釈: OAuth 2.0

インターネット上で広く使われている「認証」と「認可」の仕組みです。ユーザーのパスワードを教えることなく、特定のサービスに限定されたデータへのアクセスを安全に許可するために使用されます。

Copilot API連携における技術的課題と対処法

Copilot API連携を実装する際には、いくつかの技術的な問題や注意点に直面することがあります。

プロンプトインジェクションのリスク

  • 課題: 悪意のあるユーザーがプロンプトを通じてCopilotに不正な指示を与えます。意図しないAPI呼び出しや情報漏洩を試みる可能性があります。
  • 対処法: APIの呼び出し元(Copilot)からのリクエストを厳密に検証すること、そしてAPI側でのアクセス制御と権限チェックを徹底することが重要です。常に最小限の権限(最小権限の原則)を付与するように設計します。

トークンと利用制限の管理

  • 課題: 大規模なデータセットを扱う場合、Copilotとの会話で使用されるトークンの量が増大し、コストやパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
  • 対処法: APIの応答内容をCopilotが処理しやすいよう、簡潔かつ要約された形式に最適化します。また、レスポンスに含める情報を必要最小限に絞り、不要なデータを含めないようにします。
Microsoft Copilot API連携におけるOAuth 2.0とAzure Entra IDによる認証とセキュリティを示す図
セキュリティを確保するために、API連携では厳格な認証プロセスが必要です。

Microsoft Copilot API ドキュメントとチュートリアルの活用

要点: 開発を成功させるには、Microsoft Learnで公開されている公式ドキュメント(Copilot API ドキュメント)と、GitHub上のサンプルコード、そしてPower Automateのコネクタ資料が不可欠です。

公式ドキュメントと学習リソースの重要性

Copilot API連携は比較的新しい分野であるため、成功のためには公式な情報を正確に把握し、体系的に学習することが不可欠です。

  • Microsoft Learnの活用: Microsoft Learnは、Microsoft製品に関する公式な知識とチュートリアルを提供するプラットフォームです。Copilot APIの基本仕様、プラグインマニフェストの書き方、Azure Entra IDでの認証設定手順など、最も重要で正確な情報がここに集約されています。
  • GitHubでのサンプルコード: Microsoftは、開発者がすぐに利用開始できるよう、プラグインのテンプレートや具体的なユースケースのサンプルコードをGitHubで公開しています。これを参照することで、実装形式やベストプラクティスを効率よく習得できます。

Power Platformと連携するための資料

Power Platformを活用したCopilot連携(カスタムコネクタの作成など)を行う場合、専用のドキュメントを参照します。

カスタムコネクタのドキュメント

Power AutomateやPower Appsで外部APIを呼び出すための「カスタムコネクタ」を作成する際も、基本的にはOpenAPI仕様を利用します。

Microsoft Power Platformの公式ドキュメントには、このコネクタの定義方法や認証設定に関する詳細な手順が記載されています。

認定パートナーの活用

Copilot API連携やプラグイン開発には、高度な技術的知識とセキュリティ対策が求められます。

特に大規模なエンタープライズ環境での導入を検討している企業は、AvePointやその他の認定Microsoftパートナーに相談・依頼することで、迅速かつ高品質なソリューションを実現できます。

Copilot API 価格とコスト管理の最適化

要点: Copilot APIの料金体系は、主にユーザーライセンス費用と、API呼び出しやデータ処理の従量課金モデルに分けられます。

導入前にライセンス体系とトークン使用量を正確に把握することが、コスト最適化の鍵です。

Copilot API利用にかかる費用の構成要素

CopilotのAPI連携を利用する際の費用は、主に以下の二つの部分から構成されます。

ユーザーライセンスの費用

Microsoft Copilotの高度な機能を利用する大前提として、Microsoft 365 Copilotのライセンスが必要です。

  • ライセンス体系: Copilotは、Microsoft 365 E3またはE5といったエンタープライズライセンスのアドオンとして提供されることが一般的です。ユーザー単位で月額費用が発生するため、利用対象者を正確に把握し、必要な数のライセンスを取得する必要があります。
  • 利用資格の確認: ライセンスプランによっては、Copilotが利用できない、または機能が制限される可能性があるため、契約内容の確認が重要です。

