顔や体に気になるほくろを「キレイに除去したい」と期待して治療を受けたものの、
- 「まさかこんな跡になるとは…」
- 「また同じ場所にできてしまった」
と、術後の結果に不安や後悔を感じている方はいませんか?
ほくろ除去治療は、シミ除去と同様に、デリケートな肌にアプローチする医療行為です。
「失敗したらどうしよう」という懸念を抱くのは当然のことです。
美容クリニックで13年間勤めてきました。
多くの方のほくろ除去に立ち会ってきた私、誠は、術後の経過に不安を感じる方々をたくさん見てきました。
中には「失敗した」と感じている方もいらっしゃいます。
しかし、その多くは適切な知識とケアで改善できる可能性があったり、事前に知っていれば防げたトラブルだったりします。
今回の記事では、
ほくろ除去後に「失敗した」と感じる主な原因
それぞれの具体的な肌の状態
そして対処法
をわかりやすく解説します。
さらに、後悔しないために知っておきたいクリニック選びの重要ポイントについても触れていきます。
あなたがほくろ除去治療で不安を抱えることなく、理想のクリアな肌を手に入れるための「全知識」を包み隠さずお伝えします。
ほくろ除去で「失敗した」と感じる主な原因
ほくろ除去後に「失敗した」と感じる主なケースは、以下の4つが挙げられます。
これらの状態は、
- 治療方法
- ほくろのタイプ
- 術後のケア
- そして体質
によって起こりえます。
除去した部分が凹んだ(クレーター状の凹み)
- どんな状態? ほくろがあった部分が、周囲の皮膚よりも内側にくぼんで、クレーターのように凹んで見える状態です。
- なぜ起こる? 主にレーザー除去や電気メス除去で、ほくろの組織を必要以上に深く削り取ってしまった場合に起こりえます。特に、盛り上がりのある深いほくろを無理にレーザーや電気メスで除去しようとした際に、真皮層の組織が大きく欠損することで生じやすいです。
- 失敗なの? 改善に時間がかかる、あるいは完全な改善が難しい「失敗」と判断されるケースです。
除去した部分が盛り上がった(肥厚性瘢痕・ケロイド)
- どんな状態? ほくろを除去した傷跡が、周囲の皮膚よりも赤く盛り上がって硬くなる状態です。かゆみや痛みを伴うこともあります。
- なぜ起こる? これは、傷が治る過程で過剰なコラーゲンが生成されることによって起こる「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」や「ケロイド」と呼ばれるものです。体質的な要素が強く、特に胸や肩、関節部分などにできやすい傾向があります。切開手術だけでなく、レーザーや電気メスでも起こる可能性があります。
- 失敗なの? 体質的な要因も大きく関わるため一概に失敗とは言えませんが、目立つ跡として「失敗」と感じられることが多いです。
ほくろが再発した
- どんな状態? ほくろを除去したはずの場所に、数ヶ月〜数年後に再び色素が現れたり、盛り上がってきたりする状態です。
- なぜ起こる? レーザー除去や電気メス除去は、ほくろの根(母斑細胞)が完全に破壊されずに残ってしまった場合に再発することがあります。特に、真皮層の深い部分にまで母斑細胞が広がっているほくろ(真皮内母斑や複合母斑)を、表皮を浅く削る方法で除去した場合に起こりやすいです。
- 失敗なの?完全に除去できなかったという意味では「失敗」と捉えられます。 ただし、ほくろのタイプによっては、複数回の治療が必要となるケースもあります。
- ほくろ除去はどれがいい?レーザー・電気メス・切開手術を徹底比較も参考にしてください。
傷跡が目立つ、または色が残った(炎症後色素沈着)
- どんな状態? 切開手術後に残る線状の傷跡が、予想以上に長く残ったり、太くなったり、目立ってしまったりする状態です。また、レーザーや電気メス後の赤みが長引いたり、茶色い色素沈着(炎症後色素沈着)が濃く残ったりするケースも含まれます。
- なぜ起こる? 切開手術の傷跡は、医師の縫合技術、術後のケア、そして患者の体質に大きく左右されます。炎症後色素沈着は、シミ取りレーザーと同様に、レーザーや電気メスによる炎症が原因で一時的に起こるものです。
- 失敗なの? 仕上がりの満足度という意味では「失敗」と感じられる可能性があります。 炎症後色素沈着は時間と共に薄れることが多いですが、傷跡は残り方が個人差によって大きく異なります。

「失敗したかも?」と感じた時の対処法
もしほくろ除去後に「失敗したかも?」と感じたら、まずは冷静になり、以下のステップで対処しましょう。
ステップ1: 施術を受けたクリニックにすぐに相談する
これが最も重要なステップです。施術を受けたクリニックの医師やカウンセラーに、肌の状態を説明し、診察してもらいましょう。
- いつ相談する?
- 傷跡の赤みや色素沈着が予想より長引いていると感じる場合。
- 凹み、盛り上がり、再発など、術後の変化に不安を感じる場合。
- 激しい痛み、腫れ、発熱など異常を感じた場合。
- 何を確認する?
