- 新しいWindows 11を搭載したパソコンを手に入れた時
- Windows 10からアップグレードを完了した時
最初の作業は、初期設定です。
この初期設定は、単にパソコンが使えるようにするだけではありません。
- セキュリティ
- プライバシー
- そして日々の快適な操作性
を確保するために非常に重要なプロセスです。
しかし、数多くの項目が表示され、どの設定を選択すればいいのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
特に初心者の方にとっては、不安を感じる瞬間かもしれません。
ご安心ください。
今回の記事では、Windows 11の初期設定をステップバイステップで解説します。
さらに購入直後やインストールを完了した後に、ぜひ行ってほしいおすすめの設定項目を厳選して紹介します。
- プライバシー保護
- パフォーマンス向上
- 便利機能の活用
まで、あなたのWindows 11を最大限に快適で安全に使えるようにするための知識と方法を網羅しています。
このガイドを参考に、自分だけの最適な環境を最初に構築してください。
Windows 11での新しいデジタルライフをスタートさせましょう。
Windows 11 初期セットアップの基本手順
新しいWindows 11パソコンを起動したり、クリーンインストールを完了したりした際に最初に表示されるのが、初期セットアップ画面です。
ここでは、必ず行うべき基本的な手順を解説します。
国または地域、キーボードレイアウトの選択
電源を入れると、まず「国または地域」の選択画面が表示されます。
日本で使用する場合は「日本」を選択し、「はい」をクリックします。

次に「キーボードレイアウト」の選択画面です。通常は「Microsoft IME」で問題ありません。
「はい」をクリックします。

2つ目のキーボードレイアウトは、必要なければ「スキップ」を選択して構いません。

2. ネットワークへの接続
次に、インターネット接続の設定です。
有線LANの場合はケーブルを接続します。
Wi-Fiの場合は表示されたネットワーク一覧から利用するものを選択します。
パスワードを入力して接続します。

企業の環境では、プロキシ設定などが必要な場合もありますが、一般的な個人での使用では、通常のネットワーク接続で問題ありません。
3. デバイスの名前の入力
「デバイス」の名前を入力する画面が表示されます。
自分で分かりやすい名前(例: MyPC-01など)を設定しましょう。後から変更することも可能です。

4. Microsoft アカウントでのサインインまたは作成
Windows 11の機能を最大限に活用するには、Microsoft アカウントでのサインインが推奨されます。
既存のアカウントでサインイン
すでにMicrosoft アカウントを持っている場合は、
- メールアドレス
- 電話番号
- またはSkype名
を入力します。
パスワードを入力してサインインします。

新しいアカウントの作成
持っていない場合は「アカウントがありませんか?」をクリックして、新しいアカウントを作成できます。
無料で簡単に作成できます。
この機会に作成しておくのがおすすめです。

5. PINの作成
Microsoft アカウントでサインインした後は、PIN(個人識別番号)の作成が求められます。
PINは、パスワードよりも簡単かつ安全にログインするための方法です。
数字のみで設定可能です。

6. プライバシー設定の選択
この項目は非常に重要です。
Windowsは利用状況に関する情報を収集することがありますが、ここでプライバシーに関する設定を細かく調整できます。
診断データ、手書き入力とタイピング、広告IDなど
個人情報に関わる項目が多いので、内容をよく読んで、自分の好みに応じてオン/オフを選択しましょう。
特にこだわりがない場合は、すべてをオフにすることをおすすめします。


7. デバイスの用途選択(オプション)
「デバイスの用途」を選択する画面が表示されることがありますが、これは推奨される設定やアプリを提供するための情報です。
必要なければ「スキップ」しても構いません。

8. OneDriveの同期設定
OneDriveはMicrosoftが提供するクラウドストレージサービスです。
ファイルのバックアップと同期
写真やファイルを自動的にOneDriveに保存しますか?
同期するかどうかを選択します。
- バックアップを常に取りたい場合
- 複数のデバイスからアクセスしたい場合
は有効にしておくのが便利です。
ただし、無料で使える容量には制限があります。

これで基本的な初期設定は完了です。
パソコンが準備を開始します。
しばらくするとデスクトップ画面が表示されます。
Windows 11をより快適にするおすすめ設定
基本的な初期設定が完了した後、Windows 11をさらに快適に、そして安全に利用するために、ぜひ行ってほしいおすすめの設定項目を紹介します。
これらの設定を行うことで、あなたのPCが自分の好みに合うように最適化されます。
生産性が向上します。
1. Windows Updateの確認と実行
Windows 11を最初に起動したら、まずWindows Updateを確認しましょう。
最新の状態にアップデートしましょう。
セキュリティの向上や不具合の修正に必要不可欠な作業です。