従量課金(Azure OpenAI Serviceなど)の費用

Copilotのプラグインやカスタムソリューションが外部のAPIや大規模言語モデル(LLM)を呼び出す際には、実行した処理量に応じた費用が発生します。

  • LLMのトークン使用料: Copilotが外部プラグインを介して、ユーザーのプロンプトやAPIからのレスポンスをLLMに送信・処理させる際、そのトークンの数に応じてAzure OpenAI Serviceなどの料金が発生します。
    • トークン: LLMが情報を処理する際の最小単位です。言葉や文字がトークンに変換され、その処理量で費用が決まります。
  • API実行のトランザクション費用: プラグインが外部システム(例: 独自のサーバーやデータベース)のREST APIを呼び出す際にも、APIトランザクション数やサーバーの運用コストが発生します。

Copilot API 価格を最適化する戦略

コストを効率的に管理し、Copilotの導入効果を最大化するための戦略を立てましょう。

  • プロンプトの最適化: ユーザーに対して、簡潔で具体的なプロンプトを作成するよう教育します。これにより、LLMへの入力トークン量を削減し、処理コストを抑えることができます。
  • API応答のフィルタリング: プラグインとして公開するAPIの応答データは、Copilotにとって本当に必要な情報に厳選します。不要なデータをCopilotに送らないことで、トークン使用量を削減できます。
  • 利用状況の監視: Copilotの利用状況や、どのプラグインが最も頻繁に利用されているかを監視し、利用頻度の低い機能や非効率なAPI呼び出しを特定して修正します。Azureの監視ツール(Azure Monitor, Azure Insights)を活用することで、正確な利用データを把握できます。

2025年最新のCopilot API連携トレンドと展望

要点: 2025年、Copilot API連携は、

  • 自律型AIエージェント
  • セマンティックインデックスの活用

そしてより深いシステム統合へと進化しています。

Copilot Studioを介したノーコード/ローコードでの開発がさらに容易になることが期待されます。

自律型AIエージェントとオーケストレーター

2025年の最も大きなトレンドの一つは、自律型AIエージェント(Autonomous AI Agents)の開発です。

  • エージェントの役割: 現在のCopilotはユーザーの指示に基づいて行動しますが、エージェントは複数のツールやプラグインを自ら判断し、複雑なマルチステップのタスクを自動で完了させます。例: 「先週の顧客フィードバックを全て分析し、ネガティブなものをJiraにチケット登録して、その要約をTeamsチャンネルに投稿して」といった一連の処理を、エージェントが自動でオーケストレーターとして実行します。
  • 開発への影響: 開発者は、単一のAPIを提供するだけでなく、このエージェントが複数のアクションを組み合わせるための「オーケストレーター」の設計と、ガバナンス(エージェントが暴走しないための制御)の設計に重点を置くことになります。

Copilot Studioによるローコード開発の進化

Copilot Studioは、Copilotのカスタマイズやプラグイン開発を、プログラミング知識がないビジネスユーザーや情シス担当者でも行えるようにするための統合開発環境です。

  • ノーコードでの機能拡張: Studioを通じて、Power AutomateのフローやDataverseのデータとの連携が、GUIベースで容易に設定できるようになります。これにより、開発リソースが不足している企業でも、業務部門の担当者自身がCopilotの機能を迅速に拡張できるようになります。
  • 限定機能のプレビュー: Microsoftは、Studioを通じて、今後一般公開される前の新しい連携機能やAIモデルをプレビュー機能として限定的に提供する場合があります。開発者やDX推進担当者は、これらのプレビュー機能を積極的に試すことで、最新トレンドをいち早く把握し、競争優位性を確立できます。
Copilot API連携を成功させるための4つの主要ステップを示すロードマップ図
Copilot API連携は、段階的なアプローチで進めることが推奨されます。

