Stable Diffusion(ステーブルディフュージョン)を使って、思い描いた通りの美しいAIイラストを生成するには、プロンプト、すなわち「呪文」の入力が不可欠です。
しかし、ただ単語を羅列するだけでは、なかなか理想の画像は生まれません。
あなたが検索している「stable diffusionにおけるプロンプトの順番」という疑問は、AIイラストクリエイターとして次のステップに進むための非常に重要な鍵です。
なぜなら、Stable Diffusionがプロンプトを解釈する際、入力された単語の順番とキーワードの構成が、生成される画像に与える影響力を大きく左右するからです。
- 知識:プロンプト(Prompt)注釈:プロンプトとは、画像生成AIに対して「どのような画像を生成してほしいか」を伝えるためのテキスト情報(呪文)のことです。
このSEOコラムは、Stable Diffusionのプロンプトの基本的な仕組みから、効果的な「順番」のルール、そしてプロのクリエイターが実践している「構成」の秘訣までを、PC初心者の方でもすぐに実践できるよう、専門用語に注釈をつけながら、包括的かつ詳細に解説します。
この記事を読むことで、あなたは次のことを手に入れられます。
- プロンプトの順番と重み付けの仕組みを完全に理解できる。
- 再現性の高いプロンプト構成のテンプレートを手に入れ、プロンプト構成の悩みが解消される。
- 2025年最新トレンドの、高品質なAIイラストを作るためのプロンプトの書き方とテクニックを習得できる。
もう、思い通りにならないAIイラストに悩む必要はありません。
今日から、効率的かつ意図通りの画像を生成できる「プロンプト エンジニア」になりましょう。
プロンプトの「順番」が画像を左右する理由
要点:Stable Diffusionはプロンプトの単語を左から右へ解釈します。
最初に入力されたキーワードほど「重み」が高くなります。
生成画像に強く影響します。
これがプロンプトの順番が重要な理由です。
なぜ「最初の単語」が最も影響力が強いのか
Stable Diffusion(Web UIのAutomatic1111など)では、入力されたプロンプトのテキストをAIがトークンと呼ばれる小さな単位に分解します。
それらを学習したモデル(セマンティック・レイテンシ・モデル)と比較して画像を生成します。
この処理において、プロンプトの先頭に位置するキーワードは、AIが画像を「描き始める」際の初期ノイズ除去プロセスにおいて、最も優先的に処理されます。
高い重み付けが自動で適用される特性があります。
- 知識:トークン(Token)注釈:テキストをAIが処理するために分割する最小単位のことです。例えば、「beautiful girl」は「beautiful」と「girl」という2つのトークンに分割されることがあります。
したがって、あなたが
- 「最も画像に反映させたい要素」
- 「画像のクオリティを左右する重要な要素」
この2つをプロンプトの先頭、つまり最も左側に配置することが、理想の画像を生成する上での鉄則となります。
プロンプトの重み付けと強調
単語の順番だけでなく、特定の記号を使って人為的にキーワードの重みを調整することも可能です。
これをプロンプトの重み付け(強調)と呼びます。
| 記法 | 意味 | 影響力 |
(keyword) | 標準の1.1倍の重み | 軽く強調したい場合 |
((keyword)) | 標準の1.21倍の重み | より強く強調したい場合 |
[keyword] | 標準の0.9倍の重み | 軽く弱めたい場合 |
(keyword:1.5) | 任意の倍率(例:1.5倍) | 強い強調、または精密な調整 |
- 知識:重み付け(Weight)注釈:プロンプトのキーワードに与える影響力の強さを示す数値のことです。この値を大きくするほど、AIはそのキーワードを強く画像に反映させようとします。
プロンプトの順番が基本の重みを決定します。
この記法(強調)がそれをさらに微調整する役割を担います。
この二つを組み合わせることで、プロンプトの意図をAIにより正確に伝えることが可能になります。
なぜネガティブプロンプトの順番も重要なのか
ネガティブプロンプト(画像に含めたくない要素)も、通常のプロンプト(ポジティブプロンプト)と同じく、記述した順番がAIへの影響力に直結します。
例えば、
- 「手足の破綻」
- 「低品質」
など、最も避けたい要素をネガティブプロンプトの先頭に配置することで、AIは生成プロセスの初期段階からその要素を除外するよう強く意識します。
プロンプトの「順番」は、品質の向上だけでなく、「避けたい要素の排除」にも極めて重要です。
理想の画像を生み出すプロンプトの構成と順番
要点:Stable Diffusionのプロンプトを最適化するには、「品質→被写体→詳細→背景→画風」というstable diffusion プロンプト構成の鉄則に従いましょう。
