- Windows Media Playerが急に起動しなくなった
- 音が出ない
- 動画が再生できない
あるいはアプリ自体が表示されないといった問題に直面し、「再インストール」を検討している方もいることでしょう。
Windows 11やWindows 10では、Windows Media Playerは以前のOSバージョンとは異なります。
少し特殊な位置づけにあります。
そのため、単純なアプリの再インストールでは解決しない、あるいは手順が分からないというケースも少なくありません。
私は普段、VLC Media Playerといった他のメディアプレーヤーをメインで利用しているため、Windows Media Playerのトラブルに直接直面することは稀です。
しかし、「もしもの時」のために再インストール方法を知っておくことは非常に重要です。
特にWindowsの標準機能として広く利用されているWindows Media Playerは、様々な問題の原因となる可能性を秘めています。
この記事では、Windows 11およびWindows 10におけるWindows Media Playerの再インストールのすべてを網羅します。
- 「そもそも再インストールは可能なの?」
- 「どこからインストールすれば良いの?」
といった疑問から、
- 具体的な手順
- よくある問題の解決策
まで、パソコン初心者の方でも専門用語の注釈付きで最後まで読みたくなるよう、丁寧に解説していきます。
この記事を読めば、あなたもWindows Media Playerのトラブルを乗り越え、快適なメディア再生環境を取り戻せるはずです。
Windows Media Playerの再インストールが必要なのはどんな時?
Windows Media Playerを再インストールすることは、多くの問題を解決するための有効な手段です。
しかし、そもそもどんな時に再インストールを検討するべきでしょうか?
よくあるケースを見ていきましょう。
Windows Media Playerが起動しない
最も顕著な問題の一つが、Windows Media Playerがクリックしても全く起動しない、あるいは起動しようとしてすぐに終了してしまうケースです。
- 考えられる原因:
- アプリの内部ファイルが破損している。
- システムの更新や他のソフトウェアとの競合。
- レジストリの設定に問題がある。
再生に関するエラーが発生する
音楽ファイルや動画ファイルを再生しようとすると、エラーメッセージが表示されたり、音声が出ない、映像が表示されないといった問題です。
- 考えられる原因:
- 必要なコーデックが不足している、または破損している。
- アプリの再生機能に不具合が生じている。
- Windows Media Playerが対象のファイル形式をサポートしていない(ただし、この場合は再インストールでは解決しません)。
アプリが頻繁にフリーズしたり強制終了したりする
Windows Media Playerを使っている最中に突然アプリが応答しなくなり、強制終了されるといった状況です。
- 考えられる原因:
- メモリの不足や過剰な負荷。
- アプリのプログラムにバグや破損がある。
- グラフィックドライバーやオーディオドライバーの問題。
Windows Media Playerが一覧から消えた
「スタート」メニューや検索ボックスでWindows Media Playerを探しても見つからない、インストール済みのアプリ一覧に表示されないといったケースです。
- 考えられる原因:
- 誤ってアンインストールしてしまった。
- Windowsの機能の有効・無効化の設定で無効になっている。
- システムファイルの破損によりアプリの登録情報が失われた。
Windows Update後に問題が発生した
Windowsの大型アップデートや累積更新プログラムを適用した後に、Windows Media Playerの動作がおかしくなった場合です。
- 考えられる原因:
- アップデートによる互換性の問題。
- アップデートの過程でアプリのファイルが破損した。
これらの状況に当てはまる場合、Windows Media Playerの再インストールは有効な解決策となる可能性が非常に高いです。
次のセクションでは、具体的な再インストール手順を見ていきましょう。
Windows Media Playerの再インストール手順 (Windows 11/10共通)

Windows Media Playerは、通常のアプリとは異なり、Windowsの「オプション機能」として扱われています。
そのため、再インストールには特定の手順が必要です。
Windows 11とWindows 10で基本的に同じ手順で行えます。
既存のWindows Media Playerをアンインストールする
まず、現在インストールされているWindows Media Playerを一度削除します。
- 「スタート」ボタンを右クリック。「設定」を選択します。
- 【注釈】 スタートボタン: Windowsの左下にあるアイコンで、アプリや設定にアクセスするための出発点です。
- 設定画面の左側メニューから**「アプリ」をクリックし、「オプション機能」を選択**します。