Copilot API連携を成功させるための行動ステップ

要点: Copilot API連携の成功は、単なる技術導入ではありません。

  • 業務プロセス全体の変革
  • セキュリティ
  • コストのガバナンス

にかかっています。

まずは小さなプラグインから試すことが第一歩です。

連携成功のための3つの重要ポイント

Copilot API連携を成功に導き、最大の成果を引き出すために、以下の3点を意識してプロジェクトを進めましょう。

  1. ビジネス価値の明確化: 連携によって「誰の」「どの」業務が「どれだけ」効率化されるのか、KPIを設定して明確にします。単なる技術的な試みで終わらせません。経営層にメリットを示すことが重要です。
  2. セキュリティとガバナンスの徹底: 外部連携は情報漏洩のリスクを伴います。Azure Entra IDによる認証、最小権限の原則、データプライバシーポリシーへの準拠を徹底し、信頼性の高いシステムを構築します。
  3. スモールスタートと反復的な改善: 一度に全社的な大規模連携を目指すのではありません。まずは特定の部署や業務に限定したシンプルなプラグイン(例: 問い合わせ状況の照会)から開発を開始。ユーザーからのフィードバックに基づき、段階的かつ反復的に機能を向上させます。

次の行動につながるための具体的なステップ

  • ステップ 1: Microsoft LearnでCopilot API ドキュメントの概要を読みます。プラグイン開発の基本的な知識を理解する。
  • ステップ 2: 社内データの棚卸しを行い、Copilotと連携することで最も大きなメリットが得られる既存のシステム(CRM、ナレッジベース、チケットシステム)を特定する。
  • ステップ 3: 特定したシステムに対し、まずシンプルな照会機能(GETリクエスト)を持つCopilot プラグインを概念実証(PoC)として開発し、少数のユーザーで試す。

よくある質問と回答

Microsoft Copilot API連携は無料ですか?

要点: Copilotの利用自体にライセンス費用が必要であり、連携後のAPI呼び出しには従量課金が発生する場合があります。

いいえ、Microsoft CopilotのAPI連携は基本的に無料ではありません。主な費用は以下の通りです。

  1. ライセンス費用: ユーザーがMicrosoft 365 Copilotの機能を利用するためには、Microsoft 365のエンタープライズライセンスに加え、Copilotの月額ライセンス費用がユーザー単位で必要です。
  2. 従量課金: Copilotが外部プラグインを通じてAzure OpenAI ServiceのLLMやカスタムAPIを呼び出す際、そのトークンの処理量やトランザクション数に応じて、Azure側で費用が発生します。特に大規模なデータ処理を行う場合は、コスト管理に十分な注意が必要です。

Copilot プラグイン開発の難易度は高いですか?

要点: REST APIの知識があれば開発自体は可能ですが、自然言語の意図を正確に捉えさせる設計(プロンプトの設計)には専門的なスキルが求められます。

プラグイン開発自体は、REST APIとOpenAPIの仕様に精通していれば、比較的スムーズに開始できます。しかし、難易度が高くなるのは以下の点です。

  • プロンプト設計の難しさ: ユーザーの曖昧な自然言語での要求(プロンプト)を、Copilotが正確に解釈し、適切なプラグインを自動で呼び出すためのマニフェスト(機能の説明やパラメータの定義)の記述には、高度なスキルが必要です。
  • 認証・セキュリティ: Azure Entra IDを用いたOAuth 2.0の認証フローの構成や、企業の厳格なセキュリティポリシーへの適合(ガバナンス)は、初心者にとって大きなハードルとなります。

Copilot Studioを活用することで、技術的な難易度は大幅に下がります。

しかし、最適なUX(ユーザー体験)を設計するためには、プロンプトエンジニアリングの知識が欠かせません。

Copilot API連携とChatGPTのプラグイン連携の違いは何ですか?