- スタートメニューをクリックし、「設定」を開きます。
- 左側のメニューから「Windows Update」を選択します。
- 「更新プログラムのチェック」をクリックし、表示された更新プログラムをすべてインストールします。
- 再起動が必要な場合もあります。
2. 不要なスタートアップアプリの停止
PCの起動を高速化しましょう。
メモリやCPUの使用率を抑えるために、不要なスタートアップアプリを停止しましょう。
- タスクバーを右クリックし、「タスクマネージャー」を選択します。
- 「スタートアップアプリ」タブをクリックします。
- 状態が「有効」になっているアプリの中で、起動時に必要ないものを選択し、「無効にする」ボタンをクリックします。


3. デフォルトブラウザの変更
Windows 11の標準ブラウザはMicrosoft Edgeですが、Google ChromeやMozilla Firefoxなどを使いたい場合は変更できます。
- タスクバーを右クリックし、「設定」を開く。
- 左側のメニューから「アプリ」を選択し、「既定のアプリ」をクリックします。
- 一覧から利用したいブラウザを選択し、「既定値に設定」をクリックします。



4. プライバシー設定の再確認と調整
初期設定でも一部行いましたが、より詳細なプライバシーに関する設定を確認しましょう。
調整しましょう。
- タスクバーを右クリックし、「設定」を開く。
- 左側のメニューから「プライバシーとセキュリティ」を選択します。
- 「Windows のアクセス許可」セクションの「全般」、「診断とフィードバック」、「アクティビティの履歴」などをクリックし、不要な項目はオフにします。


5. ディスプレイの設定と拡大/縮小
画面の表示を自分の目に合わせて調整することで、作業効率が向上します。
- デスクトップ上で右クリックし、「ディスプレイ設定」を選択します。
- 「拡大/縮小」の項目で推奨されているサイズや、自分が見やすい****サイズに調整します。
- 「ディスプレイの解像度」も、通常は推奨されているものが最適です。


6. 通知の設定(不要な通知を減らす)
アプリからの通知が多すぎると、作業の妨げになることがあります。
不要な通知はオフにしましょう。
- 「設定」を開く。
- 左側のメニューから「システム」を選択し、「通知」をクリックします。
- アプリごとの通知のオン/オフを切り替えたり、通知をすべてオフにすることも可能です。

7. ストレージセンサーの有効化
PCのストレージ容量を節約します。
快適な動作を維持するために、ストレージセンサーを有効にしましょう。
- 「設定」を開く。
- 左側のメニューから「システム」を選択し、「ストレージ」をクリックします。
- 「ストレージセンサー」をオンにします。これにより、一時ファイルやごみ箱の内容などが自動的に削除されます。

8. Microsoftアカウントのセキュリティ強化(二段階認証)
Microsoftアカウントのセキュリティは非常に重要です。
二段階認証(多要素認証)を設定することで、不正アクセスの可能性を大幅に低下させることができます。
- Microsoftアカウントのセキュリティページにアクセスします。 Microsoftアカウントのセキュリティページはこちら
- 「高度なセキュリティ オプション」セクションで、「追加のセキュリティを追加」または「2段階認証」を有効にします。
- 認証アプリやSMS、メールアドレスなど、複数の方法で確認できるように設定しましょう。
Windows 11を自分好みにカスタマイズする設定
Windows 11は、自分の好みや作業スタイルに合わせて細かくカスタマイズできる機能が豊富に搭載されています。
これらの設定を利用して、さらに快適な環境を構築しましょう。
1. デスクトップの背景とテーマの変更
自分の好きな画像を壁紙にしたり、システム全体の色やサウンド、カーソルなどを変更したりできます。
- デスクトップ上で右クリックし、「個人用設定」を選択します。
- 「背景」で好きな画像を選択するか、「参照」をクリックして自分の写真を指定できます。

「テーマ」では、複数の設定項目(背景、色、サウンド、マウスポインターなど)が一つにまとまったテーマを選択できます。

2. タスクバーのカスタマイズ
Windows 11ではタスクバーが中央に配置されましたが、位置や表示項目を変更できます。
- タスクバー上で右クリックし、「タスクバー設定」を選択します。
- 「タスクバーの動作」で、「タスクバーの配置」を「左」に変更すると、従来のWindows 10のように左寄せになります。

「タスクバー項目」で「検索」「タスクビュー」「ウィジェット」「チャット」などの表示/非表示を切り替えられます。
利用しない機能はオフにしておくとすっきりします。

3. スタートメニューのカスタマイズ
スタートメニューも自分好みに調整できます。
- スタートメニューをクリックし、ピン留めされているアプリを右クリックして「スタートからピン留めを外す」を選択することで削除できます。
- よく使うアプリをピン留めするには、「すべてのアプリ」からアプリを右クリックし、「スタートにピン留めする」を選択します。