- 【注釈】 オプション機能: Windowsに標準で搭載されている、追加したり削除したりできるプログラムや機能のことです。
- 「インストールされている機能」の一覧をスクロール。「Windows Media Player」または「Windows Media Player Legacy」を探します。
- 【重要: Windows 11では「Windows Media Player」と「Windows Media Player Legacy」の両方が存在する場合があります。どちらを再インストールしたいのか確認してください。通常、最新版の「Windows Media Player」が対象ですが、古い機能が必要な場合はLegacyも考慮します。以前の記事**(Windows 11の新Windows Media Player:使い方から徹底解説!)でも紹介した通り、Legacy版はCDリッピングなどの機能を持っています。
- 対象の「Windows Media Player」または「Windows Media Player Legacy」の右側に表示される「…」(その他のオプション)アイコンをクリック。「アンインストール」を選択します。
- 【注釈】 アンインストール: パソコンからプログラムやアプリを完全に削除することです。
- 確認メッセージが表示されたら「アンインストール」をクリックして完了します。
- アンインストール後、一度パソコンを再起動することを推奨します。

Windows Media Playerを再インストールする(機能を追加する)
アンインストールが完了したら、次に再インストールの手順です。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「設定」 → 「アプリ」 → 「オプション機能」を再度開きます。
- 「機能を追加」ボタンをクリックします。
- 利用可能なオプション機能の一覧が表示されるので、「Windows Media Player」または「Windows Media Player Legacy」を探してチェックボックスをオンにします。
- 【補足: Windows 11の最新版では、デフォルトで**「Windows Media Player」と表示されることが多いです。もし「Windows Media Player Legacy」が必要な場合は、そちらを選択してください。
- 「次へ」ボタンをクリック。「インストール」をクリックします。
- インストールが開始され、しばらく時間がかかります。進行状況は画面上部に表示されます。
- インストールが完了すると、「インストール済み」の項目にWindows Media Playerが表示されます。
- 再度パソコンを再起動すると、設定が確実に反映されます。
【注釈】
- チェックボックス: 項目を選択するためにクリックしてチェックマークを入れる小さな四角のボックスです。
再インストール後の確認
再インストールが完了したら、以下の点を確認しましょう。
- Windows Media Playerが正常に起動するかどうか。
- 「スタート」メニューから「Windows Media Player」を探してクリックするか、検索ボックスに「Windows Media Player」と入力して起動します。
- 音楽ファイルや動画ファイルが問題なく再生できるか。
- エラーメッセージが表示されないか。
私は普段VLC Media Playerをメインで使っているため、Windows Media Playerの再インストールを自分で行った経験はほとんどありませんが、上記の手順はMicrosoftの公式情報に基づいています。
最も確実な方法です。
もし問題が解決しない場合は、次のトラブルシューティングの項目も参考にしてください。
Windows Media Playerの再インストールで解決しない問題と対処法

上記の手順でWindows Media Playerを再インストールしても問題が解決しない場合は、アプリ単体の問題ではなくなります。
OSやPC環境全体に原因がある可能性があります。
以下の対処法を試してみましょう。
Windowsのシステム問題を確認する
- Windows Updateの確認:
- 「スタート」ボタンを右クリック。「設定」 → 「Windows Update」を選択します。
- 利用可能な更新プログラムがあれば、すべて適用します。OSの不具合が原因でWMPが正常に動作しない場合、最新の更新プログラムで改善されることがあります。
- システムファイルチェッカーの実行:
- システムファイルの破損が原因の場合、
sfc /scannow
コマンドで修復を試すことができます。 - 「スタート」ボタンを右クリックし、「ターミナル(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
sfc /scannow
と入力してEnterキーを押し、完了まで待ちます。- 【注釈】 sfc /scannow: Windowsのシステムファイルの整合性を確認し、破損しているファイルを修復するためのコマンドです。
- システムファイルの破損が原因の場合、
- DISMコマンドの実行:
- システムイメージの破損が疑われる場合は、DISMコマンドを使用します。