- 現在の肌の状態が正常な経過なのか、トラブルなのか。
- その肌の状態に対する今後の見通しと具体的な治療計画(追加治療、薬の処方など)。
- 追加費用が発生するか、保証制度が適用されるか。
【誠からのメッセージ】 術後の経過は個人差が大きく、一時的な変化を「失敗」と早とちりしてしまうこともあります。まずは施術を受けたクリニックの専門家に相談し、適切な診断とアドバイスを受けることが、回復への第一歩です。
ステップ2: 医師の指示に従い、適切なホームケアを徹底する
クリニックから処方された薬や推奨されたスキンケア用品を正しく使用し、以下のケアを徹底しましょう。
- 徹底した紫外線対策: 除去後の新しい皮膚は非常にデリケートです。日焼け止め(SPF50 PA++++推奨)、帽子、日傘などで、物理的・化学的に紫外線を完全にブロックしましょう。これにより、色素沈着や傷跡の悪化を防げます。
- 保湿ケア: 肌のバリア機能を高めるために、十分な保湿を心がけましょう。
- 摩擦を避ける: 洗顔やスキンケア、メイクの際など、患部を強く擦らないように優しく触れてください。
- 薬の塗布: 処方された軟膏やクリーム(例:傷跡をきれいにする薬、炎症を抑える薬など)は、医師の指示通りに継続して塗布しましょう。
- 再発の場合: 再発したほくろに対しては、改めてレーザーや電気メス、あるいは切開手術による再治療が検討されます。
ステップ3: セカンドオピニオンを検討する
もし、施術を受けたクリニックの説明に納得がいかなかったり、対応に不信感を感じたりした場合は、他の美容皮膚科や形成外科でセカンドオピニオンを求めることを検討しましょう。
- 複数の医師の意見を聞くことで、客観的な判断材料が増え、より納得のいく治療方針を見つけられる可能性があります。
- 別のクリニックを受診する際は、元のクリニックでの治療内容や経過を詳しく伝えられるよう準備しておきましょう。
後悔しないためのほくろ除去クリニック選びのポイント
ほくろ除去で「失敗した」という状況を避けるためには、事前のクリニック選びが最も重要です。
以下のポイントを参考に、慎重にクリニックを選びましょう。
- 医師の専門性と経験、カウンセリングの質:
- 皮膚科専門医や形成外科専門医が在籍しているか、ほくろ除去の症例実績が豊富かを公式サイトやSNSで確認しましょう。
- あなたのほくろの種類(境界母斑、複合母斑、真皮内母斑、脂漏性角化症など)を正確に診断し、そのほくろに最適な治療法(レーザー、電気メス、切開手術)のメリット・デメリット、リスク、ダウンタイム、予想される結果を具体的に説明してくれる医師を選びましょう。
- ほくろ・シミ除去のクリニック選びで後悔しないための全知識の記事も参考にしてください。
- 料金体系の透明性:
- 施術費用だけでなく、麻酔代、薬代、アフターケア費用など、全て含んだ「総額」であるかを明確に確認しましょう。
- 万が一のトラブルや再発に関する保証制度があるか、その期間や条件を必ず確認してください。
- アフターフォロー体制とトラブル対応:
- 術後の経過観察をしっかり行い、トラブル発生時に迅速かつ適切に対応してくれる体制があるかを確認しましょう。連絡方法や再診の費用なども聞いておくと安心です。
- 無理な勧誘がないか:
- 契約を急かしたり、高額なオプションを無理に勧めたりするクリニックは注意が必要です。患者の不安に寄り添い、じっくり相談に乗ってくれるクリニックを選びましょう。
- 症例写真の確認:
- クリニックのウェブサイトやSNSで、ほくろ除去の症例写真(特にご自身のほくろに似たタイプ)が豊富に公開されているかを確認しましょう。ビフォーアフター写真を見ることで、治療の目安や仕上がりのイメージを掴みやすくなります。
【誠からのメッセージ】 「ほくろ除去は簡単」というイメージがあるかもしれません。
しかし、決してそんなことはありません。
特に盛り上がったほくろや顔のほくろは、医師の技術や経験が仕上がりに直結します。
術後の後悔を避けるためにも、クリニック選びには時間をかけてください。
複数の選択肢を比較検討することが非常に大切です。
医師とほとんど話ができなかった
質問に対する答えがもらえなかった
こんな時には、別のクリニックにも必ず相談しておきましょう。
任せておけば安心と考えるのは危険です。
自分が納得するまで徹底的に質問してください。
そして、必ず医師からの回答をもらうようにしましょう。
【外部サイト参考】 日本形成外科学会や日本美容皮膚科学会といった専門機関のウェブサイトでは、ほくろ除去に関する詳細な情報や、信頼できる医療機関を探すためのヒントが提供されています。これらの情報も参考に、賢い選択をしましょう。
正確な知識と適切な選択で、理想の肌へ
ほくろ除去治療後に「失敗した」と感じる肌の変化は、不安や後悔につながりやすいものです。
しかし、その多くは適切な知識とクリニックのサポートで改善が見込めます。
このガイドで解説した情報を活用し、万が一の事態にも冷静に対処できるよう準備しておきましょう。
そして何よりも、信頼できるクリニックを選び、施術前のカウンセリングで疑問や不安をすべて解消しておくことが、ほくろ除去で後悔しないための最も重要な予防策です。
もし、ほくろ除去後の経過やトラブル、クリニック選びについて、まだ不安や疑問が残っているなら、いつでもHow-to-Lにご相談ください。
美容クリニック経験者である誠が、あなたの「キレイになりたい」という想いを、知識と経験で全力でサポートします。
あなたの肌と心が、より一層輝く未来を心から応援しています。