Windows Updateエラーコード対処法【完全ガイド】

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Windows Updateエラーコードの解決プロセスを示すイメージ。 Windows 11 トラブル解決

Windowsパソコンを安全かつ快適に使う上で、Windows Updateは欠かせないプロセスです。

セキュリティの脆弱性を修正し、新しい機能を追加するために、定期的な更新プログラムのインストールが必要となります。

しかし、いざ更新しようとしたときに、

  • 「エラーコードが表示されてアップデートが完了しない」
  • 「インストールが途中で失敗する」

といった問題に直面した経験はありませんか?

これらのエラーコードは、一見すると複雑で難解に思えるかもしれませんが、実はそれぞれ特定の原因と解決策を示しています。

エラーコードの意味を理解し、適切な対処法を実行することで、ほとんどのWindows Updateエラーは自力で解決できます。

しかし、

  • どこから手を付ければ良いのか
  • どの情報が正しいのか

分からず、困ってしまうIT担当者や一般ユーザーも少なくありません。

今回の記事では、パソコンサポートの経験を活かし、Windows Updateで発生する主なエラーコードを具体例を交えながら解説します。

それぞれの原因と対処法を分かりやすくご紹介します。

  • 一般的なトラブルシューティング手順
  • 専門的なコマンドによる修復
  • さらにはどうしても解決しない場合の最終手段

まで、あなたのWindows Updateに関する問題を解決に導くための情報を提供します。

この記事を読み終える頃には、エラーコードに悩まされることなく、安心してWindows Updateを進められるようになっているはずです。

Windows Updateエラーの主な原因を理解する

Windows Updateが失敗したり、エラーコードが表示されたりするのには、いくつかの一般的な原因があります。

これらの原因を理解することが、適切な対処法を見つける第一歩となります。

インターネット接続の問題

更新プログラムのダウンロードには、安定したインターネット接続が不可欠です。

  • Wi-Fiの不安定さ
  • 有線LANケーブルの断線
  • ルーターやモデムの一時的な障害

などが原因で、ダウンロードが中断されエラーが発生する可能性があります。

また、ファイアウォールやVPNの設定が、更新サーバーへのアクセスをブロックしている場合もあります。

システムファイルの破損

Windowsのシステムファイル自体が破損していると、更新プログラムが正しくインストールされないことがあります。

これは、予期せぬシャットダウンやマルウェア感染などが原因で発生する可能性があります。

破損したシステムファイルは、更新プロセスを妨げます。

様々なエラーコードを発生させる原因となります。

ディスク容量の不足

更新プログラム、特に機能更新プログラムは、ダウンロードとインストールにまとまったストレージ容量を必要とします。

HDDやSSDの空き容量が不足している場合。

更新プロセスが途中で停止し、エラーが表示されることがあります。

Windows 10やWindows 11のOSは、更新プログラムを一時的に保存する領域が必要です。

Windows Updateコンポーネントの破損

Windows Updateを実行するための内部的なコンポーネント(SoftwareDistributionフォルダなど)が破損したり、矛盾した状態になったりすると、更新が正常に行われなくなります。

これは比較的よくある原因の一つです。

特定のサービスが正しく動作していないことを示します。

ドライバーの問題

古いまたは互換性のないデバイスドライバーがシステムにインストールされている場合。

更新プログラムの適用中に問題を引き起こすことがあります。

特にグラフィックドライバーやチップセットドライバーが原因となることが報告されています。

セキュリティソフトやファイアウォールの干渉

インストールされているウイルス対策ソフトやサードパーティ製のファイアウォールが、Windows Updateのプロセスを「脅威」と誤認してブロックしたり、干渉したりすることがあります。

これにより、更新プログラムのダウンロードやインストールが妨げられます。

エラーが発生します。

Windows Updateの一般的なエラーコードと対処法

ここでは、Windows Updateでよく見かけるエラーコードと、それぞれの具体的な対処法について解説します。

エラーコード:0x80070002

このエラーコードは、

  • Windows Updateに必要なファイルが見つからない
  • または破損している場合

に発生することが多いです。

SoftwareDistributionフォルダのリセット

  1. Windows Updateサービスを停止: 検索窓に「services.msc」と入力し、「サービス」アプリを開きます。「Windows Update」サービスを右クリックし、「停止」を選択します。
  2. SoftwareDistributionフォルダの名前を変更: エクスプローラーで「C:\Windows\SoftwareDistribution」にアクセスし、フォルダ名を「SoftwareDistribution.old」などに変更します。
  3. Windows Updateサービスを再開: 「サービス」アプリに戻り、「Windows Update」サービスを右クリックし、「開始」を選択します。
  4. その後、PCを再起動し、再度Windows Updateを実行します。