要点: Copilot連携は、Microsoft 365のデータとエンタープライズセキュリティに深く統合されている点が最大の差別化要素です。

両者ともにOpenAPI仕様に基づいたプラグインを利用可能ですが、以下の点で大きな違いがあります。

項目Microsoft Copilot API連携ChatGPT プラグイン連携
データ基盤Microsoft Graph(Teams、Outlook、OneDrive、SharePointなど)と連携し、企業の内部データを利用可能主にパブリックウェブ上のデータや、プラグインが提供する外部サービスのデータを利用
セキュリティAzure Entra IDによるエンタープライズレベルの認証とアクセス制御。法人向けの高度なセキュリティとコンプライアンスに準拠プラグインごとの認証・認可に依存
利用環境Windows、Microsoft 365アプリ(Teams、Office)、WebChatGPTのWebインターフェース、またはOpenAI API経由
目的企業の業務効率化、DX推進、社内データ活用一般的な情報検索、タスク実行、外部サービスとの連携

Copilot API連携は、企業の機密データとAIを安全に統合し、業務プロセス全体を改善することに特化していると言えます。

専門用語の注釈と解説

  • Microsoft Copilot API: Microsoft CopilotのAI機能や外部連携の仕組みを、カスタムアプリケーションから利用可能にするためのインターフェース全般を指します。
  • Copilot プラグイン: Copilotの機能を外部サービスに拡張するためのコンポーネント。OpenAPI仕様に基づいて定義されたAPIをCopilotに認識させます。自然言語の指示で呼び出しを可能にします。
  • REST API: Web上でプログラム同士が情報をやり取りするためのアーキテクチャスタイル。URLを通じてリクエスト(要求)を送信します。通常JSON形式でレスポンス(応答)が返されます。
  • OAuth 2.0: インターネットサービス間で、ユーザーのIDやパスワードを直接渡さずに、特定の権限を安全に委譲するための標準的な認証・認可フレームワーク。
  • Azure Entra ID: 企業や組織のID(アカウント)とアクセス権を管理するためのMicrosoftのクラウドサービス。Copilot環境のセキュリティの基盤となります。
  • OpenAPI仕様: REST APIの機能、パラメータ、応答形式などを機械可読な形式(JSONやYAML)で記述するための標準仕様。Copilotがプラグインの機能を理解するために不可欠です。
  • トークン: 大規模言語モデル(LLM)が情報を処理する際の最小単位。単語や文字の一部、句読点などがトークンに変換されます。処理量に応じて費用が計算されます。
  • Microsoft Graph: Microsoft 365、Windows、Enterprise Mobility + Securityのデータとインテリジェンスにアクセスするための統合されたAPI。Copilotが内部データにアクセスする際の「窓口」です。
  • セマンティックカーネル: Copilotが自然言語のプロンプト(ユーザーの指示)の意味(セマンティクス)をより深く理解し、適切なツールやプラグインを呼び出すために使用される技術基盤。
  • オーケストレーター: 複数のAIモデル、プラグイン、外部APIを連携させ、複雑でマルチステップのタスクを自動で管理・実行するAIシステムの中核機能。

サイト外リンク

  1. Microsoft Copilot 開発者向けドキュメント(公式): https://learn.microsoft.com/ja-jp/copilot/microsoft-copilot
  2. Azure Entra ID(旧 Azure AD)公式情報: https://www.microsoft.com/ja-jp/security/business/identity-access/microsoft-entra-id
  3. Microsoft Copilot Studio 公式情報: https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-copilot/microsoft-copilot-studio
  4. Microsoft Graph 公式ドキュメント: https://learn.microsoft.com/ja-jp/graph/