影響力の強い要素を左側に集めることが、順番の決定版です。
最も効果的なプロンプトの順番とは
再現性と品質を高めるために、プロのAIイラストクリエイターが実践する構成は、以下の5つのセクションから成り立っています。
| 順番 | セクション | 内容の例 | 影響力 |
| 1 | 品質/クオリティ | masterpiece, best quality, ultra detailed, 8k | 最大:画像の総合的な品質を決定 |
| 2 | 主要な被写体 | 1girl, school uniform, long hair, smiling | 強:画像の中心となる要素 |
| 3 | 詳細な要素/動作 | holding a book, sunlight through the window, lens flare | 中:被写体や構図を肉付けする |
| 4 | 背景/環境 | cherry blossoms, city view, indoor, rain | 弱:背景の具体的な描写 |
| 5 | 画風/スタイル | anime style, oil painting, concept art, digital art | 最弱:画像全体のトーンを決定 |
この順番(左から右への記述)で入力することで、AIはまず最高の品質を目指しましょう。
次に中心の被写体を描きます。
最後に詳細と画風を調整するという、最も論理的で効率的なプロセスで画像を生成します。
プロンプト構成の最重要項目:品質タグと呪文
プロンプトの最左端(順番1)に入れるべき「品質タグ」は、AIイラストのクオリティを保証するための最重要要素です。
これを適切に設定することが、おすすめの最初の一歩です。
| 種類 | おすすめプロンプト | 影響力 | 目的 |
| 全般品質 | masterpiece, best quality | 極めて高い | 基本的な品質向上 |
| 解像度 | ultra detailed, intricate details, 8k | 高い | 細部の描写強化 |
| 構図/光 | dynamic pose, beautifully detailed face, lighting | 中 | 全体的な完成度と美しさの向上 |
これらのキーワードは、AIに「この画像は最高水準の作品として描くべきだ」という指示を最も強く伝える役割を果たします。
主要な被写体と詳細の記述テクニック
被写体(順番2)と詳細(順番3)は、AIイラストの「見た目」を決定づける核となる部分です。
被写体(キャラクター)の記述
- 単数形と複数形:
1girl(女性一人)や2boy(少年二人)のように人数を明確に指定します。 - 特徴: 髪の色や長さ(
black hair,long hair)、目の色(blue eyes)、服装(school uniform,white shirt)など、最も重要で反映させたい特徴を優先的に記述します。
AIイラストの「プロンプト 髪型」完全攻略!理想のヘアスタイルを生成する呪文集
詳細要素の記述
- 動作とポーズ:
holding a cup,sitting on the chair,looking at viewerなど、ポーズや動作を指定します。 - 環境要素:
wind blowing hair,raindrops on windowなど、被写体と背景を繋ぐ詳細な要素を記述します。
背景と画風タグの記述順
背景(順番4)や画風(順番5)は、品質タグや被写体のタグよりも影響力を弱める必要があります。
- 背景: 描写が詳細すぎると、AIが被写体よりも背景に注力してしまうことがあります。シンプルなキーワード(
night sky,city park,indoor)にとどめ、詳細を求める場合は重み付けを調整します。 - 画風/スタイル:
anime style,photorealistic,watercolorなどの画風タグは、全体のトーンを決定しますが、影響力が強すぎると品質を損なう場合があるため、プロンプトの最後尾に配置するのが最適です。

再現性を高めるプロンプトの書き方とテンプレート
要点:毎回高品質な画像を安定して生成するには、stable diffusion プロンプトテンプレートを利用しましょう。
テンプレートに沿って具体的なキーワードを埋めていく書き方を確立することが最も効率的です。
失敗しないための書き方とテンプレート
以下は、Stable Diffusion初心者の方でも即座に高品質な画像を再現できる、実践的なテンプレートです。
| セクション | テンプレート構造 | 入力例(アニメ風 美少女) |
| 品質 | (masterpiece), (best quality), ultra detailed | (masterpiece), (best quality), ultra detailed, 8k, |