エラーコード:0x80073712

システムファイルが破損している場合に表示されることが多いエラーです。

DISMコマンドとSFCコマンドの実行

  1. コマンドプロンプトを管理者として起動: 検索窓に「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
  2. DISMコマンドを実行: 以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。 dism /online /cleanup-image /restorehealth これは、Windowsイメージを修復するためのコマンドです。完了には時間がかかる場合があります。
  3. SFCコマンドを実行: DISMコマンドが完了したら、続けて以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。 sfc /scannow これは、システムファイルの整合性をチェックし、破損を修復するコマンドです。
  4. 両方のコマンドが完了したら、PCを再起動し、Windows Updateを再度試します。

エラーコード:0x800F081F

このエラーも、

  • Windows Updateに必要なファイルが見つからない
  • または破損している場合

に発生します。

多くの場合、上記0x80073712と同様の対処法で解決できます。

再度DISMコマンドとSFCコマンドを試す

上記で示したDISMコマンドとSFCコマンドの実行手順を再度丁寧に行います。

エラーコード:0x8024xxxx(特定の数字の組み合わせ)

これらは広範囲なエラーを示します。

Windows Updateコンポーネントの破損

ネットワーク問題

セキュリティソフトの干渉

など、様々な原因が考えられます。

Windows Updateトラブルシューティングツールの実行

Windows 10/11には、Windows Updateに関する一般的な問題を自動的に診断します。

修復するトラブルシューティングツールが搭載されています。

  1. 設定」→「更新とセキュリティ」(または「システム」→「トラブルシューティング」)→「トラブルシューティング」→「追加のトラブルシューティングツール」に進みます。
  2. Windows Update」を選択し、「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
  3. 画面の指示に従って診断と修復を試みます。

インターネット接続とセキュリティソフトの確認

  • インターネット接続: ルーターの再起動や、有線接続への切り替えを試すなど、インターネット接続が安定しているか確認します。
  • セキュリティソフトの一時停止: ウイルス対策ソフトやファイアウォールを一時的に無効にして、Windows Updateを再度試してみます。問題が解決した場合は、セキュリティソフトの設定を見直すか、別の製品への変更を検討しましょう。

複雑なエラーや解決しない場合の対処法

上記の方法で解決しない場合や、より複雑なエラーに直面した場合は、さらに踏み込んだ対処法を試す必要があります。

Windows Updateコンポーネントの手動リセット

トラブルシューティングツールで解決できない場合、Windows Updateコンポーネントを完全に手動でリセットする方法が有効です。

コマンドプロンプトでのリセット手順

  1. コマンドプロンプトを管理者として起動します。
  2. 以下のコマンドを一つずつ入力し、Enterキーを押して実行します。
    • net stop wuauserv (Windows Updateサービスを停止)
    • net stop bits (Background Intelligent Transfer Serviceを停止)
    • net stop cryptSvc (暗号化サービスを停止)
    • net stop appidsvc (Application Identityサービスを停止)
    • ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old (SoftwareDistributionフォルダの名前を変更)
    • ren C:\Windows\System32\catroot2 Catroot2.old (Catroot2フォルダの名前を変更)
    • net start wuauserv (Windows Updateサービスを開始)
    • net start bits (Background Intelligent Transfer Serviceを開始)
    • net start cryptSvc (暗号化サービスを開始)
    • net start appidsvc (Application Identityサービスを開始)
  3. PCを再起動し、Windows Updateを再度試します。

インプレースアップグレード(上書きインストール)

既存のシステムを保持したままWindowsを再インストールする方法です。

システムファイルの破損や設定の問題を広範囲に解決できます。

Windows 10/11インストールメディアの作成

  1. Microsoftの公式Webサイトから、Windows 10またはWindows 11のメディア作成ツールをダウンロードします。
  2. ツールを実行し、指示に従ってUSBメモリまたはDVDにインストールメディアを作成します。
  3. 作成したメディアをPCに挿入し、エクスプローラーから「setup.exe」を実行します。
  4. 「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」オプションを選択してインストールを進めます。これにより、データや設定を失うことなくOSを修復できます。

