「あれ?なんだかパソコンの動作が遅いな…」
「最近、プリンターがうまく繋がらない…」
Windows 11を使っていると、そんな些細な不調に気づくことがありますよね。
私自身も以前、特に意識してドライバー更新を行ったことがなく、「PCは勝手にアップデートしてくれるもの」と思っていました。
しかし、ある日突然、愛用のプリンターが全く反応しなくなった。
何度も再起動しても改善しない状況に陥ったんです。
まさかと思いドライバーの更新を確認してみると、案の定、いくつか古いバージョンのままになっているものが見つかりました。
プリンターのドライバーを最新版に更新した途端、あっという間に問題が解消された時の感動は今でも忘れられません。
この経験から、ドライバーの更新がいかに重要であるかを痛感しました。
ドライバーとは、パソコンに接続されているハードウェア(グラフィックボード、プリンター、マウス、キーボードなど)とWindows 11というOSが正常に通信し、動作するための「翻訳者」のようなソフトウェアです。
これが古かったり、破損していたりすると、様々な問題や不具合が発生する可能性があるんです。
- フリーズ
- 動作の重さ
- 周辺機器の認識不良
なども、ドライバーが原因であることが少なくありません。
今回の記事では、パソコン初心者の方でも安心してWindows 11のドライバーを最新の状態に保てるよう、「自動」と「手動」の両方の更新方法を分かりやすく解説します。
「どこからダウンロードすればいいの?」
「どのドライバーを更新すればいいの?」
といった疑問にも丁寧にお答えしていきます。
ぜひ最後までお読みください。
ドライバーを最適な状態に保ちましょう。
Windows 11を最大限に活用して、快適なデジタルライフを送りましょう。
ドライバー更新の重要性とパソコンへの影響
Windows 11を快適に利用するために、ドライバーの更新は非常に重要です。
なぜ定期的な更新が必要なのか、その理由を理解しましょう。
ドライバーの役割と更新のメリット
ドライバーは、PCの各ハードウェア(CPU、GPU、サウンド、ネットワーク、プリンター、その他周辺機器)とOS(Windows 11)が円滑に連携するためのプログラムです。
車のエンジンとアクセルを繋ぐアクセルペダルのようなものと考えると分かりやすいでしょう。
この連携がうまくいかないと、ハードウェアが本来の性能を発揮できなかったり、システム全体が不安定になったりします。
ドライバーを更新するメリットは以下の通りです。
- パフォーマンスの向上: 特にグラフィックドライバーはゲームや動画編集のパフォーマンスに直結します。最新バージョンに更新することで、ハードウェアの性能を最大限に引き出し、動作がよりスムーズになる可能性があります。
- システムの安定性向上: 古いドライバーはWindows 11との互換性に問題を抱えている場合があります。フリーズ、ブルースクリーン、強制終了などのトラブルの原因となることがあります。最新のドライバーに更新することで、これらの不具合が解決されます。システム全体が安定します。
- セキュリティの強化: ドライバーにはセキュリティの脆弱性が見つかることがあります。悪意のある攻撃に利用される可能性があります。更新プログラムにはこうした脆弱性の修正が含まれているため、セキュリティが強化されます。
- 新機能への対応: 新しいハードウェアやWindows 11の新機能に対応するためにも、ドライバーの更新が必要になることがあります。
ドライバー更新を怠るとどうなる?