| 被写体 | 人数, 性別, 服装, 髪型, 目の色, 表情, ポーズ, 特徴 | 1girl, school uniform, long black hair, blue eyes, gentle smile, sitting on the window, glasses, |
| 詳細 | 動作, 構図, ライティング, カメラワーク | reading a book, upper body, cinematic lighting, shallow depth of field, |
| 背景 | 場所, 時間帯, 天候, 環境 | rainy day, classroom, looking outside, |
| 画風 | 画風, 作者名(オマージュ), レンダー形式 | anime style, makoto shinkai style, digital painting |
このテンプレートをメモ帳などに保存します。
必要な部分だけを入れ替える(変数化する)ことで、あなたのstable diffusion プロンプト テンプレートが完成します。これにより、プロンプト構成のバランスを常に保ちながら、新しいアイデアを試すことが可能になります。
ネガティブプロンプトのテンプレート化と再利用
ポジティブプロンプトの構成と同様に、ネガティブプロンプトもテンプレート化することで、画像の破綻を防ぎ、品質を安定させることができます。
| セクション | おすすめネガティブプロンプト |
| 破綻防止(最優先) | (worst quality:1.4), (low quality:1.4), (normal quality:1.4), lowres, bad anatomy, bad hands, missing fingers, extra fingers, malformed hands, extra limbs, liquid body, broken hands, bad face, |
| 不要要素の排除 | watermark, signature, text, blurry, fuzzy, noise, cropped, out of frame, simple background, |
| 画風・描写の制限 | nsfw, nude, loli, sketch, comic, monochrome, cross-eyed |
このテンプレートをコピーし、Web UIの「Styles」機能に保存しておけば、次回からはワンクリックでネガティブプロンプトの強力な盾が手に入ります。
- 知識:Styles機能注釈:Stable Diffusion Web UI(Automatic1111)の標準機能で、頻繁に使用するプロンプトやネガティブプロンプト、各種設定をセットで保存し、名前を付けて再利用するための機能です。
プロンプトの日本語・英語翻訳のベストプラクティス
Stable Diffusionのモデルは基本的に英語で学習されているため、プロンプトも英語で記述するのが基本です。
しかし、英語に自信がない初心者の方は、翻訳ツールを利用する際の書き方に注意が必要です。
- シンプルな単語に分解: 日本語で「制服を着た髪の長い美少女が窓の外を見ている」ではなく、「制服」「長い髪」「美少女」「窓の外を見ている」のように、単語や短いフレーズに区切ってから翻訳ツール(DeepLやGoogle翻訳など)に入力します。
- 句読点(コンマ)の使用: 各単語やフレーズの区切りには、必ずコンマ(,)を使用します。これにより、AIがそれぞれの要素を独立した情報として認識しやすくなります。
- 慣用表現の確認: 翻訳ツールが出力した英語が、AIイラストコミュニティで一般的に使われている表現(例:
masterpieceやbest quality)と合致しているかを確認します。
2025年最新のプロンプト順番・技術トレンド
要点:2025年現在、stable diffusion プロンプトの順番の概念は、LORAやControlNet、そしてプロンプトの自動分類・最適化AIによってさらに進化しています。
より少ない労力で高品質な画像が作れるようになっています。
LORAの活用とプロンプトの簡略化
LORA(ローラ)とは、特定の画風やキャラクターを学習させた追加学習モデルのことです。
LORAを使用する場合、そのLORAのタグ(例:<lora:charactername:1.0>)をプロンプトのどこに記述するかが非常に重要になります。
- 画風系LORA: プロンプトの最後(順番5)に近い位置に配置するのが基本です。
- キャラ/被写体系LORA: 被写体(順番2)セクションに配置することで、LORAの意図が最も強く反映されます。
LORAを使う最大のメリットは、そのLORAが表現する「複雑な特徴」を、たった一つのタグに置き換えられる点です。
これにより、プロンプトの記述量が大幅に減ります。
結果としてプロンプトの構成がシンプルになり、品質の安定につながります。