4. 集中モードの活用
作業に集中したい時に便利な機能が「集中モード」です。
通知を一時的に停止したり、集中を妨げる機能を制限したりできます。
タスクバーの右側にある「クイック設定」(Wi-Fiや音量のアイコンがある場所)をクリックします。(この機能は亡くなりました)
「集中モード」のボタンをクリックして有効にしたい場合。

Windows 11のその他のおすすめ設定
ここでは、さらにWindows 11を快適に、便利に使うための細かな、しかし重要な設定を紹介します。
1. サウンドの入出力デバイス設定
外付けスピーカーやヘッドセット、マイクなどを接続した際に、正しく認識されない場合は、ここで確認と変更を行います。
- 「設定」を開く。
- 左側のメニューから「システム」を選択し、「サウンド」をクリックします。
- 「出力」と「入力」の項目で、利用したいデバイスを選択します。

2. クリップボード履歴の有効化
複数の項目をコピー&ペーストしたいときに便利な機能です。
- 「設定」を開く。
- 左側のメニューから「システム」を選択し、「クリップボード」をクリックします。
- 「クリップボードの履歴」をオンにします。利用時は「Windowsロゴキー + V」を押すと履歴が表示されます。

3. ファイルの拡張子の表示
ファイルの種類を確認しやすくするために、拡張子を表示させる設定です。
- エクスプローラーを開く。
- 上部のメニューから「表示」をクリックし、「表示」→「ファイル名拡張子」にチェックを入れます。

4. 既定のアプリの設定(ファイルタイプごと)
特定のファイル形式を、常に特定のアプリで開くように設定できます。
- 「設定」を開く。
- 左側のメニューから「アプリ」を選択し、「既定のアプリ」をクリックします。
- ファイルの種類(例: .jpg、.pdf)を検索するか、アプリを選択して関連付けを変更します。

5. Wi-Fiパスワードの確認方法
接続しているWi-Fiのパスワードを確認したい場合に使える方法です。
- タスクバーのWi-Fiアイコンを右クリックし、「ネットワークとインターネットの設定」を選択します。
- 「プロパティ」をクリックし、下にスクロールして「Wi-Fiパスワードを表示する」をクリックします。

トラブルを未然に防ぐための設定と習慣
Windows 11を快適に使うためには、初期設定だけでなく、日々の運用の中でトラブルを未然に防ぐための設定や習慣も重要です。
1. 回復ドライブの作成
システムに重大な問題が発生した際に、Windowsを初期の状態に戻すための回復ドライブを作成しておくことは非常に重要です。
USBメモリ(通常は16GB以上)を使用します。
- 検索ボックスに「回復ドライブ」と入力し、「回復ドライブの作成」を選択します。
- 画面の手順に従い、USBメモリを接続して作成を開始します。

2. バックアップの設定
重要なデータは常にバックアップを取りましょう。
OneDriveでの同期も便利ですが、別途外部ストレージや別のクラウドサービスへのバックアップもおすすめします。
- 「設定」を開く。
- 左側のメニューから「アカウント」を選択し、「Windows バックアップ」をクリックします。
- ここでバックアップの項目を確認・設定できます。

3. ドライバーの更新
デバイスのドライバーは、正常な動作を確保するために重要です。
特に新しいPCでは、最新のドライバーがインストールされているか確認しましょう。
- 検索ボックスに「デバイスマネージャー」と入力し、開きます。
- 一覧から目的のデバイスを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。

4. Windows Securityの確認
Windows 11には標準でWindows Securityが搭載されています。
ウイルス対策やファイアウォールの機能を提供しています。
適切に有効になっているか確認しましょう。
- 検索ボックスに「Windows Security」と入力し、開きます。
- 「ウイルスと脅威の防止」や「ファイアウォールとネットワーク保護」などの項目が緑色のチェックマークになっているか確認します。

Windows 11初期設定で快適なスタートを
- 新しいWindows 11のパソコンを手に入れた際
- OSをアップデートした時
どちらも初期設定は、単なる手順の完了ではありません。
その後の快適なPCライフを送る上で非常に重要なプロセスです。
最初に適切な設定を行うことで、セキュリティを強化しましょう。
プライバシーを保護しましょう。
自分の好みに合わせた作業環境を構築できます。
この記事で紹介した初期設定の基本手順から、すべてを行うことで、あなたのWindows 11は最大限に最適化されるはずです。
スムーズで安全な動作が可能になります。
また、回復ドライブの作成やデータのバックアップといったトラブル対策も忘れずに行いましょう。
万が一の事態に備えることも大切です。
Windows 11は非常に便利で高機能なOSです。
この記事で解説したおすすめの設定を活用し、自分だけの快適なPC環境を構築してください。
新しいデジタルライフを存分に楽しんでください。
何か不明な点や質問があれば、いつでもお問い合わせください。