ドライバーの更新を怠ると、以下のような問題が発生する可能性があります。
- PCの動作が不安定になる: フリーズやクラッシュが頻発したり、動作が全体的に重くなったりすることがあります。
- 周辺機器が正常に動作しない: プリンターが認識されなかったり、マウスやキーボードの反応がおかしくなったりするなど、接続している周辺機器が機能しない状況が発生することがあります。
- 特定機能の不具合: Wi-FiやBluetoothが繋がりにくくなったり、音が出なくなったりするなど、特定の機能だけが使えなくなる問題です。
- ゲームやアプリケーションのパフォーマンス低下: 最新のゲームが快適に動作しなかったり、動画編集ソフトの処理が非常に遅くなったりすることがあります。
- セキュリティリスクの増大: 古いドライバーの脆弱性を突かれ、ウイルス感染や情報漏洩のリスクが高まる可能性があります。

Windows 11 ドライバーの更新方法:自動と手動
Windows 11のドライバーを更新する方法は、主に「自動で更新する方法」と「手動で更新する方法」の2種類があります。
初心者の方でも簡単にできるものから解説します。
Windows Updateを利用した自動更新(推奨)
最も簡単で基本的なドライバー更新方法は、Windows Updateを利用することです。
Microsoftが認定した安定したドライバーが自動的に提供されます。
Windows Updateでドライバー更新を確認する手順
- スタートボタンをクリック。「設定」を開きます。(またはWindowsキー + I を押して直接開くことも可能です。)
- 左側のメニューから「Windows Update」をクリックします。
- 「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックします。
- 利用可能な更新プログラムがある場合は、「更新プログラムをダウンロードしてインストール」という表示や、「オプションの更新」という項目が表示されます。
- 「オプションの更新」をクリックすると、ドライバー更新の一覧が表示される場合があります。ここにあるドライバーは、必ずしも最新ではない場合もありますが、Windowsの動作に大きな影響を与える重要なものが多いです。必要なドライバーにチェックを入れ、「ダウンロードしてインストール」をクリックします。
- 更新が完了したら、PCの再起動が必要になる場合があります。指示に従って再起動を実行。更新を適用します。

デバイスマネージャーを利用した手動更新
Windows Updateで提供されないドライバーや、特定のハードウェアのドライバーを個別に更新したい場合は、デバイスマネージャーを利用します。
デバイスマネージャーでの更新手順
- スタートボタンを右クリック。メニューから「デバイスマネージャー」をクリックします。
- デバイスマネージャーの一覧から、更新したいドライバーが関連するカテゴリ(例: ディスプレイアダプター、ネットワークアダプター、プリンターなど)を展開します。
- 該当するデバイスを右クリック。「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーの更新方法」の画面が表示されます。
- 「ドライバーを自動的に検索」: Windowsがインターネット上やPC内から最適なドライバーを自動的に検索してインストールを試みます。基本はこの方法を試します。
- 「コンピューターを参照してドライバーを検索」: メーカーのウェブサイトからダウンロードしたドライバーファイルがある場合に選択します。ダウンロードしたフォルダーを指定してインストールを実行します。
- インストールが完了したら、必要に応じてPCを再起動します。
2.2.2 ドライバーのロールバック(以前のバージョンに戻す)
新しいドライバーをインストールした後に問題が発生した場合は、ドライバーを以前のバージョンに戻す「ロールバック」が有効です。
- デバイスマネージャーを開き、問題のあるデバイスを右クリック。「プロパティ」を選択します。
- 「ドライバー」タブをクリックします。
- 「ドライバーを元に戻す」ボタンが有効になっている場合は、クリックして手順に従い、ロールバックを実行します。
- 無効になっている場合は、以前のバージョンがPCに保存されていないため、手動で以前のドライバーを探してインストールする必要があります。

各ハードウェアメーカーの公式サイトからのドライバーダウンロード
最新のドライバーや、Windows Updateでは提供されない特殊なドライバーは、ハードウェアメーカーの公式サイトから直接ダウンロードしてインストールすることが最も確実です。
特にグラフィックボード(GPU)やゲーミングデバイスなどは、メーカー提供の専用ドライバーが推奨されます。
主要メーカーのドライバーダウンロードページ
- NVIDIA (GeForce): GeForceのグラフィックボードをお使いの場合は、最新のGame ReadyドライバーやStudioドライバーをここからダウンロードできます。ゲームをプレイする方は必須です。
- NVIDIA公式サイト: https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/drivers/
- AMD (Radeon): Radeonのグラフィックボードをお使いの場合は、AMD Radeon Software Adrenalin Editionをダウンロードしてインストールすることで、最適化されたドライバーと管理ツールを利用できます。