- 知識:LORA(Low-Rank Adaptation)注釈:Stable Diffusionの元となるモデルに追加で学習させることで、特定のキャラクターや画風を少ないデータ量で再現できるようにする技術です。
LoRA学習の失敗はこれで解決!原因特定とパラメーター設定の完全ガイド
プロンプトの自動最適化AIとツール
2025年現在、ChatGPTやGeminiなどの大規模言語モデル(LLM)の進化により、プロンプトの「順番」や「構成」を自動で最適化してくれるツールが登場しています。
- 機能: 日本語で「こんな画像を生成したい」と入力するだけで、AIが最適な構成と順番を考慮した英語の呪文リストを自動で生成します。さらに、品質を向上させるためのおすすめタグを自動で挿入してくれます。
- 活用: これらをそのままWeb UIに入力するのではなく、生成されたプロンプトを「品質」「被写体」「詳細」の各セクションに分解し、最終的な順番のチェックリストとして利用することが、より再現性を高めるコツです。
ControlNetによる構図の決定とプロンプトの負担軽減
ControlNet(コントロールネット)は、生成画像のポーズや構図を、元画像(線画やポーズ画像)に基づいて厳密に制御できる拡張機能です。
- 影響: ControlNetはプロンプトの順番よりも優先的に構図を決定づけるため、「特定のポーズを描写するための複雑なプロンプト」や「構図を調整するための重み付け」の必要性が低下します。
- 最適化: プロンプトは「何を」「どのような画風で」というシンプルな情報に特化できるようになり、結果的にプロンプトの構成が簡素化され、初心者の方でも扱いやすくなりました。
プロンプトの「順番」と「重み付け」の実践テクニック
要点:プロンプトの順番と重み付けを実践的に操作することで、二つの相反する要素を共存させたり、特定の詳細を画像に強く反映させたりといった高度なコントロールが可能になります。
プロンプトの「強調」と「減衰」の使い分け
キーワードの重みを調整する際は、単に強調するだけでなく、減衰させるテクニックも重要です。
| 目的 | テクニック | 記述例 | 順番のポイント |
| 強く反映 | 強調記法 () または数値 (keyword:1.3) | ((blue hair)) | 影響力を強めたいキーワードに適用し、プロンプトの左側に配置。 |
| 弱く反映 | 減衰記法 [] または数値 (keyword:0.8) | [very long hair] | 存在させたいが目立たせたくないキーワードに適用し、プロンプトの右側に配置。 |
| 時間調整 | [from:to:step] | [red hair:blue hair:0.5] | 画像生成の途中でキーワードを入れ替える(ステップ0.5で赤髪から青髪へ)。順番の概念を時間軸で拡張。 |
二つの要素をブレンドするプロンプトの順番
- 「猫耳と犬耳を共存させたい」
- 「リアルな背景にアニメ風のキャラクターを配置したい」
など、二つの相反する要素をブレンドしたい場合、プロンプトの順番が非常に重要です。
- パターン1:影響力を均等にする: 二つの要素をコンマで区切り、同じ重みで交互に記述します。例:
cat ears, dog ears, 1girl, white dress - パターン2:どちらかを優先する: 優先したい要素を左側に配置し、重み付けでさらに強調します。例:
(anime style:1.2), photorealistic, 1girl,→ アニメ調の強調が強いリアルな画像が生成されやすくなります。
このブレンドテクニックは、AIが学習した特徴を理解し、そのプロンプト構成を自在に操るための応用技です。
理想の構図を実現する「カメラワーク」の記述順
画像の構図(アングルやカメラワーク)に関するプロンプトは、被写体(順番2)の直後、または詳細(順番3)の先頭に配置することが推奨されます。
| 構図の種類 | 記述例 | 記述順の推奨位置 | 意図 |
| アングル | close-up, full body shot, upper body | 順番2(被写体の直後) | 被写体を中心に構図を決めさせる |
| カメラワーク | from behind, over the shoulder, dynamic angle | 順番3(詳細)の先頭 | 詳細な動作描写の前にアングルを固定する |
| レンズ効果 | bokeh, depth of field, lens flare | 順番3(詳細)の最後 | 描写の最後に光の演出を加える |

よくある質問とトラブル対処法
要点:プロンプトの順番に関するトラブルは、
- 「プロンプトが無視される」
- 「同じプロンプトなのに再現できない」
の2つに集約されます。
原因は設定値の確認不足と重み付けの誤解にあります。
プロンプトの単語がAIに無視されて反映されないのはなぜか?