- 「ターミナル(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を開いて、以下のコマンドを順に実行します。
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
ドライバの問題をチェックする
- オーディオドライバの更新:
- 音が出ないなどの問題がある場合、オーディオドライバが古い、または破損している可能性があります。
- 「スタート」ボタンを右クリック。「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」の項目を展開。お使いのオーディオデバイスを右クリックして「ドライバーの更新」を試します。
- 製造元の公式サイトから最新のドライバをダウンロードして手動でインストールすることも有効です。
他のメディアプレーヤーを検討する
Windows Media Playerの再インストールやシステムチェックを行っても問題が解決しない場合。
そもそもWindows Media Playerがあなたのニーズに合わない
または環境に適していない
といった可能性も考えられます。
私は個人的にVLC Media Playerを強く推奨します。
- VLC Media Player:
- ほぼすべての動画・音楽ファイル形式に対応しています。追加のコーデックがほとんど必要ありません。
- DVDや一部のBlu-rayディスクの再生も可能です。
- 無料で利用可能であり、機能が豊富で非常に安定しています。
- 公式サイトから安全にダウンロードできます: VLC Media Player 公式サイト
私が普段VLC Media Playerをメインで使っている理由は、その汎用性と安定性にあります。
Windows Media Playerで解決できない問題に直面した時、多くの場合VLCで代用できることが多いです。
Windows Media Playerに関するよくある質問 (Q&A)
Windows Media Playerの再インストールだけでなく、利用中によくある質問をQ&A形式でまとめました。
Q1: Windows 11のWindows Media Playerはどこからダウンロードできますか?
A1: Windows 11の新しいWindows Media Playerは、Microsoft Storeからダウンロードできます。
また、Windowsのオプション機能として組み込まれています。
「設定」 → 「アプリ」 → 「オプション機能」から追加・再インストールが可能です。
Q2: Windows Media Player Legacy (従来のWMP) はWindows 11でも使えますか?
A2: はい、Windows 11でもWindows Media Player Legacyは利用可能です。
新しいWindows Media Playerとは別に、「設定」 → 「アプリ」 → 「オプション機能」で追加できます。
主に
- CDからの音楽取り込み(リッピング)
- DVD再生(別途コーデック要)
など、一部の従来の機能が必要な場合に利用されます。
Q3: Windows Media PlayerでDVDを再生できますか?
A3: Windows 11の新しいWindows Media Playerは、市販DVDの著作権保護技術に対応していません。
標準ではDVDを再生できません。
別途、PowerDVDやVLC Media PlayerのようなDVD再生に対応したアプリをインストールする必要があります。
Q4: Windows Media Playerが消えてしまいました。どうすれば元に戻せますか?
A4: Windows Media Playerが表示されなくなった場合は、この記事で解説した「オプション機能」からの再インストール手順を実行してください。
誤ってアンインストールされたか、Windowsの機能が無効になっている可能性があります。
Q5: Windows Media Playerのライブラリがうまく表示されません。
A5: 「設定」 → 「アプリ」 → 「インストールされているアプリ」から「Windows Media Player」を選択。
「詳細オプション」にある「修復」または「リセット」を試してみてください。
また、「設定」の「ライブラリ」の項目で、音楽や動画ファイルが保存されているフォルダが正しく指定されているか確認しましょう。

Windows Media Playerの再インストールでトラブルを解決!
Windows Media Playerが正常に動作しないという問題は、多くのユーザーが直面する可能性があるものです。
この記事では、その原因から始まり、
- Windows 11およびWindows 10での具体的な再インストール手順
- さらには再インストールで解決しない場合の対処法
まで、すべてを網羅的に解説しました。
今回の記事で提供した情報が、あなたのWindows Media Playerの問題解決に役立ち、再び快適に音楽や動画を楽しめるようになることを心から願っています。
ぜひ、これらの手順を試していただき、スムーズなデジタルライフを送りましょう。