Microsoftの公式ダウンロードページはこちらからアクセスできます。

HDD/SSDの健康状態チェック

物理的なストレージの障害が、更新プログラムのインストール失敗の原因となることがあります。

ドライブの診断ツールを使用

HDDやSSDのメーカーが提供している診断ツールや、Windows標準の「chkdsk」コマンドを実行して、ドライブにエラーがないかチェックします。

  1. コマンドプロンプトを管理者として起動します。
  2. chkdsk C: /f /r と入力してEnterキーを押します。(C:はシステムドライブ)
  3. PCを再起動すると、チェックが開始されます。

サードパーティ製ツールの利用

一部のPCメーカー(例:Dellなど)は、システム診断ツールを提供しており、ハードウェアやソフトウェアの問題を特定するのに役立つ場合があります。

これらのツールを活用することも有効です。

それでも解決しない場合の最終手段と専門家への相談

ここまでの対処法を試してもWindows Updateのエラーが解決しない場合、より専門的な対応が必要となる場合があります。

Windowsの初期化(リカバリー)

様々な原因が複雑に絡み合っている場合。

Windowsを初期状態に戻すことが最も確実な解決策となります。

データのバックアップを最優先

初期化すると全てのデータが消去されるため、必ず事前に重要なデータを外付けHDDやクラウドストレージにバックアップしましょう。

失われたデータは復旧が非常に困難です。

初期化の手順

設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」→「このPCを初期状態に戻す」から実行できます。

「個人用ファイルを保持する」オプションもありますが、完全にクリーンな状態にしたい場合は「すべて削除する」を選択します。

ハードウェアの故障診断

メモリやHDD/SSDなどのハードウェアに物理的な障害が発生していると、いくらソフトウェア的な対策を講じても問題は解決しません。

専門業者への修理依頼

  • メモリのエラー(例:ブルースクリーンが頻発する場合)や、HDD/SSDの読み書き障害など、ハードウェアの故障が疑われる場合は、自力での修理は困難です。
  • パソコンのメーカーサポートや、信頼できるPC修理専門業者に問い合わせて、詳細な診断と修理依頼を検討しましょう。法人であれば、ITサポート部門や外部のITサービス会社に相談するのも一つの方法です。

専門家への相談とサポートの活用

  • エラーコードの意味が全く分からない
  • 自分で対処する自信がない
  • または何度試しても解決しない

こんな場合は、無理せず専門家のサポートを求めることが重要です。

Microsoftサポートへの問い合わせ

Microsoftの公式サイトやサポートセンターでは、Windows Updateに関する豊富な情報や解決策が提供されています。

特定のエラーコード症状を伝えて、サポートを受けることも可能です。

Microsoftサポートの公式ページ

経験豊富なITパートナーへの依頼

企業ユーザーの場合。

専任のIT担当者がいない

あるいは手が回らない

といった状況であれば、外部のITサービス会社専門家に依頼することも有効です。

彼らは様々な事例や知識を持っており、迅速な解決に導いてくれるでしょう。

24時間対応のサービスを提供している業者もあります。

エラーコードを理解し、冷静に対処する

Windows Updateのエラーコードに遭遇することは、パソコンを使用する上で避けられない問題の一つです。

しかし、これらのエラーコードは単なる数字の羅列ではなく、問題の原因と解決へのヒントを示しています。

まずは、

  • インターネット接続の確認
  • ディスク空き容量の確保
  • ウイルス対策ソフトの一時停止

といった基本的な対処法から試してみてください。

次に、

  • Windows Updateトラブルシューティングツールの実行
  • SoftwareDistributionフォルダのリセット
  • DISMコマンドとSFCコマンドによるシステムファイルの修復

など、より具体的な手順を実行します。

これらの方法で解決しない場合でも、慌てる必要はありません。

インプレースアップグレード

最終手段としてのWindowsの初期化

そしてハードウェアの故障が疑われる場合の専門家への相談といった選択肢が残されています。

Windows Updateのエラーは、適切な対処法を知っていれば、ほとんどの場合解決できます。

この記事が、あなたのWindows Updateに関するトラブルを解消し、常に最新で安全な環境でパソコンを利用するための一助となれば幸いです。

エラーコードに直面しても、冷静に一つずつ原因を特定し、本記事で紹介した対処法を試してみてください。

不明な点があれば、いつでもお問い合わせください。