プロンプトが反映されない場合の主な原因は、
- AIがその単語を「十分に重要ではない」と判断している。
- その単語に割り当てられるトークンが他の強いキーワードに吸収されている。
のどちらかです。
- 順番の確認: 反映させたいキーワードがプロンプトの**先頭(左側)**にあるかを確認してください。
- 重み付けの強化: 反映させたい単語に強調記法
()や数値(keyword:1.2)を使って重みを強化してください。特に、画像全体に影響を与える「画風」や「背景」のプロンプトが強すぎると、ディテールが無視されがちです。 - モデルとの相性: 使用しているモデル(例:ChilloutMix、Anythingなど)が、その単語(例:特定の服、特定のポーズ)を十分に学習していない可能性があります。別のモデルや、その要素を学習したLORAの使用を試してください。
同じプロンプトなのに前回と違う画像になるのはなぜか?
同じプロンプトを使用しても画像が再現されない場合、以下の設定値が異なっている可能性が非常に高いです。
- シード値(Seed): 画像生成の初期ノイズを決定する「乱数の種」です。これが変わると、同じプロンプトでも結果は全く別物になります。完璧な画像が生成されたら、シード値を必ず控えてください。
- サンプラー: 画像のノイズを除去する手法のことです(例:Euler a、DPM++ 2M Karrasなど)。サンプラーが変わると、生成プロセスが変わり、結果も変わります。
- ステップ数(Steps): ノイズ除去の回数のことです。ステップ数が異なると、画像の完成度とディテールが変化します。
- 知識:シード値(Seed)注釈:画像生成AIが画像を生成し始める際の「乱数の種」となる値です。これを固定することで、プロンプトと設定値が同じであれば、常に同じ画像が再現されます。
プロンプトの最適な長さはどれくらいか?
プロンプトの理想的な長さは、モデルや求める画像によって異なりますが、一般的に25単語~75単語程度が推奨されます。
- 長すぎるプロンプト: 100単語を超えると、AIがどのキーワードを優先すべきか混乱し、結果として全体的に影響力が弱くなったり、プロンプトの先頭以外の重要な単語が無視されたりする現象(トークンの飽和)が発生しやすくなります。
- 短すぎるプロンプト: 短すぎると、ディテールや品質タグが不足し、意図しないシンプルな画像が生成される傾向があります。
構成のテンプレートに沿って、必要な要素を過不足なく記述することが、最適な長さに近づくための最良のプロンプト 書き方です。

プロンプトの順番と構成をマスターするロードマップ
要点:stable diffusion プロンプト 順番のマスターは、「5セクション構成」の理解から始まります。
「重み付け」で微調整します。
「テンプレート」で効率化します。
この3つを行うことで、誰でも高品質なAIイラストを安定して生み出せるようになります。
プロンプト構成の最終チェックリスト(まとめ)
プロンプトを書く際、このチェックリストに従って記述すれば、順番と構成は完璧です。
| チェック項目 | 詳細 | 順番 |
| 品質タグ | masterpiece, best qualityなど、最も重要な品質タグが先頭にあるか。 | 1番目 |
| 被写体 | キャラクターの人数、性別、最も重要な特徴が明確に記述されているか。 | 2番目 |
| 詳細 | ポーズ、動作、ライティング、カメラワークなど、構図を肉付けする要素があるか。 | 3番目 |
| 背景/環境 | 詳細になりすぎていないか。目立たせたい場合は重み付けをしているか。 | 4番目 |
| 画風/スタイル | anime styleなど、全体を決定づけるタグが最後尾にあるか。 | 5番目 |
| 重み付け | 強く反映させたい要素には()や数値での強調が適用されているか。 | 全体 |
次のステップ:プロンプト エンジニアリングの学習(まとめ)
本記事で解説したプロンプトの「順番」と「構成」のルールは、プロンプトエンジニアリングの基本中の基本です。