- AMD公式サイト: https://www.amd.com/ja/support
- Intel: CPU内蔵グラフィック(Intel Iris Xeなど)やチップセット、Wi-FiなどのドライバーはIntelのダウンロードセンターから提供されます。
- お使いのPCメーカー: Dell、HP、Lenovo、富士通、NEC、マウスコンピューターなど、お使いのPCメーカーのサポートサイトには、そのモデル専用のドライバーが提供されています。モデル名やシリアル番号で検索すると見つけやすいでしょう。
- 例: Dellサポートサイト: https://www.dell.com/support/home/ja-jp
- 例: HPサポートサイト: https://support.hp.com/jp-ja/drivers
ドライバーをダウンロードして手動でインストールする手順
- メーカーのサイトでお使いの製品モデルに合致するドライバーを検索。ダウンロードします。Windows 11の64ビット版を選択することが重要です。
- ダウンロードしたファイルが実行可能ファイル(.exe)の場合は、ダブルクリックして画面の指示に従いインストールします。
- ダウンロードしたファイルが圧縮ファイル(.zipなど)の場合は、展開(解凍)してから中にある「setup.exe」などのインストールプログラムを実行します。
- インストールプログラムがない、またはインストールがうまくいかない場合は、「2.2.1 デバイスマネージャーでの更新手順」の「コンピューターを参照してドライバーを検索」を選択し、展開したドライバーフォルダーを指定してインストールを試みます。
- インストール後は、PCの再起動を行い、ドライバーが正常に適用されたか確認します。

ドライバー更新後の確認とトラブルシューティング
ドライバーを更新した後は、正常に適用されたか確認しましょう。
万が一トラブルが発生した場合の対処方法も知っておくと安心です。
ドライバーが正常に更新されたか確認する方法
- デバイスマネージャーを開きます。
- 更新したデバイスのカテゴリを展開し、該当するデバイスを右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「ドライバー」タブをクリック。「ドライバーのバージョン」や「ドライバー日付」が更新したバージョンになっているか確認します。通常、最新の日付とバージョンになっていれば正常です。
- また、デバイスマネージャーの一覧で、黄色の「!」アイコンや赤い「×」アイコンが表示されていないか確認します。これらが表示されている場合は、ドライバーに問題が発生している可能性があります。
ドライバー更新後にトラブルが発生した場合の対処
新しいドライバーに更新した後にかえってPCの動作が不安定になったり、フリーズやブルースクリーンが発生したりする場合があります。これは新しいドライバーがPCの構成と相性が悪い場合や、インストールが失敗している可能性があるためです。
- ドライバーのロールバック: 前述の「2.2.2 ドライバーのロールバック(以前のバージョンに戻す)」の手順で、以前の安定したバージョンに戻してみましょう。これが最も手軽な解決策です。
- 該当ドライバーのアンインストールと再インストール: ロールバックができない場合や改善しない場合は、デバイスマネージャーから問題のドライバーを一度完全にアンインストールします。PCを再起動します。Windowsが自動的に汎用ドライバーをインストールするか、あるいはもう一度、メーカーのサイトから安定していると思われるバージョンをダウンロードして手動でインストールし直してみましょう。
- システムの復元: ドライバー更新前にシステムの復元ポイントを作成していた場合は、その時点にシステムを戻すことも可能です。詳細はこちらの記事を参照してください: Windows 11セーフモード起動方法:初心者でも簡単!トラブル解決の切り札 – システムの復元の方法を解説しています。
- メーカーやITサポートへの問い合わせ: ご自身で解決が難しい場合は、PCメーカーのサポートや、お近くのパソコン修理専門店といったITサポート会社に問い合わせを検討しましょう。
最新ドライバーでWindows 11を最大限に活用しよう
ドライバーは、Windows 11がパソコンのハードウェアを最大限に活用し、安定して動作するために必要不可欠なソフトウェアです。
私自身のプリンターの接続問題がドライバー更新であっさり解決した経験からもわかる通り、普段は意識しなくても、いざトラブルが発生した時にはその重要性を痛感します。
この記事では、パソコン初心者の方々でも安心してドライバーを最新の状態に保てるよう、
- Windows Updateを利用した自動更新
- デバイスマネージャーや各ハードウェアメーカーの公式サイトから手動でダウンロード・インストールする方法
まで、すべての手順を詳細に解説しました。
ドライバーを常に最新の状態に保つことは、
- Windows 11のパフォーマンス向上
- システムの安定化
- そしてセキュリティ強化
に繋がります。
定期的なチェックと更新を習慣にすることで、より快適で安心なパソコン環境を維持できます。
もし、この記事を参考にドライバー更新を行っても問題が解決しない場合や、逆に新たなトラブルが発生した場合は、無理をせず専門家に相談することをお勧めします。
Windows 11の魅力を最大限に引き出すために、ドライバーの知識をぜひ役立ててくださいね。