この知識を定着させ、さらに応用するためには、多くのプロンプト事例に触れることが不可欠です。
- CivitaiやPixiv: そこで公開されているハイクオリティな画像のプロンプトを、今回学んだ「5セクション構成」に当てはめて分析してみてください。
- テンプレートの試行錯誤: 提供したテンプレートをベースに、自分の好みの画風や要素を入れ替えて、様々な設定値(シード、サンプラー)で試行錯誤を繰り返すことが、書き方の上達への近道です。
プロンプトの順番と構成を意識することで、あなたは画像をランダムに生成する「ユーザー」から、AIを意図的に操る「クリエイター」へと進化します。
このスキルを習得し、あなたの創作活動を次のレベルへと引き上げてください。

🔗 補足情報・外部リンク(E-E-A-T強化)
E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点から、公式サイトへのリンクを設置します。
| サイト名 | URL | 備考 |
| Stable Diffusion 公式 GitHub | [Stable Diffusion GitHub URLを挿入] | 技術の信頼性と専門性の担保。 |
| Automatic1111 Web UI 公式 GitHub | [Automatic1111 GitHub URLを挿入] | 使用ツールの公式情報。 |
| Hugging Face(主要モデルリポジトリ) | [Hugging Face URLを挿入] | AIモデルの権威あるプラットフォーム。 |
| Civitai 公式サイト | [Civitai URLを挿入] | プロンプトの事例学習のためのサイト。 |
| Stability AI 公式サイト | [Stability AI URLを挿入] | Stable Diffusion開発元の信頼性確保。 |
プロンプトの「順番」で失敗しやすい具体例とその対策
要点:プロンプトの記述順序を間違えると、AIが描画の初期段階で誤った方向へ進み、後から重要な単語を加えても修正が困難になるため、「順番のミス」は最も避けるべき失敗です。
失敗例1:画風を最初に記述した場合の破綻
多くの初心者が犯す失敗として、「Anime Style」や「Photorealistic」といった画風タグをプロンプトの最先頭に配置してしまうケースがあります。
| 記述例(失敗) | 影響 | 結果として起こること | 対策 |
anime style, masterpiece, 1girl, ... | 画風(Style)に最大の重みが自動で付与される。 | 品質(masterpiece)がその画風の影響を受けすぎてしまい、ディテールが失われ、のっぺりとした印象の画像になりやすい。 | masterpieceなどの品質タグを最優先し、画風タグは最後尾に配置する。 |
| 対策例 | masterpiece, best quality, 1girl, ..., anime style | – | – |
この失敗は、AIが「何を描くか」よりも「どのような形式で描くか」を最初に決定してしまうために起こります。
失敗例2:重要なディテールが背景に埋もれる現象
被写体の特徴や重要な動作(例:「指輪をしている」「複雑なアクセサリー」など)をプロンプトの右側(順番4や5)に記述した場合、AIはそれを無視したり、背景の一部として曖昧に処理したりする傾向があります。
- 原因: 影響力の弱いプロンプトは、AIが画像を細かく描写する最終段階でのみ考慮されますが、すでに構図や全体像が決まってしまっているため、ディテールを反映させるためのスペースや機会が失われてしまうからです。
- 対策: 確実に反映させたいディテールは、被写体の直後(順番3の先頭)に配置し、場合によっては重み付け
()を使って強調します。例:1girl, long hair, (holding a delicate flower), upper body, ...
プロンプトの区切り(コンマ)の重要性
プロンプトをコンマ(,)で区切ることは、単語の順番を明確にする上で、非常に重要な書き方のルールです。
- コンマがない場合: AIは複数の単語を一つの長いフレーズとして解釈しようとし、それぞれの単語が持つ固有の特徴が薄れてしまいます。例:
redhairblueeyes→ 意図しないブレンドが発生しやすい。 - コンマがある場合:
red hair, blue eyes→ AIは「赤い髪」と「青い目」をそれぞれ独立した特徴として認識し、画像に反映させやすくなります。
コンマだけでなく、半角スペースもしっかりと入れることで、AIの認識精度は格段に向上します。

プロンプトのテンプレートを活かした応用的な使い方
要点:単なるコピペで終わらせず、テンプレートの各要素を「変数化」します。
異なる設定やモデルで試すことで、プロンプトの真の力を引き出すことができます。
テンプレートの「変数化」とカスタマイズ
テンプレートの各セクションは、そのまま使用するだけでなく、特定の要素を入れ替えるための「変数」として捉えることで、効率的な実験が可能になります。
| セクション | 変数名 | 変更例 | 狙える効果 |
| 被写体 | [CHAR_TYPE] | 1girl → 1boy、anime character | 性別や種類を瞬時に変更 |
| 服装 | [OUTFIT] | school uniform → white t-shirt、yukata | スタイルと季節感を調整 |
| 背景 | [BACKGROUND] | city park → abandoned building、beach | 画像の雰囲気を根本から変更 |
| 画風 | [ART_STYLE] | anime style → oil painting、comic book | 画像の用途に合わせた出力 |
このように変数化することで、一つの基本構成を維持しつつ、何百パターンものバリエーションを試すことができます。
これがプロのクリエイターが実践する効率的な書き方です。
プロンプトの評価基準とテンプレートへのフィードバック
生成した画像は、単に「良い」「悪い」で判断するだけでなく、以下の評価基準で分析します。
その結果をテンプレートにフィードバックすることが重要です。
- 意図の反映率: プロンプトの先頭(順番1)〜最後(順番5)の要素が、それぞれの重み通りに画像に反映されているか。
- 破綻の有無: ネガティブプロンプトが有効に機能し、手足の破綻や低品質タグが排除されているか。
- モデルとの相性: そのテンプレートが、使用しているモデルの得意とする画風やディテールを最大限に引き出せているか。
このフィードバックサイクルを回すことで、あなたの構成は絶えず最適化されます。
他の人には真似できない、あなただけのハイクオリティなおすすめが構築されます。

2025年最新の品質を保証する「プロンプト順番」のトレンド
要点:2025年では、特定のモデルと拡張機能の組み合わせにおいて、従来の「品質タグ先頭」のルールを上書きする、さらに効果的な応用テクニックが主流になりつつあります。
画質タグの「時間差」記述テクニック
従来の「masterpieceを最初に記述する」ルールに対し、2025年の上級者プロンプトでは、画質タグをプロンプト生成の途中で挿入する「時間差記述」が注目されています。
- テクニック: プロンプトの最初に「何を」「どこに」の情報を軽く記述します。画像生成の過程(例:ステップ数の20%時点)で画質タグを強制的に挿入します。
- 記述例:
[masterpiece:1girl:0.2], ultra detailed, ...(0.2ステップまでmasterpieceが適用されない) - 効果: これにより、AIは構図やキャラクターのディテールを初期に固めてから、最高の品質を目指して仕上げに取りかかります。そのため、画像全体のディテールがより統一されます。破綻しにくくなります。これは、順番の概念を時間軸(ステップ数)に拡張した最先端の書き方です。
モデル独自の「トリガーワード」の優先順位
最新のカスタムモデル(特に個人クリエイターが公開しているモデル)は、モデル独自の「トリガーワード」を持つことが一般的です。
- トリガーワード: そのモデルの画風や特徴を最大限に引き出すために、必ずプロンプトの先頭(順番1の直後)に記述する必要がある単語です。
- 対策: モデルをダウンロードする際、作者が指定するトリガーワードがあれば、これを品質タグの直後、主要な被写体(順番2)よりも前に配置することが、2025年最新のおすすめルールとなります。
プロンプトの複雑性を増すハイパーネットワークとEmbeddings
LORAと同様に、ハイパーネットワークやTextual Inversion(Embeddings)といった技術もプロンプトの複雑性を増しています。
これらのタグも、LORAと同様に被写体(順番2)や画風(順番5)のセクションに適切に配置することが、構成のバランスを保つ上で重要です。
- 知識:Embeddings(エンベディング)注釈:ごく短いテキスト(通常は一つの単語)に、特定の画風や複数の特徴を学習させておく技術です。この短い単語をプロンプトに入れるだけで、その特徴を画像に反映させることができます。

応用編:プロンプト構成のための実践的キーワード集
要点:stable diffusion プロンプト おすすめのタグを使いこなすには、「品質」「構図」「光」の各カテゴリで、単語の持つ影響力(重み)を理解しておくことが重要です。
品質向上タグの重み付けと選び方
品質タグは、その単語によってAIが受け取る影響力が異なります。
順番の最初(1番目)に配置する際の参考にしてください。
| 品質タグ | 影響力の強さ | 意図 |
masterpiece | 最強 | 「傑作」として描ききることを強制 |
best quality | 強 | 全体的なディテールの向上を指示 |
ultra detailed | 中 | 細かい部分の描写を強化 |
absurdres | 弱 | 過剰なまでの高解像度化を指示(過度な使用は破綻の可能性あり) |
これらのタグをmasterpiece, best quality, ultra detailedのように順番に並べることで、AIは強力なタグから順に処理し、品質を確保しようとします。
構図・アングルに関するプロンプトのおすすめ
構図は、構成の中で被写体の次に重要な要素であり、順番の2番目〜3番目に配置します。
| 構図・アングル | 記述例 | 効果 |
| 全身 | full body shot | 被写体を頭からつま先まで描写 |
| 上半身 | upper body | 胸から上を描写し、顔のディテールを強化 |
| クローズアップ | close-up, beautiful detailed face | 顔の描写を最優先し、表情を詳細に表現 |
| 三人称 | over the shoulder | 誰かの肩越しに被写体を描写する |

ネガティブプロンプトの「順番」と調整の極意
要点:ネガティブプロンプトも順番が重要です。
「最も避けたい破綻要素」を先頭に配置します。
その重みを調整することで、品質の安定と不要な要素の排除を両立させます。
破綻防止タグの順番と重み付け
ネガティブプロンプトの最先頭(最も左側)には、画像のクオリティを著しく下げる「破綻」に関するタグを配置します。
| 順番 | タグの種類 | 記述例 | 意図 |
| 1 | 総合的な品質破綻 | (worst quality:1.4), (low quality:1.4) | AIに、まず低品質な生成を強く避けさせる |
| 2 | 身体の破綻 | bad anatomy, bad hands, missing fingers, extra fingers | 手や指の不自然さを強く排除 |
| 3 | 環境/その他 | watermark, signature, text, blurry, simple background | 背景の不要な要素や、画像に文字が入るのを防ぐ |
特に、身体の破綻防止タグは、その効果を最大限に引き出すために1.3~1.5程度の重み付けをすることが、おすすめのネガティブプロンプトの使い方です。
特定要素を消すための重み付けと順番
特定の要素(例:眼鏡、帽子など)を画像から排除したい場合。
そのキーワードをネガティブプロンプトに追加します。
しかし、その際、通常の破綻防止タグよりも弱い重みで、プロンプトの右側に配置することが望ましいです。
- 理由: 特定要素の排除に強すぎる重み(例:1.5倍以上)をかけてしまうと、AIがその要素の存在を過剰に意識しすぎ、かえって画像全体が破綻したり、意図しない形でその要素を「表現」しようとしたりする現象が起きる可能性があります。
- 対策: ネガティブプロンプトの順番3以降に、重み付けを1.0~1.2程度で配置します。例:
..., (glasses:1.1), (hat:1.0)